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春を呼ぶスウェーデンの伝統菓子 セムラのレシピ

date
2020/03/12
writer
森嶋マリ
category
パン作り

セムラを作ってみませんか

北欧・スウェーデンの伝統的なスイーツ、セムラをご存じですか?

日本ではまだあまり一般的ではないセムラ。スウェーデンでは冬の間、どこのパン屋さんやカフェでも見かけることができる大人気のスイーツです。

今回は、スウェーデンの国民から愛されるセムラのレシピをご紹介します。

セムラとは

セムラとは、スウェーデン生まれの菓子パンのこと。

見た目はシュークリームに似ていますが、ベースはシュー生地ではなく、かぐわしいカルダモン入りの丸パン。マンデルマッサというアーモンドペーストと、ふんわり泡立てた生クリームをたっぷりサンドした菓子パンなのです。

セムラのレシピ

本場のセムラは、大きくて食べ応え満点。パン生地にはカルダモンをしっかり効かせて、マンデルマッサの甘さもじゅうぶん。

そんな本場のセムラも魅力的ですが、今回は初めての方でも食べやすいレシピをご紹介。サイズを小さくして、カルダモンや甘みも少し控えめに調節しました。

材料(8個分)

生地

  • 無塩バター…35g
  • 牛乳…150ml
  • インスタントドライイースト…5g
  • 強力粉…150g
  • 薄力粉…100g
  • 砂糖…25g
  • 塩…小さじ1/4
  • カルダモン(ホール)…1~2粒
  • 卵…40g

フィリング・仕上げ

  • アーモンドパウダー…100g
  • 砂糖…70g
  • 牛乳…大さじ2~
  • 生クリーム…150ml
  • 粉糖…適量

下準備

  • カルダモンのさやから種を取り出して、つぶします。
  • 卵を割りほぐします。
  • 天板にオーブンシートを敷きます。
  • オーブンを190℃に予熱します。
  • アーモンドパウダーを炒って、冷ましておきます。

作り方

  1. 小鍋に無塩バターを入れ、弱火で溶かします。
  2. 牛乳を加えて、人肌の温度になるよう調節します。
  3. インスタントドライイーストを加えて、混ぜます。

  4. ボウルに強力粉からカルダモンまでを入れてざっと混ぜ、2と卵を加えて混ぜます。
  5. 生地がつながったら、台に取り出してこねます。
  6. 生地がなめらかになったら丸め、ボウルに戻して一次発酵させます。
  7. 2倍に膨らんだら、一次発酵終了です。
  8. 8等分して丸め、ぬれ布巾をかけて15分間休ませます。
  9. 丸め直してオーブンシートを敷いた天板に並べ、二次発酵させます。
  10. ふっくらしたら二次発酵終了です。
  11. 卵(分量外)を塗り、190℃のオーブンで10分間焼きます。
  12. ケーキクーラーに移して、乾いた布巾をかけて冷まします。

  13. 炒ったアーモンドパウダーと砂糖を混ぜ、牛乳を少しずつ加えてペースト状にします。
  14. 生クリームを泡立てて、絞り袋に入れます。
  15. パンの上部を切り落とし、真ん中を少しくり抜きます。
  16. くり抜いたパンは11に加えて、よく混ぜておきます。

  17. パンをくり抜いた部分にアーモンドペーストを詰めます。
  18. アーモンドペーストの上に泡立てた生クリームを絞り出します。
  19. 切り落としたパンでふたをして、粉糖を振れば出来上がりです。

「セムラ 北欧スウェーデンの生クリーム入りパン」の詳しいレシピページはこちら

スパイスの女王カルダモン

セムラの特徴のひとつは、生地にカルダモンを入れること。
北欧ではパン生地にスパイスを混ぜるのは一般的で、フィンランドのシナモンロールなどにもカルダモンが使われています。

カルダモンは「スパイスの女王」とも呼ばれている香り高いスパイス。
ショウガ科の植物ならではの、どことなくピリッとした爽やかな香りが特徴。女王と呼ばれるだけのことはある高貴な香りです。

セムラのパン生地には、ぜひホールのカルダモンのフレッシュな香りを練り込んでみてください。

カルダモンを初めて使う方には香りがきつく感じられるかもしれませんので、最初は1粒だけ使うのがおすすめです。
カルダモンの香りが好きなら、3~4粒ぐらいに増やしても◎

ホールのカルダモンが手に入らなければ、カルダモンパウダーでもOK。
今回のレシピなら、小さじ1/4~1/2で代用できます。

セムラが食べられるのは年に一度だけ!?

冒頭で冬のお菓子とご紹介しましたが、昔は、セムラが食べられるのは年に一度だけでした。

キリスト教の社会では、イースター(4月上旬頃)までの40日間は断食をするのが慣習。断食に入る前日(「告解の火曜日」)に、甘くて栄養のあるお菓子を食べておこうということで、セムラが食べられるようになったといわれています。
セムラは年に一度のご馳走だったわけですね。

今は断食をする人も減って、セムラもクリスマス後からイースターの頃まで、ずっと食べられるように。時代の流れで食べ方は変わっても、スウェーデン人に愛されているスイーツであることに変わりはありません。

スウェーデンでは「告解の火曜日」は「セムラの日」に認定されていて、その日にはやはり大勢の人がセムラを食べるそう。
どのお店のセムラがいちばんおいしいかを決めるコンテストも開かれるんだそうですよ。

季節のおやつに

スウェーデンの伝統的なお菓子・セムラは、冬、そして春の訪れを感じるこの時期にぴったりのスイーツ。
北欧の味をぜひ楽しんでみてくださいね。

date
2020/03/12
writer
森嶋マリ
category
パン作り
注:記事内容やレシピ・画像の転用・掲載などの二次利用はお断りしております。

パンとお菓子作りが趣味の翻訳家。食べてくれた家族や友人が「おいしい」と笑顔になるのが、何よりも幸せ。

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