あるとないで違う?「はけ」の必要性
お菓子作りに必要な道具はたくさんありますよね。
その中でもそろえるのが後回しになってしまいがちな道具の「はけ」。
お菓子作り初心者の方は、持っていないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
何に使うの?
あるのとないのではどう違うの?
そんな方のために、今回はあると便利なはけについて詳しく解説します。
はけは何に使うの?
お菓子作りにおいて、はけを使う場面はたくさん。
その中でも、あると便利な5つの使い方をご紹介します。
1.余分な粉落とし
パイ生地やクッキー生地をめん棒で伸ばすときや型抜きの前に打ち粉を使うことがあります。
余分な粉を払わないと粉っぽいお菓子になってしまうので、はけの出番。
毛先で生地の表面にのった粉を払いましょう。
2.卵(ドリュール)を塗る
パイ生地やクッキー、パンの表面につや出しの卵を塗る作業。ここで使用するのがはけ。
ドリュールを含ませたはけを生地の表面に軽く滑らせればOK。
均一に塗れると、出来上がりがより美しくなります。
3.バターを型に塗る
型の下準備でやわらかくしたバターを塗る際にもはけはおすすめ。
特に、型の隅や細かい模様の部分などは、はけを使うときれいに塗れますよ。
4.シロップをうつ
デコレーションケーキを作るときなど、スポンジにシロップをうつのにもはけは便利。
はけにシロップを含ませたら、塗り広げるというよりは表面を軽くたたくようにするのがポイント。
この動作が、「シロップをうつ」という製菓用語の語源にもなっています。
5.ナパージュを塗る
フルーツにナパージュを塗るときにもはけを使います。
フルーツをひとつずつナパージュにくぐらせる方法もありますが、多くのフルーツを飾る場合はデコレーションしてからはけで塗る方法が◎
はけのあるなしで作業工程を比較
はけを使う作業で、はけを使わないとどうなるでしょう?
はけを使用したものと不使用のもので比較してみます。
クッキー生地の余分な粉落とし
はけ使用
はけで払ったクッキー生地の表面には、粉がうっすら残っています。
はけ不使用(手を使用)
はけを使っていないクッキーの表面には、粉が見えません。
一見、はけを使わないほうがきれいに払えているよう。でもこれは、生地の中に粉が混ざってしまっているだけ。軽く払っているつもりでも、力がかかっているんですね。
余分な粉が入ると、お菓子の出来上がりに影響が出てしまいます。
手の温度が高い場合は、生地がべたつく原因にも。
パイ生地にドリュールを塗る
はけ使用
はけを使ったパイ生地の表面は、ドリュールが満遍なく塗れています。
はけ不使用(スプーンを使用)
はけを使っていないパイ生地の表面は、ドリュールが塗れているところと塗れていないところとがまばらに。
スプーンの背を使っても、均一に塗れませんでした。
また、力がかかってしまうため、パイ生地を押しつぶしたり破ったりしてしまいそうになる危険も。
スポンジにシロップをうつ
はけ使用
はけを使ったスポンジは、全体にシロップがうてています。
はけ不使用(スプーンを使用)
はけを使わないスポンジには、スプーンを使って少しずつシロップを垂らしましたが、シロップが染み込んだ部分と染み込んでいない部分が。
この方法で全体的にシロップを垂らすと、シロップが多すぎてスポンジが崩れてしまう可能性があります。
材質いろいろ はけの種類
はけには、いろいろな材質のものがあります。
天然毛
- やわらかい山羊毛やコシのある豚毛などがある。
- 液体の含みがよく、液だれしにくい。
- 細かい毛なので塗りむらがなく、薄く均一にきれいに塗れる。
- 毛がやわらかく、生地を傷つけにくい。
- ドリュールを塗ったり、粉を落としたりするのに向いている。
化学繊維
- ナイロンやポリエステルなどがある。
- 天然毛より価格が手ごろ。
- やわらかく、天然毛と同じ感覚で使用できる。
- 乾くのが早く、お手入れも簡単。
シリコン
- 毛が抜ける心配がない。
- 耐熱性があるものは高温のお湯で洗うことができ、清潔に使える。
- 型にバターを塗ったり、ナパージュを塗ったりするのに向いている。
初心者さんが1本目に購入するなら、お手入れしやすくオールマイティに使えるシリコン製がおすすめ。
2本目以降は、「ドリュールを塗ることが多いからやわらかい山羊毛」など、自分のよく作るレシピに合ったはけを選ぶとよいかと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
お菓子作りにおいて、はけのあるなしでかなり差が出るということがお伝えできたかと思います。
はけを使うことでお菓子の見栄えが良くなったり、作業の効率がアップしたりするので、ぜひ活用してみてください!