焼きたてのやわらかさをキープしたい
焼きたてのパンを食べるおいしさは格別!最高にふわふわで、何個でも食べられそうですよね。
でも、その「おいしいとき」に食べられるのは、作った本人と家族など身近な人たちだけ。
翌日にはちょっと固くなってしまい、おいしさが半減した気がして、手作りパンをプレゼントするのをためらってしまう方もいらっしゃるのでは?
今回は翌日でもやわらかな食感が続く、ふんわりパンの作り方についてお話しします。
パンがかたくなるのはなぜ?
パンが翌日にはかたくなってパサパサした感じになるのは、水分の蒸発が原因。
パンの水分が抜けてかたくなる現象を「老化」と呼びます。
ということは、水分の蒸発を防ぐ、もしくは少なくすることができれば、やわらかさを保つことができるのではないでしょうか。
パンの老化現象を遅らせるには…
保水性のある材料を加える
保水性のある材料を使うことで、パンのパサつきを少なくすることができます。
保水性のある食材とは、卵・砂糖・生クリーム・油脂など。
バゲットなどのハード系のパンは、焼きたてと翌日での味の差がかなり大きく感じるのではないでしょうか。
それは、卵も油脂も入っていない、とってもシンプルでリーンな配合のパンなので老化が早いから。
それに比べて菓子パンの生地は、翌日食べてもおいしく食べられることが多い気がしませんか?
これは、油脂・卵・砂糖などが入ったリッチな配合だからなのです。
発酵具合を見極める
発酵不足や過発酵のパンは老化が早いので、発酵の見極めがとても重要。
一次発酵は2.5~3倍。二次発酵は2倍の大きさにまで膨らむのが目安です。
一次発酵の際は、
- いつも同じ容器で発酵させる。
- ラップをかけて、マジックなどで発酵前の大きさをチェックしておく
などの方法を行うと、発酵具合が分かりやすいですよ。
焼きすぎに注意
パン生地は、焼成すると水分が蒸気になって飛びます。
そのため、温度が高すぎたり、長い時間焼きすぎたりすると、水分が飛んでしまいパサついたパンに。
レシピ通りに作っているのにうまく焼けない、なんてこともありますよね。
これは、使っているオーブンの種類(電気・ガスなどの違いや個体差)による原因が考えられます。
お使いのオーブンの特徴を知ることが大切なんですね。
翌日もふわふわが続く♪シンプルな丸パンのレシピ
材料(8個分)
- 強力粉…200g
- イースト…2g
- 塩…3g
- 砂糖…20g
- バター…15g
- 全卵…40g
- 牛乳…35g
- 水…60g
下準備
- オーブンを設定温度より20℃高い温度で予熱しておく。
作り方
- ボウルに水・牛乳・全卵を入れて混ぜ、イーストを加える。
- 1に砂糖・塩・バター・強力粉を入れ、ゴムベラで粉っぽさがなくなるまで混ぜる。
- ボウルから出してこね台にのせ、3~4分間程度こねる。
- こね上がったら、軽く丸める。
- ボウルに移してラップをかけ、室温で40分~1時間一次発酵。
- 8分割(1個当たり約45g)する。
- 成形。
- 35℃で30~40分間二次発酵。
- てり卵を塗るか、強力粉を振りかける(どちらも分量外)。
- 焼成。
- 出来上がり。
*イーストを湿らせ、少し溶かしておくイメージです。
ラップをかけて、10分間程度置く。
*広いスペースを使って、手のひらでこねましょう。たたいてもOK。
最初はべたべたしますが、まとまってくるとべたつきはなくなります。
*表面がツルッとしていればOK。
*室温、生地温度によって前後します。
生地が2.5~3倍の大きさになるのが目安。
軽く丸め直してパンマットの上に置き、ぬれ布巾をかぶせて15~20分間ベンチタイム。
*画像は6個ですが、8個取れます。
生地を裏向けて軽く手押さえ、空気を抜く。
軽く丸めなおしたら、オーブンシートを敷いた天板にのせる。
*生地温度や湿度によっても変わるので、あくまで目安に。
生地が2倍程度の大きさになるまで、しっかり膨らませましょう。
*お好みでOK。
てり卵は、生地に入れた卵の残りを使うと便利。
真ん中に一本クープを入れても◎
電気オーブン、約200℃10~11分間。
ガスオーブン、約190℃8~9分間。
*お使いのオーブンによって火力は違うので、温度や時間は調整してください。
「翌日もふわふわ続くシンプルな丸パン」の詳しいレシピページはこちら。
時間がたっても焼きたてのおいしさを
焼きたてはおいしいパンも、次の日にパサついてかたくなってしまうと、ちょっと残念な気持ちになりますよね。
翌日もやわらかくふわふわのパン、ぜひお楽しみください。