パン作りの基本用語を知ろう!
趣味でパン作りをはじめてみようかな♪
そう思ったときレシピ本などを見ると、聞きなれない名称や、「これはどういう意味?」「どういう作業?」と分からない用語があるのではないでしょうか。
今回は、パン作りをはじめたいという方やビギナーさんに向けて、パンを作るうえで知っておきたい基本の用語について解説します。
パンの部位
クラムとクラスト
クラムとは、内層ともいい、パンの中身。
外皮の内側にあるやわらかい部分のこと。
クラストとは、皮・表皮ともいい、パンの外側のかたくて焼き色がついた部分。
食パンでいう「耳」の部分のこと。
すだち
パンをスライスした断面に見える気泡のこと。
気泡の大きさ・形・分布状態など、パンの種類により「すだちが良い」状態は違います。
ホワイトライン
角食パンの上部の角にできる白いラインのこと。
角が若干丸みをおび、5mm程度の焼き色がついていない白い部分があると、良い仕上がりといわれています。
腰折れ
焼成後のパンの側面が、内側に折れてへこんでしまった状態。
ケーブイン、ケービングともいいます。
クープ
焼成の直前に、生地の表面に入れる切り込みのこと。
カンパーニュやバゲットなどを作る際に行われる作業で、パンのボリュームを出す・火通りをよくする・デザイン性や見た目よく仕上げるなどのためにクープを入れます。
パンの種類
リッチ・リーン
パンの配合のタイプを表現するときに使う言葉。
材料にバター・砂糖・卵・乳製品など副材料を多く配合して作るパンをリッチなパンといいます。
代表的なパンは、ブリオッシュなどのソフトなパン。
逆に、材料がシンプルで、粉・イースト・塩・水のみ、またはそれらが大半を占め、副材料がほとんど配合されていないパンをリーンなパンといいます。
代表的なパンは、バゲットやカンパーニュなどのハードパン。
パンの工程
ベーカーズパーセント・加水率
ベーカーズパーセントとは、粉の重量を100%として、その他の材料を粉に対してのパーセントで表記する方法。
ベーカーズパーセントを理解していれば、材料の分量を変えてパンを作ることができます。
加水率とは、ベーカーズパーセントの中でも仕込み水に対してのみ使われる用語。
どのくらい水分が入るかによって、パンの種類や食感、作る工程までも大きく変わります。
グルテンチェック
パン生地のこね上がりを見極めるための作業。
パン生地を薄くのばしてきれいな膜ができていれば、こね上がりのサインです。
破れてしまうようならこねが不足しているので、再度こねましょう。
こね上げ温度
こね上げ直後の生地の中心温度。
生地の温度は、発酵の工程に大きく影響するため、パン酵母が最も活動しやすい温度にする必要があります。
パンの種類や製法によって異なりますが、標準的なこね上げ温度は26~28℃です。
一次発酵・ホイロ
一般的なパンを作る場合の工程には「発酵」が2回あります。
一次発酵は生地をこねた後、最初に行う発酵で、イーストが発生させる炭酸ガスを生地の中に閉じ込めて十分に膨らませるのが目的です。
ホイロ(培炉)とは、本来は「発酵機や発酵室」のことを指します。
二次発酵(最終発酵)をこの装置の中で行うことから「ホイロをとる」というようになり、現在ではホイロを「二次発酵」という意味で使っているケースが多くあります。
フィンガーテスト
発酵したパン生地の中央に、打ち粉をつけた指で穴を開けて発酵状態を確認する方法。
発酵が適正な場合は、指穴が若干小さくなりますが、きちんと残っている状態に。
発酵が不足している場合は指穴が押し戻ってきて小さく縮み、発酵過多の場合は指を差し込んだとたんに生地全体がしぼんでしまいます。
ガス抜き
発酵後の生地の中にたまった炭酸ガスを抜く作業のこと。
パン生地のキメを整える・グルテンを強化する・イーストを活性化させるなどの効果を得るために行います。
ベンチタイム
生地を分割して丸めた後、弾力が強くなってのばしにくくなった生地を休ませる時間のこと。
ベンチタイムを取ることによって生地が緩み、無理なくのばすことができ、成形がしやすくなります。
ベンチタイムを取るときは、生地が乾燥しないようにぬれ布巾やラップをかけましょう。
オーブンスプリング
オーブンで焼成する初期段階で、生地が急速に膨らみパンのボリュームが大きくなること。
「窯伸び」ともいいます。
まとめ
いかがでしたか?
今回ご紹介した基本の用語を押さえておけば、きっとレシピをスムーズに理解することができると思います。
ぜひおうちでパン作りを楽しんでくださいね♪