熊本県の定番おやつ!いきなり団子を作ろう
熊本県で親しまれている「いきなり団子」をご存じでしょうか。
さつまいもと粒あんをモチモチの生地で包んだ、昔ながらの素朴でおいしい郷土菓子です。
今回はいきなり団子について詳しく解説し、おうちで作れるレシピをご紹介します。
いきなり団子とは
いきなり団子とは、白い団子生地で厚さ1cmくらいの輪切りにしたさつまいもと粒あんを包んだお菓子。熊本を代表する郷土菓子です。
昔は、小麦粉を練った生地でさつまいもを包んで蒸すだけというシンプルなもので、主食や軽食として食べられていたそう。
現在では、冷めてもやわらかさが続くように小麦粉の他にもち粉などを配合したものが多く見られます。
また、さつまいもだけでなく相性の良い粒あんも一緒に包むようになり、現在の形に。塩気のあるモチモチの生地に、ほくほくのさつまいもと小豆あんの甘味が相性抜群です!
いきなり団子の名前の由来
「いきなり団子」というインパクトのある名前の由来は、お客様が「いきなり(突然)」来られてもすぐに作ってお出しできるというところから。
そして、熊本の方言で「いきなり」に「簡単」「手軽」という意味があることから、「いきなり(突然)」と「簡単に作れる団子」という二重の意味で名付けられたといわれています。
いきなり団子のレシピ
基本のいきなり団子をおうちで簡単に作ってみましょう。
材料(5個分)
- 薄力粉…60g
- 白玉粉…40g
- 塩…小さじ1/3
- 水…70g
- さつまいもの輪切り(幅1cm・直径5cm) …5枚
- 粒あん…100g
作り方
- ボウルに白玉粉と水の半量(35g)を入れて混ぜる。薄力粉と塩を入れて、残りの水(35g)を少しずつ加えながらよくこねる。
- さつまいもの輪切りは皮をむいて水に5分間さらし、キッチンペーパーで水気をよく拭き取る。
- さつまいもの上に粒あんを20gずつ置く。
- 生地を5等分にして、約10cmの円形に広げる。
- 7cm角に切ったクッキングシートに、とじ目を下にして1個ずつのせる。
- 出来上がり。
生地が耳たぶくらいのかたさになれば、ボウルにラップをして20分間ほど休ませる。
粒あんを下にしてさつまいもをのせ、生地を少し引っぱりながら包んでとじ目をとじる。
蒸気の上がった蒸し器に入れ、約20分間蒸す。
「いきなり団子」の詳しいレシピページはこちら。
いきなり団子のアレンジ
熊本県内にはいきなり団子を販売しているお店が多くあり、アレンジされているものもたくさん!
生地にごま・ヨモギ・黒糖を混ぜ込んでいるものや、中に栗や紫芋が入っているもの、粒あんの代わりに白あんや桜あんが入っているものなどなど。
コラムでは、一風変わったいきなり団子のアレンジをご紹介します。
実は、いきなり団子の中身(さつまいもと粒あん)はパン生地で包むとおいしいんです♪
いきなり団子との違いは、さつまいもに事前に火を通しておくこと。包み方はいきなり団子と全く同じでOK。ぜひお試しください。
いきなり団子のパンアレンジのレシピ
材料(6個分)
- 強力粉…150g
- 牛乳…75g
- 卵…20g
- 砂糖…20g
- インスタントドライイースト…2g
- 塩…2g
- 無塩バター…15g
- さつまいもの輪切り(幅1cm・直径5cm)…6枚
- 粒あん…120g
- 溶き卵(仕上げ用)…適量
作り方
- ホームベーカリーに強力粉からバターまでの材料を入れてスタート。一次発酵までお任せする。
- さつまいもの輪切りは皮をむき、水に5分間さらす。ぬれたまま耐熱容器にいれてラップをかけ、電子レンジ600Wで2分間加熱する。粗熱が取れたらキッチンペーパーで水気をよく拭き取る。
- さつまいもの上に粒あんを20gずつ置く。
- 一次発酵後、2~2.5倍に膨らんだパン生地を手で押さえてガスを抜く。
- 再び生地のガスを抜いて約10cmの円形に広げたところに、粒あんを下にしてさつまいもをのせる。
- オーブンシートを敷いた天板にとじ目を下にして並べ、湿気のある暖かい場所で二次発酵(約2倍に膨らめば発酵完了)。
- 表面にハケで溶き卵を塗り、200℃のオーブンで12分〜焼けば完成。
6等分して丸め、乾燥しないようにボウルをかぶせて15分間休ませる。
生地を少し引っぱりながら包み、とじ目をとじる。
発酵が終わる少し前に、オーブンを200℃に設定して予熱を始める。
パン生地ではなく、パイ生地で包むのもおすすめです!
動画でおさらい
まとめ
今回は、熊本県の郷土菓子「いきなり団子」について詳しくご紹介しました。
長く愛されている郷土菓子は他の地域にもあります。今回のコラムが、さまざまな郷土菓子に興味を持つきっかけになればうれしいです。