和菓子の浮島を知っていますか?
しっとりやわらかくて、優しい食感がおいしい浮島。
別名「蒸しカステラ」と呼ばれるこのお菓子、意外と知らない人も多いのでは?
和菓子の中でも家庭で作りやすくアレンジもしやすいので、和菓子を気軽に楽しみたい方にもおすすめです。
今回は、初夏に向けてぴったりな浮島のレシピをご紹介します。
浮島ってどんなお菓子?
浮島は蒸し器で作る蒸し菓子です。主な材料はあん・砂糖・卵・小麦粉または上新粉。
使用するあんは、白あん・小豆あん・うぐいすあんなど、お好みでアレンジしやすいのが浮島の良いところ。2層になっていたり、煮豆が入っているものもよく見かけます。
あんが入る事でしっとりした食感を生み出し、卵白をしっかり泡立てて生地に混ぜ込むので、ふんわりとしたやわらかい食感に仕上がります。
また、油脂を使わずに作るのであっさりとした味わいとなり、一度食べると、とりこになるおいしさです。
◆抹茶鹿の子浮島のレシピ◆
今回は春~初夏に合わせ、鮮やかなグリーンの抹茶を使い、新緑の季節をイメージして作りました。プレーンな生地との2層にし、間には色とりどりの鹿の子豆を散らしています。
材料(スクエア型15cm1台分)
- 白こしあん…200g
- 卵黄…3個
- 薄力粉…40g
- 抹茶…2g
- 卵白…3個(約110g)
- 上白糖…30g
- 鹿の子豆ミックス…80g
下準備
- 型の大きさに合わせて切ったクッキングシートを型に敷いておく。
- 卵は卵黄と卵白に分けておく。
- 薄力粉をふるっておく。
作り方
- ボウルに白あん、卵黄を入れ混ぜる。
- ふるった薄力粉を加え混ぜる。
- 生地を二つに分ける。片方の生地に大さじ1(分量外)のお湯で溶いた抹茶を茶漉しでこしながら加え混ぜる。
- 卵白に上白糖を2回に分けて加え、泡立てる。目安は持ち上げた時にツノがクネっとおじぎする程度まで。
- それぞれのボウルに、メレンゲを2等分して加え混ぜる。
- 型に抹茶の生地を入れ、カードで平らにする。その上に鹿の子豆を全体に散らす。
- 6にプレーンの生地を流し入れ、カードで優しく平らにする。
- 蒸気の上がった蒸し器で約25分間蒸す。蒸し上がりの目安は竹串を刺して生地がついてこなければOKです。
シートを持ち上げて型から外し、冷ます。 - 冷めたら好みの大きさにカットして、出来上がり。
*メレンゲを立てすぎると、蒸してる間に表面が割れてしまうので、立て過ぎないように注意する。
*沈まないように優しくのせる感じで。
*ここで中央が盛り上がっているようであれば、上にクッキングシートを乗せてひっくり返して冷ますと平らになります。
*冷蔵庫でしっかり冷やしてからカットした方がきれいに切れますが、いただく時は常温、もしくは少し温かいくらいの方がおいしいです。
鮮やかなグリーンが新緑の季節にぴったり!
鹿の子豆を表面に散らしても、華やかに仕上がります。お好みで仕上げてみてくださいね。
春の浮島も作ってみました
私の住む北海道では、5月は初夏と言うよりはまだまだ春。桜が見頃なのも5月なのです。
という訳で、桜の浮島を作ってみました。
抹茶の代わりにサクラペーストを20g加え、間には大納言鹿の子を散らしました。
ほのかに香る桜の香りときれいなピンク色に癒されます。
浮島の名前の由来
「浮島」と言う名前、お菓子の名前にしてはなんとなく風情があって、いかにも「和」というイメージがしませんか?
この名前の由来は、その形にあります。浮島は蒸して作りますが、その蒸し上がってふっくらと膨らんだ様子が、水面に浮かぶ浮島のように見えるからだといわれています。
風流ですねぇ。例えがとてもすてきです。
まとめ
浮島は素朴ですが、ホッと落ち着く味わいのお菓子です。
あんは豆に限らず、野菜あんで作ってみてもヘルシーに仕上がります。秋は栗あんで作ってもおいしく仕上がりそうですね。
油脂が入らずふんわりやわらかい食感は、子どものおやつにもおすすめです。
いろいろとアレンジが楽しめて万人受けする浮島、新緑の季節にぜひ作ってみてくださいね!