落花生の風味満点!マコロンを作ろう
「マコロン」というお菓子をご存じですか?
「マカロン」なら知っているけれど、という方も多いのではないでしょうか。
落花生の風味が香ばしく、サクサクした食感の素朴なお菓子・マコロン。
材料も少なく、作り方はとても簡単。
今回のコラムでは、マコロンの由来や作り方をご紹介します。
マコロンとは
マコロンとは、粉末落花生を主原料とした素朴なお菓子。
仙台駄菓子としても有名で、「まころん」とかな表記されることも多くあります。
西洋から入ってきた「マカロン」の原材料であるアーモンドが日本で手に入りづらく高価だったことから、落花生を使ってアレンジ。日本人好みの味のお菓子が誕生したといわれています。
落花生の風味が濃厚で、どことなく懐かしい味わいのマコロンは、洋菓子というよりは和菓子のようなものとして広まりました。
マカロンとの違い
フランス菓子・マカロンの主な材料は、アーモンドパウダーと卵白と砂糖。
外はカリッと中はしっとりやわらかなマカロンコックを2枚合わせ、間にクリームを挟みます。
カラフルな色合いのものが多いのも特徴のひとつ。
一方マコロンの主な材料は、粉末落花生と全卵と重曹と砂糖。
ザクザクとしたかための食感で、焼きっぱなしの素朴な見た目です。
マカロンを参考にして作られたといわれるマコロンですが、見た目も味わいもだいぶ違いますよね。
マコロンは今流行りのフランス式のマカロンではなく、マカロンの原型といわれるイタリアの「アマレッティ」やイギリスの「マカルーン」の影響を受けたのではという説があります。
材料4つ!マコロンのレシピ(直径3.5cmのもの10個分)
材料は4つだけ!生地を混ぜて丸めるだけと作り方もとても簡単です。
材料
- ピーナッツパウダー…50g
- 砂糖…20g
- 全卵…12g
- 重曹…1g
*全卵と重曹は、できれば0.1g単位で正確に計量してください。
下準備
- オーブンを120℃に予熱しておく。
作り方
- ピーナッツパウダー・砂糖・重曹をボウル入れ、泡立て器でぐるぐるとよく混ぜる。
- よく溶きほぐした全卵を加え、ゴムベラで混ぜる。
*はじめはポロポロしていますが、次第になじんできます。
- 全体がしっとりしてきたらOK。
- 8gくらいずつ手に取り、丸める。
オーブンシートを敷いた天板の上に間隔をあけて並べる。
- 120℃と低温で予熱したオーブンで20分間、130℃に温度を上げてさらに20分間、合計40分間焼く。
*お使いのオーブンによって、温度・時間を調整してください。
- 焼き上がったらしっかりと冷ませば完成。
表面にヒビが何箇所か入り、中に空洞が少しできていれば成功です。
『材料4つ!仙台銘菓「まころん」』の詳しいレシピページはこちら。
レシピのポイント
シンプルで簡単なお菓子ですが、大事なポイントがひとつあります。
それは、卵と重曹の計量をきっちり行うこと。
できれば0.1g単位で正確に量りましょう。
卵が少なすぎると生地がまとまりにくく、表面がデコボコの見た目になり、中も詰まって軽い食感になりません。
また多すぎても表面がつるんとして、マコロン特有の割れ目ができにくくなります。
食感も変わってしまうので、計量は重要!
そして重曹が多すぎると苦味などが出てきてしまうので、こちらもやはり正確に量ることがおいしいマコロンを作るコツになるのです。
重曹はベーキングパウダーで代用できる?
重曹を使って作るマコロン。
お菓子作りでよく使う、ベーキングパウダーで代用できるのか試してみました。
※ベーキングパウダーは重曹の約2倍量が使用目安なので、2.0g使用。
上の写真を見比べると、ベーキングパウダーを使用したものは若干小さく焼き色が薄め。
中に空洞もできていて食感も悪くはないのですが、後味にベーキングパウダー特有の味が若干残って気になります。
ベーキングパウダーより重曹のほうが苦味などを感じやすいといわれていますが、マコロンは重曹のほうが味わいよく感じました。
マコロンを作るときは、重曹を使用するのがおすすめです。
昔ながらの愛されおやつ・マコロン
落花生の香りとサクサクとした食感がたまらないマコロン。
お茶はもちろん、コーヒーや紅茶などにも合うマコロンは、おやつタイムにぴったりです♪
用意する材料も少ないので、ぜひ手作りしてみてください。