スパイス好きにはたまらないクッキー
欧米のクリスマス菓子には、スパイスが使われているものがたくさん。
例えば、人気のシュトーレンは時間や手間をかけて作る発酵菓子ですが、他にも気軽に作れる焼き菓子があります。
今回ご紹介するのは「スペキュロス」のレシピです。
作り方は一般的なクッキーと同じで、生地を仕込んだら型抜きは別の日にしてもOK。
隙間時間に焼いて、ほっと一息つきませんか。
スペキュロスとは
スペキュロスとはベルギーの伝統菓子。12月6日の「聖ニコラスの日」に食べられるスパイス入りのクッキーです。
聖ニコラスは300年代頃の聖人で、12月6日は聖ニコラスの命日。
貧しい子供達を救ったといわれている聖人ニコラスは、サンタクロースのモデルになったのだそうです。
スペキュロスはオランダやフランス、ドイツなどヨーロッパ各地で食べられています。「クリスマスの時期に食べられるスパイス入りのクッキー」という点ではジンジャーマンクッキーとも共通点がありますね。
今では1年を通して食べられるようになり、日本では輸入食材店などで見かけることも。
スペキュロスに使われるスパイスはシナモンをはじめとして、ジンジャー・ナツメグ・カルダモン・クローブ・ホワイトペパーなど数種類がブレンドされます。
レシピによって組み合わせはさまざま。
砂糖はブラウンシュガーが使われることが多く、それによって生まれるカリッとした食感が特徴のひとつ。
また、伝統的な木製の型が人気で、コレクターも多いのだとか。聖ニコラスにちなんだモチーフや、風車や動物など農場の風景の木型が定番なんですよ。
スペキュロスのレシピ(天板2枚:約30枚分)
カリッとした食感に、スパイシーな味わいがクセになるスペキュロス。
今回は「cotta スタンプクッキー型 クリスマスの街並み」を使って、クリスマスムード満点の仕上がりに。
この型は抜き型になる枠とスタンプがセットになったアイテムで、4種類のデザインがセットになっています。
材料
- 薄力粉…200g
- 無塩バター…100g
- ブラウンシュガー…80g
- 卵黄…1個分
- シナモンパウダー…2g(小さじ2)
- ジンジャーパウダー…1.5g(小さじ1.5)
- オールスパイスパウダー…1.5g(小さじ1.5)
- バターを常温に戻す。
- 天板にオーブンシートを敷く。
- 薄力粉とスパイスをあわせてふるう。
準備
作り方
- ボウルにバターを入れ、泡だて器でよく練る。
- ブラウンシュガー、卵黄の順に加え、その都度よく混ぜてなじませる。
- ふるった粉類を加え、ゴムベラで切り混ぜる。粉気がなくなってきたら、ゴムベラの面でやや押さえ気味に混ぜてまとめる。
- 生地を2等分にしてラップで挟む。生地の両端にルーラーを置き、めん棒で5mmの厚さにのばす。
冷蔵庫で30分間~1時間ほど休ませる。
*生地量が多いため、分けた方がのばしやすくなります。
- 型で抜いてオーブンシートを敷いた天板に並べ、再度冷蔵庫で20分間ほど冷やす。
*冷やすことで、クッキー型の模様が出やすくなります。
- 170℃にオーブンを予熱し、予熱が完了したら18分間ほど焼く。
表面と裏側に適度な焼き色がついたら取り出してOK。
- 完成。
お好みでアイシングしてもかわいいですよ♪
レシピのポイント
スペキュロスの味の決め手となる、砂糖とスパイスについてご紹介します。
砂糖の種類
今回のレシピではブラウンシュガーを使いました。カリッザクッとした食感に仕上がります。
ブラウンシュガーの代わりにグラニュー糖や粉糖でもOK。
色や風味はほとんど変わりませんが、食感がサクッと軽くなり、口当たりがなめらかになります。
スパイスの種類
スパイスはシナモンとジンジャー、そしてオールスパイスを使用。
オールスパイスは「シナモン、ナツメグ、クローブの香りを持ち合わせた香り」といわれるスパイス。たくさんの種類をそろえなくても奥深い香りを演出してくれます。
スパイスはあらかじめミックスされたものも販売されていますし、好みで種類や分量を調整しても◎
ご自身で配合する場合はシナモンを多めに加え、香りの強いクローブやカルダモンは少なめに。スパイシーさはジンジャーやナツメグで調整するのがおすすめです。
保存方法
焼く前の生地と、焼いた後のスペキュロスの保存方法についてそれぞれご紹介します。
焼く前の生地の保存と期間
焼く前の生地は冷凍保存ができます。
ラップで隙間なく包み、冷凍に対応したジッパー付き保存袋に入れて冷凍庫へ。
保存期間の目安は1カ月間ほどです。
使うときは冷蔵庫に移し、のばして型抜きできるやわらかさになるまで解凍してください。
焼いたあとの保存と期限
瓶などの密閉性が高い容器に入れた場合は、常温保存で1週間程度日持ちします。
ただし、湿気らないうちに食べ切るようにしましょう。
シリカゲルと共にガス袋に入れ、シーラーで密封して保存する場合は1カ月間ほど持ちます。手作り品なのでできるだけ早めに食べ切りましょう。
アレンジのアイデア
スペキュロスはそのまま食べるのはもちろん、外国ではお菓子作りの材料として使うアレンジも人気です。
チーズケーキの土台作りに活用したり、ブラウニーにトッピングして焼いたりという使い方は定番。
スパイシーな焼き菓子で冬を楽しもう♪
今回はベルギーの伝統菓子、スぺキュロスのレシピをご紹介しました。
スパイスが効いた味わいがクセになる、ちょっぴり大人なスイーツです。たくさん焼いて、冬のお菓子作りやティータイムを楽しみましょう!