【cotta tomorrow特別企画】
料理家の先生のレシピ連載。今回はなかしましほさんが登場!
スイーツやパンのトレンドから、昔ながらのおやつまで、韓国で出会った味を、なかしましほさんのフィルターを通してお届けします。
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料理家の先生のレシピ連載。今回はなかしましほさんが登場!
スイーツやパンのトレンドから、昔ながらのおやつまで、韓国で出会った味を、なかしましほさんのフィルターを通してお届けします。
小さな花のような形が愛らしい「薬菓(ヤックア)」。韓国の伝統菓子、韓菓(ハングァ)といえば、このお菓子を思い浮かべる人が多いほど、幅広い年代に愛されています。
小麦粉にごま油を加えたシナモン風味の生地を揚げて、甘い蜜に浸した、しっとりとした揚げ菓子です。「薬」と名前についていますが、ごま油やシナモンなどの食材を薬ととらえていたからといわれています。
韓国では古くから、お祝い事やお供え物に使われていましたが、最近では、スーパーやコンビニにも並び、専門店もオープンして、流行に敏感な若者たちに支持されています。
また、クッキーにトッピングしたり、チョコレートを組み合わせたりした、ハイブリッドな進化版・薬菓も登場し、SNSでも話題です。
薬菓には大きく分けて、もちもちした「宮中薬菓」とサクサクとした「開城(ケソン)薬菓」の2種類があり、今回ご紹介するのは、開城薬菓。小麦粉とごま油の生地をパイのように層にしてから、じっくりと揚げて作ります。
シロップがしみて、しっとり、ほろりとした食感を楽しんでください。
数量:約20個分(直径3.5cm)
粉類
強力粉…50g
薄力粉…50g
きび砂糖…大さじ2
塩…ひとつまみ
シナモンパウダー…ひとつまみ
油
ごま油…5g
太白ごま油…10g
酒…15g
水…20g
シロップ(作りやすい分量)
きび砂糖…100g
水…50g
しょうがの薄切り…1かけ分
揚げ油…適量
【1】薬菓のやさしい甘さの秘訣はシロップ。材料を小鍋に入れ1分ほど煮詰め、軽くとろみがついたら火からおろして冷まします。
【2】粉類をフードプロセッサーに入れてごま油を加え、サラサラになるまで攪拌し、酒、水を順に加えて、しっとりとしたぽろぽろのそぼろ状になるまで攪拌します。
【3】生地をまとめてカードで半分に切り、重ねた生地をつぶす作業を繰り返します。
【4】生地をめん棒で厚さ5mmに伸ばします。熱を均等に通しやすくするため、菊形などの好みの抜き型(直径約3.5cm)で抜き、さらに竹串で中央に穴を開けます。
【5】120~130℃に熱した揚げ油で4〜5分、上下を返して3~4分揚げて中まで火を通します。さらに少し火を強め、表面が薄いきつね色になるまで揚げましょう。
【6】油をきってシロップに5分ほど浸し、バットに重ねた揚げ網にのせてシロップをきり、乾かしてでき上がり。
「くるみのタルト」5月23日(木)掲載予定。
お楽しみに。
料理・文/なかしましほ 撮影/広瀬貴子 編集/singt
【連載】なかしましほさんが案内する韓国のスイーツ、ときどきパン<vol.5 くしょうが風味のしっとり薬菓>
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