【cotta tomorrow特別企画】
料理家の先生のレシピ連載。今回はなかしましほさんが登場!
スイーツやパンのトレンドから、昔ながらのおやつまで、韓国で出会った味を、なかしましほさんのフィルターを通してお届けします。
【cotta tomorrow特別企画】
料理家の先生のレシピ連載。今回はなかしましほさんが登場!
スイーツやパンのトレンドから、昔ながらのおやつまで、韓国で出会った味を、なかしましほさんのフィルターを通してお届けします。
初めて韓国を旅したのは7〜8年前のこと。今も訪れるたびにカフェや喫茶店をめぐりますが、韓国に行き始めたころは、お店で見かけるお菓子は素朴なものが多く、フランスやイギリスなど欧風のものよりも、アメリカ的なお菓子をよく見かけました。
なかでも印象に残ったのが、訪れたどのお店でも見かけたくるみ(ホドゥ)のタルト。韓国ではホドゥパイ(호두파이)と呼ばれていて、タルト生地にくるみのフィリングがぎっしり詰まっています。
日本以上に、韓国ではよく食べられている印象のくるみ。ホドゥクァジャと呼ばれる一口サイズのくるみまんじゅうは、高速のサービスエリアや屋台のおやつとして昔から人気で、他にも伝統茶(茶葉ではなく、果物や薬草などをお茶に仕立てたもの)にもくるみがトッピングされるなど、親しまれています。
近ごろ韓国では「映える」華やかなスイーツを出すお店がとても増えましたが、ホドゥパイは引き続き、幅広い年代に人気の定番です。
韓国で食べたホドゥパイはバターや生クリームを使ったこっくりとした味わい。もちろん、本場の味もおいしいのですが、乳製品や卵を使わなくても、たっぷりのくるみで満足感のあるスイーツになりますよ。
数量:直径16cm底が外れるタルト型(セパトタルト型)1台分
A
ココナッツシュガー…20g
塩…ひとつまみ
水…20g
太白ごま油…25g
B
薄力粉…80g
全粒粉…20g
C
メープルシロップ…40g
てんさい糖…40g
太白ごま油…15g
豆乳…40g
くるみ…100g
オーブンを150℃に予熱し、天板にオーブン用シートを敷く。
【1】くるみとたっぷりの水(分量外)を入れて中火にかけ、約5分間ゆでて流水で洗います。
【2】くるみを天板に並べて150℃のオーブンで10分間、空焼きをします。粗熱をとってから粗く刻みましょう。
【1】ボウルにAを入れ、ココナッツシュガーを水になじませながら泡立て器で混ぜ、油を加えてさらによく混ぜて乳化させます。
【2】Bを合わせて加え、ゴムベラで粉っぽさがなくなるまで切るように混ぜて。生地ができたらオーブンを170℃に予熱します。
【3】ラップに生地をのせ、厚さ4mm、型よりひとまわり大きくめん棒でのばします。生地を型にふわっとかぶせて敷き込み、はみ出した部分の生地を指先で取り除きます。
【4】底全体にフォークで空気穴をあけ、170℃のオーブンで10分間空焼きをします。
【1】小鍋にCを混ぜて中火にかけ、ときどき鍋を揺すりながら、少しとろみがつくまで約2分間煮詰めます。くるみを加え、さらにとろみがつくまで約3分間ゴムベラで混ぜます。火からおろし、オーブンを170℃に予熱しましょう。
【2】空焼きした生地にフィリングを流し入れ、170℃のオーブンで20分間、全体によい焼き色がつくまで焼きます。
【3】焼き上がったら網(ケーキクーラー)にのせて粗熱をとります。
メープルシロップとてんさい糖、2種類の甘さをからめたくるみは、味に深みが出て濃厚 なおいしさが味わえます。細めにカットして、手でつまんでどうぞ。
余った生地は焼いて、おやつに。厚さ4mmにのばして好きな形に切るか型で抜き、170℃のオーブンで約15分間焼くとサクサクのクッキー風になります。
「やさしい甘さのそぼろパン」6月27日(木)掲載予定。
お楽しみに。
料理・文/なかしましほ 撮影/広瀬貴子 編集/singt
【連載】なかしましほさんが案内する韓国のスイーツ、ときどきパン<vol.6 く バターを使わないくるみのタルト>
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