近年、MCTオイルの健康維持やダイエットへの効果が注目されています。
MCTオイルとは、
中鎖脂肪酸(Medium Chain Triglcerides)のみでできている食用油のことです。
一般的な植物油に多く含まれる長鎖脂肪酸と比較すると、中鎖脂肪酸は分子の長さが約半分で、性質に大きな違いがあります。
今回はMCTオイルが健康維持やダイエットに適しているとされる理由ついてご紹介します。
MCTオイルとは?MCTオイルがダイエットで注目される理由を詳しく解説!
MCTオイルとは?
MCTオイルとは、ココナッツやパームに含まれている「中鎖脂肪酸」だけを取り出した食用油を指します。
オリーブオイルや菜種油、えごま油など、一般的によく使われる植物油に多く含まれるのは「長鎖脂肪酸」です。
一般的な植物油(長鎖脂肪酸油)は体内に脂肪として蓄積され、消化に時間がかかります。
一方でMCTオイル(中鎖脂肪酸油)は、水に溶けやすく分解されやすい特徴があり、一般的な植物油(長鎖脂肪酸油)よりも4倍ほど速くエネルギーに変わります。
また、小腸から門脈を経由するので、リンパ管や脂肪組織、筋肉などを通さずに肝臓に届けられ、効率よく分解されることから、太りにくい油とされています。
ダイエット中でも脂質は必要
ダイエット中は油を取らないほうが良いと思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、脂質は細胞膜やホルモンの材料になるだけでなく、ビタミンA、D、E、Kの吸収を促進する効果もある重要な栄養素です。
また、極端なカロリー制限は、エネルギー不足を引き起こし、体調を崩す原因になります。
MCTオイルは、一般的な油よりも消化・吸収・分解がすばやく行われ、効率よくエネルギーに変わります。
体内に脂肪として蓄積されにくい特徴があるので、ダイエット中でも適量であれば安心して摂取できます。
MCTオイルは脳のエネルギー源にもなる
MCTオイルは、脳のエネルギー補給としても利用できます。
通常、脳のエネルギー源となるのは糖質です。
しかし、糖質制限などで糖質量が不足している場合には、脂質を分解して生成されるケトン体がエネルギー源として利用されます。
このケトン体を効率よく生成できるのがMCTオイルです。一般的な植物油(長鎖脂肪酸油)と比較すると、MCTオイル(中鎖脂肪酸油)は同じ量で約10倍も多くのケトン体を生成するとされています。
MCTオイルでダイエットしたけど痩せない?実際に試した人の口コミを紹介!
「MCTオイルはダイエットに効果あり!」と書かれることが多いですが、実際にどの程度ダイエットに効果が期待できるのか、半信半疑という方も多いのではないでしょうか。
これまでも「これは効果あり!」と言われたダイエット方法をいろいろ試したけれど効果がなかったという方は、なおさらそのような思いをしているはずです。
そこで、実際にMCTオイルでダイエットに挑戦した人たちがどのような結果だったのか、生の声をお届けします。
飲みはじめ、胃痛や下しそうなお腹の不快感がありましたが、10日ほどで気にならなくなってました。糖質オフにしても、確かにお腹空きにくい、しんどくなりにくいです。 今は糖質オフと言うか、PFCバランス気にしつつ運動で、補助的に摂りますが、食事と一緒に取って消化吸収され出したのかなって気付くくらい体が温まって汗が出始めます。 代謝が上がる感じと、スタミナがつくのと、頭の中がスッキリ集中力が増したのは、糖質摂りすぎない、運動、MCTオイルの効果だと思います。(原文ママ)
引用:
iherb
飲み始めたばかりのころは身体に違和感がある場合もあるようですが、この方のようにしばらく継続することで効果が実感できた方も少なくありませんでした。
この方は、糖質を摂りすぎないように食事に気を配りながら、適度な運動も継続されていたので、こういったところもご参考ください。
朝飲んで夜にお腹が痛くなり、ひどく下しました。 私には合わないようです。 旦那も胸焼けがするとのことで、リピはないです。(原文ママ)
引用:
iherb
★1の口コミを見ると、胃痛が酷いとおっしゃっている方が多く、ひどい場合には眠れないほどの胃痛がするという記載もありました。
口コミを見ていくと、オイルによっては胃痛について言及されていない商品もあり、商品によっても差があるようです。味が苦手という口コミも数件見られました。
MCTオイルでダイエットをすると得られるメリットは?いつから効果を体感できるかも紹介!
MCTオイルは継続して摂取することで以下のようなメリットが期待できます。
・筋力の維持
・美容効果
それぞれの効果について見ていきましょう。
筋力の維持
MCTオイルには筋肉量を維持し、体脂肪だけを減少させる効果が期待できます。そのため、筋トレをしている方にとってもMCTオイルは摂取を検討していただきたい油だといえます。
糖質制限をしている場合、身体のエネルギー源である糖質が不足すると、その代わりに筋肉をアミノ酸に分解して糖質を作り出そうとします。この結果、筋肉量が減少してしまいます。
MCTオイルを摂取すると、効率よくケトン体が生成されてエネルギー源となるため、脂肪をエネルギー源として燃焼する回路が働き始めます。これにより、筋肉量を減らすことなく、脂肪を落とすことができます。
その他にも、MCTオイルには持久力アップや、疲労回復の効果もあるといわれています。
ウォーキングやマラソンなどの有酸素運動で使われる遅筋は、脂質代謝でケトン体を生成してエネルギー源とするため、MCTオイルを継続的に摂取することで、持久力アップや疲労回復の効果が期待できるのです。
美容効果
MCTオイルには、抗炎症、抗アレルギー、抗糖化作用といった美容効果もあるとされています。
前述のとおり、MCTオイルは多くのケトン体を生成します。ケトン体の1つであつ「βーヒドロキシ酪酸」という物質には、抗炎症・抗アレルギー作用があり、アトピーなどの肌トラブルに効果があると言われています。
また、「βーヒドロキシ酪酸」はアンチエイジングに関わる酵素を活性化させるため、しみやしわの防止といった効果も期待できます。
ただし、MCTオイルを摂取してすぐに効果が得られるという訳ではありません。
効果が出るまでには最低でも1ヶ月から数ヶ月間程度の期間を要し、年齢や体質、生活環境によっても効果に差があります。
MCTオイルでダイエット効果を得るための2つのやり方を詳しく解説!
MCTオイルを使用したダイエットを検討している方は、まず以下の2点を試してみるといいでしょう。
・1日3回の食事でMCTオイルを小さじ1杯使う
・MCTオイルは加熱せずに使う
1日3回の食事でMCTオイルを小さじ1杯使う
MCTオイルは、1日に数回、小さじ1~大さじ1程度を摂取するといいでしょう。
体質や体調によっては、下痢や胃痛といった副作用を起こすリスクがあります。初めて使う方は体を慣らしていくという意味でも、まずは1日あたり小さじ1程度から使用をスタートするといいでしょう。
MCTオイルは加熱せずに使う
一般的な食用油とは違い、基本的にMCTオイルは加熱しないで使用します。
他の油と比較するとMCTオイルは発煙点が低く、140℃程度で煙が立ちはじめるので、炒め調理や揚げ物調理には向きません。
サラダにかけたり、スープやコーヒーに入れたりと、自分にあった方法で日々の食生活に取り入れてみてください。
MCTオイルでダイエットをする際の食事メニューは?MCTオイルの意外な活用方法も紹介!
MCTオイルでダイエットをする際の食事メニューにはいったいどのようなものがあるのでしょうか?MCTオイルの意外な活用方法も紹介します。
タンパク質と食物繊維が多いメニューを選ぶ
MCTオイルは、糖質制限と組み合わせることで脂肪燃焼を促し、痩せやすい体質を作ることができます。
その際は、十分なタンパク質量を摂取し、食物繊維や発酵食品を加えることで腸内環境を整える意識も大切です。
MCTオイルをコーヒーに入れるダイエットのやり方もある
こまめにMCTオイルを補給して、楽しくダイエットできる方法として、スプーン1杯のMCTオイルをコーヒーや豆乳などの飲み物に入れて摂取するという方法もあります。
MCTオイルは無味無臭なので、飲み物に入れてもおいしく飲むことができます。また、腹持ちもいいので、余分な間食の防止にも効果的です。
MCTオイルは白髪予防に効果的?発がん性についても詳しく解説!
MCTオイルは白髪予防に効果があるという話や、発がん性を不安視する声もありますが、実際にはどうなのでしょうか。
MCTオイルの白髪予防効果は明らかになっていない
MCTオイルは白髪予防に効果が期待できるといわれますが、明確に効果があることは認められていません。
しかし、白髪予防に効果があると考えられる理由はいくつか挙げられます。
ケトン体の抗酸化作用・抗糖化作用は、メラノサイトや毛母細胞を有した毛根を、活性酸素によるダメージから守ります。
また、栄養素を毛根に届ける血流の改善や、髪の色素や組織の産生維持が期待できるとされます。
さらに、ストレスや脳疲労は白髪や薄毛の天敵とされますが、MCTオイルには副交感神経を優位にして血管を拡張することでこれらを改善する効果も期待されています。
MCTオイルに発がん性があるという報告はない
MCTオイルに発がん性の不安はあるのでしょうか。
結論から言えば、MCTオイルに発がん性の報告はありませんので安心してご利用ください。
ただし、MCTオイルが酸化すると発がん性があると言われる「過酸化脂質」になります。
MCTオイルは他のオイルと比較して酸化しにくいと言われますが、保存方法や使用期限には注意が必要です。
MCTオイルダイエットまとめ
今回はMCTオイルについて解説しました。
MCTオイルは、中鎖脂肪酸のみを取り出した食用油です。通常の油と比較すると、消化・吸収・分解が他の油よりもスピーディなので、エネルギーを効率よく得られます。
また、長鎖脂肪酸と比較して中鎖脂肪酸は同じ量で10倍も多くケトン体を生成するとされます。
そのため、MCTオイルには筋力の維持や疲労回復、美容への効果が期待されています。
お料理や飲み物にそのままかけて摂取するだけなので、ぜひ生活に取り入れてみてくださいね。