雑穀米は白米よりも栄養価が高く、ダイエットにおすすめです。ただ、取り入れたいと思っている方の中には、
雑穀米の味や食感に慣れていない、
一緒に食事をする家族が雑穀米が苦手という方もいるかもしれません。
そこで、この記事では、雑穀米をダイエット中に取り入れるメリットや、
雑穀米の種類・選び方を解説していきます。
食べやすい雑穀米も紹介しているので、ダイエットをしながら美味しく雑穀米を取り入れたい方は、ぜひ参考にしてくださいね。
雑穀米とは
雑穀米とは、白米と一緒に炊く穀物全般を指し、その種類は多様です。
代表的なものとしては
大麦やヒエ、アワ、キビ、ハトムギなどのイネ科の穀物が挙げられますが、次のようなものも雑穀として使われることがあります。
・マメ類:大豆・小豆
・有色米:黒米・赤米・緑米
・精米されていないもの:玄米・発芽玄米など
・精麦やその加工品:押麦・米粒麦・きなこなど
・油穀:ごま・えごま・アマニなど
・その他:トウモロコシ・ソバ・キヌアなど
雑穀米の食べ方は地域によって違い、
使用されている雑穀の種類は、商品や飲食店によってさまざまです。
ここでは、雑穀米の中でもよく知られている「十六穀米」や「五穀米」の内容、違いをみていきます。
十六穀米とは
十六穀米とは、白米と16種類の雑穀を一緒に炊いたものです。
先述のとおり、雑穀米に入っている雑穀の種類は決まっていません。ここでは、一般的によく使われている16種類の雑穀をピックアップしています。
・大麦
・ヒエ
・もちあわ
・もちきび
・たかきび
・ハトムギ
・小豆
・黒豆
・発芽玄米
・赤米
・黒米
・黒ごま・白ごま
・トウモロコシ
・アマランサス
・キヌア
十六穀米は、
栄養価が高く歯ごたえがあるだけでなく、色味のあるものが多いです。
さまざまな雑穀が一度に食べられるものの、ごはんの色が変わるのが苦手という方もいるかもしれません。その場合は、赤米、黒米などの有色米を含まないものや、後ほど紹介する玄米やもち麦を選ぶと良いでしょう。
五穀米とは
五穀米には、5種類の雑穀が使われています。十六穀米と比べて穀物の種類が少ないため、栄養価が低いように感じるかもしれませんが、
栄養価はあまり変わりません。
五穀米は、白米との食べ合わせや色味を考えて組み合わせたものが多いため、初めて雑穀米に挑戦する方におすすめです。
玄米との違い
玄米と雑穀米の大きな違いは、白米を使うかどうかにあります。雑穀米は原料の大半が白米なのに対して、玄米は玄米のみで炊くことが多いです。玄米は白米よりも食物繊維やビタミン・ミネラル類が豊富なため、
雑穀米よりも栄養価が高い傾向にあります。
ただし、玄米は炊飯時間が長く、炊飯器によっては炊き上がりまでに2時間近くかかることも珍しくありません。
白米の割合が多い雑穀米は通常の炊飯時間で炊けるため、白米と比べて手間や時間がほとんど変わらないメリットがあります。
もち麦との違い
もち麦とは、大麦の一種です。
大麦には粘り気のある「もち麦」と、粘り気が少なく押し麦などに使われる「うるち麦」の2種類があります。もち麦はもっちりとした食感があり、
うるち麦と比べて繊維量が多いことが特徴です。もち麦ごはんとして白米と一緒に炊くこともあれば、雑穀米の一つとして入っていることもあります。
もち麦は、炊き上がりの色が白っぽく、見た目が白米に近いため、家族が白米好きの場合はもち麦から始めてみても良いでしょう。
ダイエット中に雑穀米を取り入れる方法
ダイエット中は、雑穀米をできるだけ手軽に取り入れ、日常的に食べる習慣を作ることが大切です。ここでは、雑穀米を取り入れながらダイエットを継続する3つのコツを紹介します。
1.日常的に主食に取り入れる
2.食べる量はいつもと同じ
3.食べやすい時間帯に取り入れる
一つずつ解説していくので、参考にしてください。
日常的に主食に取り入れる
ダイエットを始めたら、意識して雑穀米を主食に取り入れましょう。
特に、糖質制限中の方は、1日1回で良いので白米に雑穀米を混ぜて炊くと良いでしょう。
雑穀米を炊くときは、
白米1合に対して雑穀大さじ1(約15g)が目安です。雑穀を入れすぎると、通常の炊飯時間で十分に炊き上がらず、食べにくい食感になる可能性があります。
少量から少しずつ慣らしていくのが、日常的に雑穀米を取り入れるコツです。
食べる量はいつもと同じ
2つ目のコツは、ごはんの量はいつもと同じにすることです。
雑穀を入れているからといって、茶わん大盛りにする、あるいはおかわりするのは、白米の取りすぎにつながります。そのため、
食べる量は茶わん中盛り1杯(150g)が目安です。
「ダイエットをしたいけどおかわりもやめられない」という方は、食べる順番を工夫してみましょう。
副菜・主菜・主食の順に食べると、ごはんを増やさなくても満腹感を感じやすいので、試してみてください。
食べやすい時間帯に取り入れる
3つ目のコツは、食べやすい時間帯に取り入れることです。
ダイエットは継続することが重要なので、最初から生活リズムや食事内容を大きく変えると、かえって挫折しやすくなります。
まずは、いつもごはんを炊く時間に合わせて、雑穀米を取り入れてみると良いでしょう。
余ったごはんはおにぎりサイズにして冷凍保存しておくと、翌日のランチに取り入れたり、小腹が空いたときに食べたりできるのでおすすめです。
ダイエットで雑穀米を取り入れるメリットと効果
雑穀米を日常的に取り入れると、次のメリットや効果が期待できます。
・ビタミン・ミネラルが取りやすい
・腸内環境が整う
・血糖値の上昇をゆるやかにする
・満腹感を得やすい
雑穀米のもつ栄養成分を上手に生かせば、ダイエットや健康維持につながります。ぜひ成分と働きを知っておいてくださいね。
ビタミン・ミネラルが取りやすい
雑穀米には多くの穀物が含まれるため、白米だけ食べるよりもビタミンやミネラルが取りやすいです。
ビタミン・ミネラルはさまざまな食品から日常的に取る必要がありますが、毎日栄養バランスを意識して献立を考えるのは、簡単なことではありません。雑穀米は、いつもの白米と一緒に炊くだけで栄養価を高めることができるため、手軽に取り入れることができます。
腸内環境が整う
雑穀米に含まれる雑穀類には、食物繊維が豊富に含まれており、腸内環境の改善に役立ちます。
食物繊維には、体内で便をかさ増しして、腸の活動を活発にする働きがあります。さらに、善玉菌のエサとなるため善玉菌が増殖し、腸内環境の改善につながります。
食物繊維は野菜や果物に多く含まれるものの、一般的に不足しがちと言われています。雑穀米を食べることで食物繊維を取る機会を増やし、体内のデトックスを促進できます。
参考:
厚生労働省
血糖値の上昇をゆるやかにする
食物繊維が豊富な雑穀米は、白米と比べて血糖値の上昇がゆるやかです。
糖の割合が多い食事は、血糖値の乱高下が起きやすく、血糖値が下がった後に強い空腹感を感じるため、食べ過ぎの原因となります。こうした血糖値の激しい変動は血糖値スパイクと呼ばれ、糖尿病など生活習慣病のリスクにつながります。精製された白米は糖の割合が高く、食べ方に注意したい食材です。
血糖値の変動をゆるやかにするために、積極的に雑穀米を取り入れると良いでしょう。
参考:
厚生労働省
満腹感を得やすい
食物繊維が豊富な食品は、満腹感が得られやすい場合があります。繊維質のある食品は歯ごたえがあり、かむ回数が増えて満腹中枢が働きやすいからです。結果として食べ過ぎを防ぎ、適切な量で満腹感を感じられます。
このように、雑穀米のもつ栄養成分は、ダイエットに生かすことができます。ただし、少し気をつけておきたい点もありますので、次に紹介していきます。
雑穀米を食べることで体重が減るわけではない
雑穀米は腸内をデトックスする、適度な食事量で満腹感を得られるなど、食べ過ぎを防ぐ効果は期待できるものの、残念ながらそれだけで体重が減るわけではありません。
ダイエットには、雑穀米を取り入れるだけでなく、バランスの良い食事を取ることが大切です。
また、体重の減少には、日常的な運動の有無も関わります。ウォーキングのような軽い運動を通して体力や筋力をつけると、脂肪を燃焼しやすくなり、ダイエット効果が高まります。
雑穀米も上手に取り入れながら、
食事全体のバランスと生活スタイルを見直すことで、よりダイエット効果を得られるでしょう。
まとめ
雑穀米は、白米よりも食物繊維などの栄養成分が豊富なため、ダイエットに向いています。
商品によって雑穀の種類が異なるので、記事を参考に自分に合ったタイプの雑穀を選んで、上手に食事に取り入れてくださいね。