玄米がゆは、食物繊維やビタミン、ミネラルなどが摂れる一品です。今回は、普段の食事に玄米がゆを取り入れたいと考えている方に向けて、玄米がゆの栄養素や、おいしい作り方を解説します。玄米がゆの調理のコツや、さらにおいしく食べるためのアレンジ方法もあわせて紹介するので、参考にしてください。
玄米がゆとは?
玄米がゆとは、白米ではなく、玄米を煮込んで作るおかゆです。
玄米とは、白米のように精米されておらず、ぬか(表皮・胚芽)が残っているお米のことです。機能米の一つで、白米と比べて、食物繊維やビタミン、ミネラルなどの栄養素が豊富です。
近年、お米の消費量は減少傾向にありますが、コロナ禍による健康志向の高まりから、玄米などの機能米に注目が集まっていると言われています。
白米のおかゆは、柔らかくもっちりとしている一方で、玄米がゆは歯ごたえが特徴的です。炊いた玄米ごはんは、食感が苦手だという方もいるかもしれません。しかし、玄米がゆなら、玄米特有の歯ごたえを残しながらも、通常の玄米より口当たりが良く、消化も良くなります。
参考:
農林水産省
参考:
農林水産省
玄米がゆの栄養素
前述したとおり、玄米は白米と比べて栄養素が豊富です。厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、1日あたりの食物繊維の目標摂取量は、男性で21g以上、女性で18g以上とされています。
しかし、実際の食物繊維の摂取量は、男女ともに不足しているのが現状です。
玄米がゆを積極的に食べることで、食物繊維の摂取量を増やすことができ、おすすめです。
玄米がゆには、食物繊維以外に、ビタミンやミネラルも多く含まれています。ミネラルは、鉄・マグネシウム・カリウム・マンガン・亜鉛など、幅広く含まれています。
参考:
厚生労働省PDFPDF
参考:
e-ヘルスネット
参考:
食品成分データベース|文部科学省
玄米がゆの作り方
玄米がゆの作り方を紹介します。
材料:玄米1合、玄米が浸かる程度の水(浸水用)、水900ml(炊飯用)
1.下準備として、流水でサッと洗った玄米を2時間以上、できれば半日ほど、たっぷりの水に浸しておきます。しっかりと浸水させることで、玄米がゆの出来上がりがやわらかくふっくらとします。雑菌の繁殖を防ぐため、水に浸している間は冷蔵庫に入れておきましょう。
2.玄米の水気を切り、炊飯用の水とともに鍋に入れて中火にかけ、沸騰したら弱火で煮ます。煮込む時間の目安は40-60分ほどですが、玄米の様子を見ながら焦げないように調節します。粘りが出ることを防ぐため、調理中はあまりかき混ぜないことがポイントです。
3.玄米の芯がなくなり、やわらかくなったら完成です。
玄米がゆを作るときのコツ
玄米と炊飯用の水の割合は、
玄米がゆのボリュームや食感の好みにあわせて調節しましょう。
例えば、汁気が少なく食べ応えのある玄米がゆなら、【玄米:水=1:5】の割合で作るのがおすすめです。サラッとして食べやすい玄米がゆなら、【玄米:水=1:8】の割合で作ると良いでしょう。水分が多めの玄米がゆなら、冷めても固まらず、おいしく食べられます。
玄米がゆは、水分が多くあまり日持ちはしないため、すぐに食べるのがおすすめです。常温で置いておくと、でんぷんの劣化が早まってしまうため、保存するなら冷凍保存が良いでしょう。できるだけ短時間で凍らせるため、冷凍庫に入れる際は平たい状態にしてください。
玄米がゆのアレンジ方法
そのままでも十分に栄養がある玄米がゆですが、
アレンジすることでさらに栄養価を高められます。
玄米がゆは、お米の味がしっかりしていて、味の濃いおかずともぴったりです。佃煮や梅干し、味付けのりといった日本の伝統的なご飯のおともは、玄米がゆと相性抜群。お漬物やカリカリ梅、あられなど、しっかりと歯ごたえがある食材なら、食感のアクセントにもなります。また、お米本来の滋味がある玄米がゆは、少量の塩をかけるだけでも甘さが引き立ち、しみじみとした味わいになります。
玄米がゆのおすすめレシピ
玄米がゆには、いくつかレシピがありますが、その中でもおすすめのものを紹介します。
【材料(2人前)】玄米:80g
水 (浸水用):適量水 (炊飯用)
準備.
玄米は流水ですすぎ水気を切っておきます。
1.ボウルに玄米、水を入れラップをし3時間ほど浸水し水気を切ります。
2.鍋に1、水を入れ中火にかけます。
3.沸騰したら弱火にし40分ほど煮ます。
4.玄米の芯がなくなりやわらかくなったら火から下ろし、器によそいできあがりです。
出典:
お鍋で作る玄米粥|クラシル
炊飯器でも作れる玄米がゆですが、こちらのレシピでは、お鍋を使って玄米をコトコト炊いています。材料費の目安は200円です。
材料は、玄米にお水だけと、非常にシンプルで作りやすくなっています。
調理時間は、浸水のための時間を入れて220分。浸水時間を除くと、調理のための時間は1時間もかからず、そのうちの40分は弱火で煮込むだけです。
忙しく、あまり調理に手間がかけられないときでも、簡単に作れるレシピです。