定番だからこそ迷いやすいデコ型
お菓子作りをしていて欲しくなる型といえば、「デコレーションケーキ用の丸い型=デコ型」ではないでしょうか。
デコ型はスポンジケーキをはじめ、チーズケーキ・バターケーキ・ガトーショコラなど、一年中大活躍。
でも種類が豊富で、どれを選べば良いのか迷ってしまう型でもありますよね。
今回は種類豊富なデコ型について、適したケーキの種類や使い方などをご紹介します。
共底と底取の違いは?
デコ型を選ぶときにまず悩むのは、「底が外れないもの(共底)」と「底が外れるもの(底取)」のどちらにするかということではないかと思います。
それぞれに適しているお菓子や注意点はあるのでしょうか。
共底
型の底が外れず、一体になっているタイプ。
適したお菓子
湯せん焼きをするケーキや、生地がやわらかくゆるいお菓子。
例えば、スポンジケーキやベイクドチーズケーキなど。
注意点
ひっくり返して型から出すことになるので、崩れやすいケーキの場合は注意が必要。
底取
型の底板が外れるようになっているタイプ。
押し上げて外すものと、バネで開閉できるものがあります。
適したお菓子
ひっくり返して取り出すことができない、仕上がりがやわらかいお菓子。
例えばレアチーズケーキやムースといった、ゼラチンなどのゲル化剤を使って固める冷菓など。
注意点
底取タイプを使って湯せん焼きすると、底から水が入ってしまいます。
アルミホイルで底を覆えば使えますが、熱の伝わり方が変わってしまう場合があるので注意してください。
また、流動性の高い生地だと底から漏れてしまうことが。
そういった生地を流し込みたい場合は、スポンジケーキを敷いたりアルミホイルで底を覆ったりといった対策が必要です。
焼き型として使う場合は?
焼き型として使う場合は、共底・底取とも使えます。
底取タイプは、生地の粘度や湯せんでの使用に気を付けてください。
素材は、熱伝導率の良いブリキ製や下地が鉄製のものがおすすめ。
ステンレス製やシリコンゴム製は熱伝導率があまり良くないので、焼きムラができる場合があります。
使用する場合は、温度や熱の伝え方を工夫してください。
型の準備方法
焼き型として使う場合の準備方法を2種類ご紹介します。
敷き紙を敷いて使う
オーブンシートなどを底と側面に合わせて切った、敷き紙を用意しましょう。
オイルスプレーやバターをまんべんなく薄く型に塗ってから、敷き紙を貼り付けるように敷けば準備完了です。
cottaさんには、底と側面の形にカットしてあるサイズ別の専用敷き紙の取り扱いも。普段からたくさん焼く方にはおすすめですよ。
やわらかいケーキを取り出しやすくするには?
スフレチーズケーキなどのしっとりやわらかく仕上げたいケーキは、ひっくり返すと表面が剥がれてしまったり、崩れてしまったりしますよね。
このようなケーキを焼く場合は、敷き紙を敷く前に一手間かけると取り出しやすくすることができます。
敷き紙の他に準備するのは、型の直径1/3程度の幅に切った帯状のオーブンシート2枚。
型から両端がはみ出るように帯を十字にセットし、その上から底と側面に敷紙を敷けばOK。
焼き上がったケーキは取り出す前にしっかり冷まし(ケーキによっては冷やして)、型からはみ出ている4か所の帯の端を引き上げて取り出してください。
バターと強力粉を薄く付けて使う
やわらかく練ったバターを型の底と側面にまんべんなく塗って冷蔵庫でよく冷やします。
その後、強力粉を振ってから余分な粉を落としておきましょう。
これは、マドレーヌなどの形をきれいに出したいお菓子にも使われる方法ですね。
冷菓の型として使う場合は?
ムースなどの冷菓を作りたい場合は、取り出しやすいよう底取タイプを使うのが良いでしょう。
素材はステンレス製のものが安心です。
下地が鉄製のものやブリキ製のものの場合、生地が直接触れてしまうと材料の成分が反応して、ケーキが変色したり型がさびてしまったりすることが。
構造上底取タイプはありませんが、シリコンゴム製の型も使えます。
帯状のフィルムを使う
ケーキフィルムなど帯状のフィルムを使うのがおすすめ。
型の側面にフィルムを沿わせたものに生地を入れて冷やし固めると、取り出すのが簡単です。
フィルムがない場合は…
フィルムがない場合は、型に直接生地を入れて冷やし固めればOK。
取り出す際に側面を少し温めて、生地と型との間に隙間を作ってから取り出しましょう。
動画でおさらい
イメージ通りのお菓子を作るために
イメージ通りに仕上げるためにも、目的に合ったデコ型を使いましょう。
今回ご紹介した内容が、今後のお菓子作りや型選びの際に参考になりましたら幸いです。