人気のカヌレを作ろう!
しっかりと焼き色のついた、一見無骨な見た目のお菓子「カヌレ」。
縦に溝のある型を使用し、外側はバリッと中はもっちりの独特な食感。豊かなバニラの風味とほんのり香るラム酒がなんとも言えないお菓子です。
今回は、カヌレのレシピをご紹介。
きれいに焼き上げるためのポイントもお教えします。
カヌレとは?
カヌレとは、「溝のついた」という意味を持つ言葉。
お菓子のカヌレには、「カヌレ・ド・ボルドー」という正式名称があります。
カヌレは、16世紀ごろ、フランス・ボルドーにある女子修道院で生まれたお菓子だといわれています。
醸造中のワインの澱(オリ)を取るための作業に卵白を使い、そのときに余った卵黄を利用して、修道女たちが作りだしたのが始まりなのだそう。
当時の修道女たちが工夫を凝らして考えたカヌレを、おうちで作ってみましょう。
基本のカヌレレシピ
材料(テフロンカヌレ型を使った場合:5個分、銅製カヌレ型を使った場合:6個分)
- 牛乳…250g
- バニラペースト…適量
- 薄力粉…35g
- 強力粉…30g
- グラニュー糖…110g
- 卵黄…1個
- 全卵…25g
- ラム酒…大さじ2
- 無塩バター…15g
下準備
- 卵黄と全卵は混ぜ合わせておく。
作り方
- 焦がしバターを作る。
- 牛乳とバニラペーストを鍋に入れて中火にかけ、混ぜながら沸騰させる。
- 粉類とグラニュー糖をボウルに入れ、ホイッパーでよく混ぜる。
- 焦がしバター・溶きほぐした卵・ラム酒を入れ、ゴムベラで優しく混ぜる。
- 網でこす。
- 生地にぴっちり密着ラップをして、最低12時間、できれば24時間冷蔵庫で休ませる。
- 休ませた生地を冷蔵庫から出したら、常温になるまで置いておく。
- オーブンに天板を入れた状態で庫内温度が230℃になるよう予熱設定し、温度が上がったらそのまま10分間ほど空運転しておく。
- 型の準備をする。
- 型の8分目まで静かに生地を注ぎ入れる。
- オーブンを稼働させたまま天板だけ取り出し、間隔を空けて型をのせる。
- 焼き上がったら型から外し、出来上がり♪
バターを小鍋に入れて中火にかけ、混ぜながら薄茶色になるまで加熱する。茶色く色付いたら鍋の底に水を当てて冷まし、使うまで置いておく。
その後、60℃くらいになるまで冷ましておく。
続いて2の牛乳を入れ、ホイッパーで練らないように優しく混ぜ合わせる。
*ここでは、少しくらいダマができていても大丈夫。
*冬場は常温に戻るまでに時間がかかります。急ぐ場合はぬるめの湯せんにかけるか、オーブンの発酵機能を使うのがおすすめ。
型の内側に分量外のバターを満遍なく塗る。
天板をオーブンに戻し、230℃で20分間、190℃に下げて30~40分間焼成する。
*温度と時間はあくまで目安です。表面にしっかり焼き色がつくまで焼いてください。
*型から外してみて焼き色が薄ければ、焼き時間を追加してください。
生地が型の中で沸騰することで、カヌレ独特の“す”が入ります。
「バリッともっちり♪基本のカヌレ」の詳しいレシピページはこちら。
カヌレをきれいに仕上げるコツ
材料もシンプルで簡単なカヌレですが、生地の作り方や焼成温度で、焼き上がりがかなり変わってしまう繊細なお菓子。
美しい仕上がりのカヌレを作るポイントをお教えします。
1.生地を混ぜすぎない
生地を混ぜすぎてしまうと必要以上にグルテンが出てしまい、生地が型から飛び出す原因に。
生地が飛び出すと、画像のように焼き色にムラができてしまいます。
ダマができていても網でこせば解消できるので、優しく混ぜ合わせましょう!
2.生地をしっかり寝かせる
このレシピでは最低12時間、できれば24時間休ませるのが理想。
冷蔵庫に入れてしっかり休ませることでグルテンを落ち着かせ、焼成中の生地の飛び出しを防ぐことが目的です。
寝かし時間だけが違う生地の、焼成10分後の様子を比べてみましょう。
時間が短いものは型から大きく飛び出しています。
3.庫内温度を管理する
カヌレは焼き始めの温度が低いとうまく焼けないため、温度管理が大切。
家庭用オーブンでは、予熱が完了していても設定した温度より10〜20℃低いなんてことが少なくありません。
オーブン温度計を使い、実際の庫内温度を計りながら焼成するのがおすすめです。
また、扉の開閉でもあっという間に庫内温度が下がってしまうため、手早く作業する必要があります。
カヌレは丁寧な生地作りと、徹底した温度管理が重要!
混ぜすぎ・休ませる時間が短い・オーブンの温度が低いの3つは、いずれもカヌレにとっては大敵。
焼成中に中身が型より飛び出したり、焼き色にムラができたりする場合は、上記のポイントを確認してみてくださいね。
動画でおさらい
お店に負けないカヌレをおうちで♪
いくつかのポイントを押さえれば、バリッともっちりなカヌレがおうちで作ることができます♪
お店に負けないカヌレ、ぜひ作ってみてください!