紅茶ゼリーは難しい?
透明感のあるゼリーはきれいでおいしそうですよね。
でも、紅茶ゼリーを作ったら白っぽく濁ってしまった、という経験はありませんか?
紅茶でゼリーを作ると濁ってしまうのはなぜなのでしょう。
今回はその原因や解決方法をお伝えします。
紅茶ゼリーが濁る原因
紅茶でゼリーを作ったときに濁る原因は主に2つあります。
原因1.タンニンとタンパク質の結合
紅茶に含まれているタンニンとゼラチンのタンパク質が結合し、沈殿・濁りの生じる原因に。
*タンニンは渋みの成分で、ポリフェノールの一種です。
いれたての熱い紅茶液にふやかさなくてよい顆粒ゼラチンを振り入れてみると、透明だった紅茶液が一気に白っぽく変化。
かき混ぜると白っぽさは減りますが、冷やすと濁った状態で固まりました。
原因2.タンニンとカフェインの結合
紅茶に含まれているタンニンとカフェインが冷やされることで結合し、白く濁って見える原因に。
これは「クリームダウン」といい、アイスティーを作るときに起こる現象。
いれたての紅茶と、しばらく冷やしたアイスティーを比較してみると、アイスティーは白っぽくなっていますね。
これと同じ現象がゼリーを冷やすときにも起こってしまうのです。
紅茶ゼリーを濁らせないコツ
では、紅茶ゼリーを濁らせないためには、何に気を付ければよいのでしょうか。
コツ1.タンニンが弱い種類の紅茶を選ぶ
濁る原因は「タンニンとタンパク質の結合」と「タンニンとカフェインの結合」の2つ。ということは、まずはタンニンが弱い茶葉を選ぶことで原因の一部を取り除くことができそうです。
タンニンが強い茶葉
ウバ・アッサム・ダージリンなど
タンニンが弱い茶葉
キーマン・ディンブラ・ニルギリなど(アイスティーに向いている茶葉)
では、お菓子作りによく使うアールグレイはどうでしょう?
実はアールグレイというのは茶葉の種類ではなく、茶葉にベルガモットの香料を付けたフレーバーティー。
キーマンやセイロンなどを使うことが多いので、タンニンは弱いといえると思います(まれにダージリンが使われているものもあるのでご注意ください)。
アガーを使えば透明なゼリーが作りやすいといわれていますが、タンニンが強い茶葉だとアガーでも濁ってしまいます。
コツ2.抽出時間を短くする
抽出時間が長いとタンニンが濃く出てしまい、白濁の原因に。
タンニンが出過ぎないように抽出時間を短めにすることもコツのひとつ。
コツ3.ゼラチンは50~60℃で溶かす
約75℃の熱い紅茶に顆粒ゼラチンを入れると白く濁りますが、約55℃まで冷ましてから入れたものは透明感のある仕上がりに。
ゼラチンは50〜60℃で溶けるので、白濁を避けるためにも紅茶液の温度を測って加えるのがおすすめです。
コツ4.グラニュー糖を入れる
冷やす前の紅茶に甘みを加えると、クリームダウンが起こりにくいといわれています。
これはゼリーを作るときも同様。
注意が必要なのははちみつ。鉄分が含まれているため、タンニンと結合すると黒っぽい色になってしまいます。
甘みを付けるなら、グラニュー糖がおすすめです。
コツ5.急冷する
タンニンとカフェインは冷える間に結合するので、短時間で急冷するとクリームダウンが起こりにくいといえるのではないでしょうか。
画像左、急冷したもののほうがより透明感がありますね。
コツ6.ゼラチンの種類を選ぶ
ゼラチンには“板ゼラチン”・“粉ゼラチン”・“顆粒ゼラチン”の3種類があります。
どのゼラチンでも透明感のある紅茶ゼリーを作ることはできますが、濁りにくい特徴のあるゼラチンを使うのもひとつの手段。
「ゼラチンリーフ 緑」はタンニンと合わせてもクリアに仕上がる特徴があり、紅茶ゼリーには◎
温度が高いダージリンに溶かしても、きれいに仕上がりましたよ。
動画でおさらい
失敗しない紅茶ゼリーのレシピ
濁らないコツを押さえた紅茶ゼリーのレシピをご紹介しましょう。
透明感があり、目にも涼やかな紅茶ゼリーを作ることができますよ。
「絶対に濁らない!透明感のある紅茶ゼリー」の詳しいレシピページはこちら。
透明感のある紅茶ゼリーを作ろう!
紅茶ゼリーが濁ってしまう原因と解決方法がお分かりいただけたでしょうか?
紅茶ゼリーを作るときはぜひ参考にしてみてください!