春を告げるお菓子・うぐいす餅を作ろう
春先になると和菓子屋さんの店頭に並ぶうぐいす餅。
今回は、レンジを使っておうちで簡単に作れるうぐいす餅のレシピをご紹介。
基本のレシピと、春にぴったりなアレンジ2種をご紹介します。
うぐいす餅とは
うぐいす餅とは、きな粉をまぶした求肥であんを包み、うぐいすに見立てて両端をつまんで仕上げた和菓子。
使うきな粉は、一般的な大豆のものだったり、青大豆で作った“うぐいすきな粉”だったりします。
うぐいす餅の由来
うぐいす餅の歴史は古く、一説によると豊臣秀吉公が名付けたともいわれています。
秀吉公をもてなす茶会に、珍しいお菓子を出すよう命じられた菓子職人。餅で粒あんを包み、きな粉をまぶしたひとくちサイズのお菓子を献上したところ、秀吉公がたいそう気に入り「うぐいす餅」と命名したのだとか。
当時の茶会に思いを馳せつつ、手作りのうぐいす餅に舌鼓を打つのも楽しいかもしれませんね。
基本のうぐいす餅のレシピ
まずは定番から。きな粉と粒あんのうぐいす餅のレシピです。
材料(6個分)
- 粒あん…150g
- 白玉粉…60g
- 水…100g
- グラニュー糖…40g
- きな粉…適量
下準備
- 粒あんは6等分(1個あたり25g)にして丸めておく。
- きな粉をバットに広げておく。
*余裕があれば、きな粉を160℃のオーブン(予熱済み)で5分間ほど軽くローストするのがおすすめ。香ばしさがアップします。
作り方
- 白玉粉をレンジ対応のボウルに入れ、水を加えてゴムベラでよく混ぜる。
- ふわっとラップをして、500Wで3分間加熱してゴムベラで混ぜる。
- 全体に火が通ったらゴムベラで軽く練り混ぜ、きな粉を入れたバットに求肥を広げる。
- 求肥を半分に折りたたみ、カードで6等分にする(きれいに等分できなければ、後から微調整してもOK)。
- 求肥を中心に寄せてつまみ、丸くする。
- 求肥で粒あんを包み、俵形に成形する。
- 求肥の両端をつまみ、茶こしできな粉を振りかけたら出来上がり。
グラニュー糖を加えてよく混ぜる。
全体に透明感が出れば、火が通った状態。
*白玉粉の粉感が残っていれば、再度ラップをかけて500Wで1分刻みで加熱して様子を見る。
ラップは、ふわっとかけないと破裂する可能性があるので注意!
*練り混ぜる工程には、空気を含ませて求肥をふんわりさせる目的があります。
*折りたたむことで、きな粉が必要以上に餅の中に入るのを防ぐことができます。
*この工程を行うと、求肥の表面に張りが出てきれいに仕上がります。
きな粉×求肥×粒あんは、シンプルながら飽きのこないおいしさ。
温かいお茶と一緒にお楽しみください。
「レンジで作るうぐいす餅」の詳しいレシピページはこちら。
アレンジも楽しみたい♪2種のうぐいす餅
定番だけでなく、ちょっと変わったうぐいす餅も楽しみたい方のために、抹茶と桜の2種類のレシピをご紹介します。
抹茶うぐいす餅
目にも鮮やかで、食欲をそそる緑色の抹茶。
今回はあんも抹茶仕立てにして、存在感のある抹茶のうぐいす餅に。
材料(6個分)
抹茶あん
- 白あん…150g
- 水…8g
- 抹茶…2g
求肥
- 白玉粉…60g
- 抹茶…2g
- 水…100g
- グラニュー糖…40g
仕上げ
- 片栗粉…適量
- 抹茶…適量
抹茶あんは、水で溶いてペースト状にした抹茶を白あんに加え、一緒に炊き上げればOK。色鮮やかな抹茶あんの完成です。
あんを丸めたり、求肥を作って成形したりする工程は基本のレシピと同じ(求肥は、きな粉ではなく片栗粉を広げたバットに出して)。仕上げに、抹茶パウダーを振りかければ出来上がり。
「レンジで作る抹茶うぐいす餅」の詳しいレシピページはこちら。
桜うぐいす餅
桜の葉を練りこんだ白あんを、桜に見立てたピンク色の求肥で包んだうぐいす餅。桜パウダーを振りかけて、上品な仕上がりに。
ピンク色が春気分を盛り上げてくれます。
材料(6個分)
桜あん
- 白あん…150g
- 水…8g
- 桜の葉…2枚
求肥
- 白玉粉…60g
- 水…100g
- グラニュー糖…40g
- 水で溶いた食紅(赤)…適量
仕上げ
- 片栗粉…適量
- 桜パウダー…適量
桜あんは、固い中心部分を取り除いた桜の葉をみじん切りにし、水と一緒に白あんに加えて炊き上げればOK。
食紅で色をつけた求肥で桜あんを包み、仕上げに桜パウダーを振りかければ出来上がり。
「レンジで作る桜うぐいす餅」の詳しいレシピページはこちら。
動画でおさらい
古くから愛される春の和菓子
3色並べると豪華絢爛!
今回のコラムでは、うぐいす餅を見ているだけで楽しくなる「春を告げる和菓子」に仕立てました。
うぐいすは「春告鳥」と呼ばれることもあり、日本で春の象徴として親しまれてきた鳥。うぐいすの親しみやすさも、うぐいす餅が愛される理由なのかもしれませんね。