スコーンの油脂、変えてみたらどうなる?
外はサクッと、中はふんわりやわらかいスコーン。おいしいですよね。
スコーンで使う油脂といえば、普通はバターを使いますが、オイルや生クリームで作ってみたらどう変化するのか気になりませんか?
今回はスコーンに使う油脂を変えて、見た目や味、食感にどう違いが出てくるのか調べていきたいと思います。
スコーンのレシピ
今回は比較のため、油脂以外は全て同配合で作成。
基本材料にプラスして、それぞれの油脂類と水分を加えていきます。
基本材料(6個分)
- 薄力粉…150g
- ベーキングパウダー…7g
- グラニュー糖…25g
バタースコーン
- 無塩バター…45g
- 牛乳…75g
作り方
- 薄力粉とベーキングパウダーを合わせてふるい、グラニュー糖と一緒にボウルに入れる。
- 1cm角程度に切った冷たいバターを加え、バターと粉がサラサラになるまで指先ですり合わせる。
- 牛乳を加え、ゴムベラもしくはドレッジで混ぜ、全体に水分をいきわたらせる。
- 生地がまとまってきたら、10回ほど折りたたむようにして一つにまとめる。
- 厚さ2.5cmの長方形にして、ラップに包んで2時間以上休ませる。
*層を作るイメージでまとめていく。
オイルスコーン
- 太白ごま油…45g
- 牛乳…75g
作り方
- 薄力粉とベーキングパウダーを合わせてふるい、グラニュー糖と一緒にボウルに入れる。
- 別のボウルに牛乳と油を入れ、ホイッパーでよく混ぜ合わせる。
- 1のボウルに加え、生地を一つにまとめる。
- 厚さ2.5cmの長方形にして、ラップに包んで冷蔵庫で2時間以上休ませる。
*バターの生地と違い、ベタベタとやわらかい生地なので、折りたたんだりはしない。
生クリームスコーン
- 生クリーム(明治の乳脂肪分45%)…120g
*牛乳と油脂を生クリームに置き換えます。
作り方
- 薄力粉とベーキングパウダーを合わせてふるい、グラニュー糖と一緒にボウルに入れる。
- 1のボウルに生クリームを全て加える。
- よく混ぜて一つにまとめ、バターの生地と同じように、10回程折りたたむようにしてまとめる。
- 厚さ2.5cmの長方形にして、ラップに包んで冷蔵庫で2時間以上休ませる。
焼成
- 包丁で6等分にカットし、天板に並べる。
- 200℃に予熱したオーブンを190℃に下げて、約25分間焼く。
見た目の比較
バター
- しっかりと膨らみ、スコーンらしくきれいに腹割れする。
オイル
- 膨らみが悪く、腹割れもしない。
- 生地の繋がりが良くなく、表面がデコボコしている。
生クリーム
- しっかりと膨らむが腹割れしない。
- 焼き色が一番つきやすい印象。
並べてみると…
見た目の面では、腹割れしたバターのスコーンが一番きれいに仕上がりました。
オイルのスコーンは焼成前とあまり高さが変わらず、膨らみが悪くどっしりとした印象。
生クリームのスコーンはしっかりと膨らんだのですが、腹割れしない分、バターに比べるともう少しといったところ。
断面・味・食感の比較
バター
- しっかりと膨らんでいるので断面はふんわりとした印象。
- 外側がサクッと、中がふんわりとしている。
- バターの良い香りと粉の甘味を感じる。
- 味にバターのコクが感じられ、とてもおいしい。
オイル
- 膨らみが悪いので、断面はやや詰まり気味でみっしりとした感じ。
- 弾力があり、少しもっちりとした食感。
- 油脂以外は同配合だが、生地に甘味があまり感じられない。
- 少し油っぽいが、コクはないのであっさりした風味。
生クリーム
- 断面はふんわりとやわらかい印象。
- 3種類の中で一番やわらかくしっとりしていて、外側もソフトな食感。
- 粉の甘味も感じられ、乳製品のコクも感じる。
- 全体的にバターで作った物に似ているが、こちらの方が軽めの食感であっさりしている。
並べてみると…
味・食感については見た目に続き、バターが一番おいしかったです。外側と中の生地のバランス、粉の甘味、バターの香りと全体的なバランスが良く理想的でした。
次点で生クリームのスコーン。やわらかくてしっとり甘く、乳製品のコクも感じられて、バターなしでもとてもおいしい仕上がりでした。
オイルのスコーンはやや油っぽく、生地も詰まっていて重たい印象。
ただ今回は比較のために他の油脂と同量加えたので、量を調整すれば改良の余地ありだと思いました。
作業性は最も粉とのなじみが良く作りやすかったです。
コクがないので、チョコ等のフィリングを加えたりするのも良いかと思いました。
まとめ
スコーンの油脂を変えて焼き比べた結果、総合的にみるとバターが抜きんでていました!
味だけなら生クリームも負けていなかったですが、オイルは風味の面でやはり乳製品より若干劣る印象でした。
油脂が変わるだけで仕上がりが大きく変わる事がわかりました。
今回作り比べた結果を、スコーン作りの参考にしていただけたらうれしいです。