簡単おいしい!水出しドリンク
冷たい飲み物がおいしく感じる季節になりました。
我が家の冷蔵庫のドアポケットには、何本もの水出しドリンク入りボトルが並んでいます。
今回は、簡単にできておいしい、水出しドリンクの作り方をご紹介します。
水出しドリンクってどんなもの?
“水出し”とは、茶葉やコーヒーをお湯ではなく水で抽出する方法です。
茶葉やコーヒーを水と一緒にボトルに入れて、冷蔵庫に入れておくだけでできちゃいます。
2~3年前に「コールドブリューコーヒー」というネーミングで水出しコーヒーがブームになったのは記憶に新しいところですね。
お湯で淹れる場合に比べ、苦み成分のタンニンやカフェインなどの高温で抽出される成分が出ないので、あっさりまろやかな味わいに仕上がります。
水出しドリンクを作るときの“水”
硬水にはミネラル分が多く含まれていて、コーヒーや茶葉の成分がうまく抽出されにくい傾向にあります。
なので、一般的にはコーヒーや紅茶に使う水は軟水が適しています。
水道水を使う場合は、塩素やカルキ臭などが気になるなら、浄水器を通したり、湯冷ましを使いましょう。
ペットボトルの水を使う場合は、軟水と表示されているものを準備します。
水出しコーヒーの作り方
コーヒーの粉はイタリアンローストやフレンチローストなど、アイスコーヒーにも使えるような深煎りの粉を使います。
浅煎りだと味が出ません。
また、コーヒーは酸化しやすいので、必ず新鮮なものを準備することもポイントです。
材料
- 水…1L
- 深煎りのコーヒーを中細挽きにしたもの…60~70g
作り方
- 深煎りのコーヒー粉に水を注ぎ、粉が水に浸るように軽く混ぜ、冷蔵庫に入れる。
- 8~10時間ほど抽出し、好みの濃さになったらペーパーフィルターでこす。
冷蔵保存し、2~3日ほどで飲み切る。
水出しアイスティーの作り方
紅茶葉については製造過程の加熱時間や衛生面の問題から、一度加熱殺菌したほうがよいとされます。
水出し用として販売されている茶葉で作る場合は、水に入れておくだけで作ることができますよ。
材料
- 水…1L
- 茶葉…10~15g
作り方
- 水のうち2割ほどを沸かし、茶葉を1分半ほど熱湯に浸して殺菌する。
- 残りの水を注ぎ、冷蔵庫へ入れて数時間抽出。
- 好みの濃さになれば、茶葉をこす。
*茶葉の細かさなどにより約2~8時間。
冷蔵保存し、一両日中に飲み切る。
水出しハーブティーの作り方
ハイビスカスやミントなどの、抽出されやすい花や葉の部分を乾燥させたハーブティーを使うのがおすすめです。
特にハイビスカスは鮮やかできれいなルビー色に抽出され、酸味も和らぎますよ。
果皮や種子などの、硬くてお湯で抽出する場合でも時間がかかるハーブは、水出しには不向きです。
材料
- 水…1L
- ドライハーブ…10~15g
作り方
- 茶葉に水を注いで冷蔵庫へ入れ、好みの濃さになるまで抽出。
- 好みの濃さになれば、茶葉をこす。
*ハーブの種類により2~10時間。
冷蔵保存し、一両日中に飲み切る。
水出し緑茶の作り方
高温では壊れやすい栄養成分も抽出することができるので、この時期になると水出しや氷出し緑茶の効能が特集されているのを見かけることがあります。
甘みがあり、まろやかな味わいです。
材料
- 水…1L
- 緑茶…10~15g
作り方
- 茶葉に水を注いで冷蔵庫へ入れ、数時間抽出。
- 好みの濃さになれば、茶葉をこす。
*茶葉の細かさにより約2~6時間。
冷蔵保存し、一両日中に飲み切る。
器具について
使用する道具は、必ず清潔なものを使ってください。
水出し専用の器具があると、フィルターを取り出すだけでよく、粉や茶葉をこしながら他のボトルに移し替える手間が省けます。
そして、もしこれから揃えようと考えている方には、コーヒー用の器具をおすすめします。
なぜなら、茶葉よりコーヒーの粉のほうが小さいため、コーヒー用の器具のフィルター部分は、ティーポット用の茶こしなどと違って目が細かくなっており、用途が広いからです。
コーヒー以外にも、お茶類はもちろん、かつおや煮干などの出汁も水出しすることができますよ。
水出しドリンクのおすすめポイント
クリームダウンの心配がない
紅茶やコーヒーをお湯で抽出し、氷で冷やして冷たいドリンクを作ろうとすると、たっぷりの氷で急冷する必要があります。
急冷がうまくいかないと、タンニンが白く濁る「クリームダウン」という現象が起こりがちなのですが、水出しならばそれらの心配もありません。
苦味が少なく、ごくごく飲める
お茶やコーヒーをお湯で抽出すれば、特有の香ばしさ・苦味・香りが出せます。
でも苦味が苦手だったり、あっさりとした味が好きという方もいますよね。
麦茶感覚でごくごく飲みたい時には、水出しがぴったりです。
一度にたくさん作れるから、おもてなしにも
お湯を使って、来客時に大人数分の冷たいドリンクを一度に入れようとすると、かなりの氷や手間が必要になります。
でも、水出しドリンクを作っておけばそういった心配も不要。
お茶類はティーバッグを使えば後片付けも簡単です。
時間はかかりますが失敗なく作れますので、夏のおもてなしにも活用させてみてはいかがでしょうか。