栗仕事されましたか?
秋も深まり、この季節ならではの美味しい食材が目に入ります。
その中で最も心に留まるものといっても過言ではない食材が、栗。
市販の栗は消毒されているため、虫がいることは無いのですが、自然の中から直接とってきた栗の中には虫が入っていることも…。
今回は、栗の虫どめの方法から渋皮煮の作り方まで、栗仕事の情報をお届けします。
渋皮煮はお茶請けやスイーツのアレンジにもぴったり!栗の風味を目いっぱい楽しみましょう。
穴が空いている栗は注意
穴が空いている栗は、既に虫が中身を食べています。
虫の成虫が、栗がまだ小さいうちに栗の中に卵を産みます。
そのまま栗が大きくなるので、その時点では穴が空いていません。
その後、幼虫は中身を食べて、外に出ていきます。そのときに穴が空きます。
もちろん、穴の空いた栗は美味しくありません…。
穴が空いてない栗も注意!
一方、穴が空いてない栗の中にはまだ幼虫がいる可能性があります!
虫かなり気持ち悪いですよねぇ。そして悲しくなります。
虫が怖くて、手にしたらその日のうちに夜中でもせっせと栗仕事…。
何年か前までは、寝る時間を削って栗仕事していました。
でもここ何年かは、「虫どめ」をすることでちょっと余裕が出て来たんです!
栗の虫どめ方法
この処理をすると、虫が居なくなるのと同時に栗の甘さが増します。
アク抜きするより、よっぽど短時間でできて簡単♪寝る時間を削ることもなくなるのでおすすめです!
では、早速栗の虫どめの方法を紹介します。
虫どめ方法
- 大きな鍋に熱湯を沸かす。
- 80℃(沸騰させない)になったら栗を入れる。
- 2分弱程茹でたら取り出す。
- 新聞紙の上に広げたり、カゴに入れたりして乾かす。
- しっかり乾いたらビニール袋に入れる。
*袋は閉じないで開けておくのがポイント! - 冷蔵庫に入れて冷やす。
- 1日ぐらいすると水滴がビニール袋に付いてくるので、袋から出して栗をしっかり拭き、また袋に入れて冷蔵庫へ。その作業を3日程度繰り返す。
*水滴を付けたままにしておくとカビの原因になるのでしっかり拭くこと。 - そのうち水滴が付かなくなるので、そこから約3週間ぐらい冷蔵庫のチルドで保存する。この時間に栗の糖度が増します。
1ヶ月以上置くと糖度が下がるようなので、3週間から4週間後が食べ頃です。それ以上の日数の場合は冷凍保存。
ここまでしておけば気持ちは楽です。
急がなくても時間を見つけてせっせと栗仕事するだけです。
栗の渋皮煮の作り方
手間はかかりますが、これを作らないわけにはいきません。
私のアク抜きから渋皮煮の作り方を紹介します。
材料
- 栗…1kg
- 重曹…25g
- 水…たっぷり
- 砂糖…600g
- ブランデーまたはラム酒…10g
作り方
- 栗を水に浸けて1晩置く。
*表面の鬼皮を柔らかくして剥きやすくするため) - 水からあげて鬼皮を剥く。
*包丁で剥くこともできるがなかなか辛いので、もし可能なら栗の皮を剥く器具を使うのがおすすめ。 - 鬼皮を剥いたら水につける。
*乾燥すると、栗が割れやすくなるため。 - 大きめの鍋に栗を入れ、栗がしっかり浸るように水を張る。
- 重曹を全体の分量から1/3を入れ、約10分を目安に弱火で煮る。アクが出てくるので取り除く。
*栗が踊ると割れる原因になるので、踊らない程度に調整するのが重要!写真の状態を参考にしてください。 - ザルにゆっくりあげる。
- 栗を1つずつ流水で洗いながらスジを竹串やつまようじを使用して丁寧に取る。
- 鍋に、水と重曹の残り半量を入れ、同じように10分程度煮る。
- ゆっくりザルにあげて1つずつ洗う。スジも残っているようなら綺麗に取る。
- 鍋に水と残りの重曹を入れて、栗をさらに10分程度煮る。
- ザルにあげて栗を洗い、アク抜き完了。
*栗は柔らかくなっているので、3度目にザルにあげるときは崩れやすいので要注意。 - 鍋に水と栗と砂糖300gを入れ、落としぶたをして弱火で5分程度煮る。残りの砂糖全量を入れて10分程度弱火で煮る。
- 火を止め、煮汁につけたまま冷めるまで放置。粗熱が取れたらブランデーを入れ、そのまましっかり冷めたら出来上がり。
保存方法
渋皮煮は、消毒済みの瓶などにシロップごと入れ、冷蔵庫で保存。
冷凍でも保存可能です。
旬の栗でおいしい渋皮煮を作ろう
今回のコラムでは、栗仕事の進め方をご紹介しました。
調理時間はかかりますがシンプルな手順でできる渋皮煮は、一度作れば何度も作りたくなること間違いなし!
コツさえ押さえれば、失敗を怖がらなくても大丈夫です。
栗の美味しいこの季節。
今だけの味覚を堪能するためにも、楽しんで栗仕事をしたいですね。