花びら餅ってどんなお菓子?
新年の和菓子、花びら餅をご存じですか?
薄紅色が透ける求肥に、蜜漬けゴボウとほんのり塩味の上品な白みそあんが包まれた、とても上品でかわいらしい和菓子です。
もともとは京都など関西を中心に食べられていたものですが、近年は全国の和菓子屋さんで見かけるようになりました。
かわいい花びら餅を、電子レンジを使っておうちで作ってみませんか?
花びら餅のルーツ
花びら餅のルーツは、平安時代のお正月に宮中で行われていた、「歯固めの祝」。
健康と長寿を願って、縁起の良い押し鮎や大根などをかむ行事です。
花びら餅に挟まれたゴボウは当時の押し鮎を見立てたもので、みそあんは雑煮に由来します。
明治に入り、茶道の流派の一つである裏千家で、初釜(新しい年に最初に行われるお茶会)の定番菓子となりました。
お菓子にゴボウ!?みそ!?と驚かれるかもしれませんが、ゴボウの食感・香ばしくて甘じょっぱい白みそあん・優しい甘みの求肥の相性が抜群。
一度食べたら夢中になってしまうこと間違いなしですよ!
花びら餅の作り方
年末年始、作るメニューが多すぎてコンロが空かない!そんな方のために、蜜漬けゴボウから求肥まで、全て電子レンジでできるお手軽レシピを考えました。
数量
花びら餅…8個
蜜漬けゴボウを作る
材料
- ゴボウ…1/2本(長さ12cm程度、太さ1.3cm程度のものを使用)
- 上白糖…20g
- 水…10g
- 酢…大さじ1
- 水…200g
作り方
- ゴボウは皮をこすり落とし、12cm幅程度に切って水にさらす。
- 200gの水に大さじ1の酢を入れて、ひたひたにゴボウを浸す。
耐熱容器にラップをして500Wで4分間加熱する。
*初めから等分した状態で加熱すると、ゴボウが反ってしまいます。酢水で加熱することで、白くてきれいなゴボウになります。 - 粗熱が取れたら縦に形よく8等分して、上白糖20gと水10gを合わせたものにひたひたに浸してラップをする。
500Wで3分間加熱し、常温で冷ます。
*保管する場合は、熱が取れてから冷蔵庫に入れましょう。
- 使用するときはキッチンペーパーに取り、しっかり水気を切る。
白みそあんを作る
材料
- 白あん…30g
- 白みそ…20g
- 上白糖…20g
- 水…10g
作り方
- 材料を全て耐熱性のボウルに入れ、耐熱ゴムベラでよく混ぜ合わせる。
- 500Wで2分間加熱しよく混ぜて、再度1分間加熱する。
*焦がさないよう注意してください。 - ぽってりかたくなったら平たい皿に移し、ぴったりラップをかけて常温で冷ます。
*保管は冷蔵庫で。
求肥を作る
材料
- 白玉粉…100g
- 上白糖…70g
- 水…160g
- 食紅(赤)…適量
- 片栗粉(手粉用)…適量
作り方
- バットと板(まな板)に片栗粉を茶こしでふるって準備しておく。
- 白玉粉と水を耐熱ボウルに入れ、ダマがなくなるまでよく混ぜる。
ダマがなくなったら上白糖を加え、よく混ぜる。
- ラップをして、500Wで3分間加熱する。
耐熱ゴムベラで全体の状態が均一になるように混ぜて、再度ラップをして500Wで3分間加熱する。
- よく混ぜて160gの求肥を取り分け、片栗粉をふるったバットにのせる。
- 残りの求肥に赤の食紅を加え混ぜ、片栗粉を広げた板の上に取る。
上からも片栗粉をふるう。
- 白の求肥は20g(8等分)に分け、丸める。
*生地に片栗粉を含ませすぎないようにしましょう。
- 紅の求肥はめん棒で8×16cmの長方形に伸ばし、4cmの正方形8枚分にカットする。
- 白の求肥を直径7cm程度に伸ばす。
仕上げ
作り方
- 白の求肥の上に紅の求肥・ゴボウ1本・スプーンですくったあん4gの順番に置き、半分に折る。
- 求肥についている片栗粉を払う。
- 出来上がり。
新年の和菓子を大福茶と共に
1年の無病息災を願って飲む縁起物、大福茶(おおぶくちゃ)をご存じですか?
京都など関西を中心に飲まれている縁起の良いお茶で、初春にお茶屋さんで売られています。
梅干しや結び昆布を入れたり、シンプルな煎茶や玄米茶だったりと、楽しみ方はさまざま。
平安時代、都に疫病がはやったときに空也上人(くうやしょうにん)が人々にお茶を施したところ、多くの病人が回復し、疫病が収まったと伝えられています。
当時の天皇が、毎年元旦にお茶を服すようになり、庶民にも広まったとか。
花びら餅と大福茶、どちらも平安時代から受け継がれるすてきな和の文化ですね。
新春の縁起菓子「花びら餅」で新年を迎えよう♪
家族が集うお正月。伝統文化を感じながら、おいしく無病息災を願ってみませんか?
みなさまの新年が、笑顔と幸せいっぱいでありますように!