和三盆を使ってお菓子を作ろう
日本固有のお砂糖、和三盆。
古くから日本料理や和菓子の世界で重宝されてきましたが、最近は洋菓子にも使われるように。
今回は和三盆について簡単に解説し、和三盆入りのロールケーキとブランマンジェのレシピをご紹介します。
和三盆とは
和三盆は、徳島県と香川県の特産品。
一般のサトウキビより茎が細い「竹糖」というサトウキビを精製して作られます。
製造工程のうち「研ぎ」という糖蜜を分離する作業は、職人が1週間にわたって何回も行うそう。
いくつもの工程を経て職人の手によって作られる和三盆は、製造に時間がかかり製造量も少ないため、他のお砂糖よりもお値段が高め。
しかし、黒糖に似た上品な風味と繊細な口どけは、その価格も納得のおいしさです。
和三盆くるみロールのレシピ(4cm幅のロール6個分)
和三盆をたっぷり使用して、ふんわりしっとりなロールケーキに仕上げました。
キャラメリゼしたくるみが香ばしく、和三盆の風味と好相性。
シンプルに和三盆を楽しめるレシピです。
くるみのキャラメリゼを作る
材料
- グラニュー糖…30g
- 水…5g
- くるみ…40g
- 植物油…5g
下準備
- くるみは160℃のオーブンで10分間ローストしておく。
作り方
- 鍋にグラニュー糖と水を加え、沸騰させる。
- 1にくるみを加え、ゴムベラで混ぜ再結晶化させる。
- そのまま混ぜ続け、キャラメル状になったら火を止め、油を加えて混ぜる。
- オーブンシートなどの上に出して冷まし、冷めたら包丁で粗く刻んでおく。
キャラメリゼのコツについては、コラム「もう失敗しない!ナッツのキャラメリゼの作り方」をご覧ください。
ロール生地を作る
材料(27cm角ロールケーキ型1枚分)
- 全卵…3個(150g)
- 和三盆…120g
- 薄力粉…80g
- 牛乳…50g
- 植物油…20g
下準備
- オーブンは200℃に予熱しておく。
- ロールケーキ型にオーブンシートを敷いておく。
- 牛乳は湯せんで温めておく。
作り方
- 全卵と和三盆を混ぜる。
湯せんに当てながら、白っぽくなるまでハンドミキサーで泡立てる。 - 薄力粉をふるい入れ、混ぜる。
- 温めておいた牛乳と植物油を合わせて、2に加え混ぜる。
- 準備しておいたロールケーキ型に生地を流し、カードで広げる。
- 200℃で10分間焼成する。
- 焼き上がったらケーキクーラーなどにのせ、冷ます。
仕上げ
材料
- 生クリーム…150g
- 和三盆…10g
- 溶けない粉砂糖…15g
- 和三盆…15g
作り方
- ボウルに生クリームと和三盆を入れ、氷水を当てて8分立てにする。
- 冷めた生地の焼き色の付いている面にクリームを塗る。
- キャラメリゼしたくるみを散らし、巻く。
- 冷蔵庫で冷やした後、4cm幅にカットする。
- 仕上げに粉砂糖と和三盆を合わせたものを振りかけ、出来上がり。
「和三盆くるみロール」の詳しいレシピページはこちら。
和三盆コーヒーブランマンジェのレシピ(カップ5個分)
黒糖とコーヒーを合わせることもありますが、和三盆とコーヒーの組み合わせも繊細な風味でおいしいんですよ♪
「和三盆コーヒーブランマンジェ」のレシピでは、ブランマンジェとコーヒーゼリーの両方に和三盆を使用。
合わせて食べても別々に食べても、和三盆の風味を楽しめます。
アクセントに大納言小豆をのせた、どこか和モダンな一品です。
和三盆ブランマンジェを作る
材料
- 牛乳…200g
- 和三盆…40g
- 生クリーム…150g
- 粉ゼラチン…5g
- 水(ゼラチン用)…30g
下準備
- 粉ゼラチンを水でふやかして、冷やしておく。
作り方
- 牛乳と和三盆を鍋に入れて火にかけ、混ぜながら加熱する。
- 鍋の周りがふつふつしてきたら火を止め、ふやかしたゼラチンを加え溶かす。
- 2に氷水を当てて冷ましたら、生クリームを加え混ぜる。
- カップに流して、冷やし固める。
コーヒーゼリーを作る
材料
- 水…300g
- インスタントコーヒー…4g
- 和三盆…40g
- アガー…14g
作り方
- 鍋に水を入れ火にかけ、沸騰してきたらインスタントコーヒーを加える。
さらに和三盆とアガーを合わせたものを加え、混ぜながらしっかり沸かす。 - 火を止めて1を適当な容器に移し、粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やし固める。
仕上げ
材料
- 大納言小豆…50g
- ブランマンジェの上にスプーンでほぐしたコーヒーゼリーと大納言小豆をのせる。
- 出来上がり。
「和三盆コーヒーブランマンジェ」の詳しいレシピページはこちら。
和三盆の保存方法
粉砂糖と同じように粒子が細かく湿気やすいので、密閉容器で保存してください。
砂糖の塊ができてしまったら、使う前にふるいましょう。
一度ふるえば生地やクリームにすぐ溶けるので、ダマになりません。
和三盆の風味を楽しんで♪
いかがでしたか?
普段作っている焼き菓子やケーキのお砂糖を和三盆に置き換えたら、新しい風味に出会えるかもしれません。
和三盆の上品な味わい、ぜひお楽しみください♪