白玉粉・上新粉・もち粉の違い、ご存じですか?
和菓子で使う粉の種類はたくさんあります。
その中でもよく使われるのが、白玉粉・上新粉・もち粉。
この三つの粉の違いをご存じでしょうか?
和菓子に挑戦しようと思っても、どのお菓子にどの粉を使ったらいいのかわからなくなってしまいますよね。
そこで、今回はそれぞれの粉の特徴などを詳しく解説。
白玉粉を使ったもちもちワッフルの作り方もご紹介します。
白玉粉・上新粉・もち粉の特徴
白玉粉・上新粉・もち粉の原料は米。
米の種類や製法が異なるため、3種類の粉に分類されます。
白玉粉
白玉粉はもち米を精白・水洗いし、石臼で水びきして沈殿物を乾燥させたもの。
*水びき…米を水ごとひいてすりつぶすこと。
昔は厳寒期に作られたため、別名「寒ざらし粉」と呼ばれます。
白玉粉・上新粉・もち粉の3種類の中では、ご家庭で一番使われていてなじみのある粉ではないでしょうか。
白玉粉の食感はもちもちとしていて、やわらかくなめらか。
主に「白玉団子」や「大福」に使われます。
上新粉
上新粉は、うるち米を精白・水洗いし、乾燥させてから粉にしたもの。
うるち米なので粘りはなく、歯切れのよい食感。
「団子」・「草餅」・「柏餅」・「ういろう」などに使われます。
実は製菓用の米粉などもうるち米でできているので、上新粉の一種。
ですが、洋菓子の製菓に向くように微粒粉砕し、上新粉よりもさらに細かい粉となっています。
ケーキやクッキーのレシピで、製菓用米粉と指定されている場合に上新粉で代用すると、思ったような食感にならない可能性がありますので気を付けてください。
もち粉
もち粉は、もち米を精白・水洗いし、粉にしてから乾燥させたもの。
求肥の材料になるので、「求肥粉」ともいわれます。
もち粉はもちもちとし、きめが細かくなめらかな食感。
主に「求肥」や「大福」に使われます。
白玉粉ともち粉を比較
白玉粉ともち粉は製法が異なりますが、もとの原料はどちらももち米。
それぞれ代用はできるのでしょうか。
白玉粉ともち粉の食感や作業性などの違いについて、検証してみました。
白玉団子を作ってみた
作り方
白玉粉ともち粉、それぞれに水を加えて丸め、沸騰したお湯でゆでて水に取る。
結果
白玉粉
- 伸びがあってなめらか
- 表面がつるんとしている
もち粉
- 弾力があってもちもち
- もち米の味を感じる
大福の求肥を作ってみた
作り方
白玉粉ともち粉、それぞれに砂糖と水を加えて混ぜ、レンジで加熱して生地を作る。
結果
白玉粉
- やわらかくて伸びる
- 薄く伸びるのであんを包みやすい
- 翌日もやわらかい
もち粉
- もちもちしているが、あまり伸びない大福らしい生地
- あまり伸びないので、若干あんが包みにくい
- かたくなりやすいので、当日中に食べるのが良い
まとめ
もち粉のほうが市販の大福に近く、白玉粉のほうがやわらかく伸びのよい大福に。
白玉粉ともち粉、どちらでもおいしい大福を作ることができますが、食感が多少異なります。
白玉粉を使う大福のレシピが多いのは、
- 家庭で作る場合は白玉粉のほうが手に入れやすい
- 伸びが良いため素人でもあんを包みやすい
- かたくなりにくい
という理由が挙げられるのではないかと思いました。
動画でおさらい
白玉粉を使って♪もちもちワッフルレシピ
白玉団子や大福以外にも、白玉粉の使い道はいろいろ。
生地に混ぜるともちもちとした食感になるので、洋菓子に使うのもおすすめ。
今回はもちもちワッフルのレシピをご紹介します。
材料(4個分)
- 白玉粉…30g
- 牛乳…100ml
- 卵…1個(50g)
- 砂糖…25g
- 薄力粉…70g
- ベーキングパウダー…3g
- 太白ごま油…25g
下準備
- 薄力粉とベーキングパウダーは合わせてふるっておく。
作り方
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ボウルに白玉粉を入れて手でつぶし、溶けやすいようにサラサラにする。
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牛乳を少しずつ入れて白玉粉を溶かしていく。
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溶きほぐした卵を加えてよく混ぜる。
砂糖も加えてよく混ぜる。
- ふるった薄力粉とベーキングパウダーを入れて混ぜる。
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太白ごま油を加えて混ぜ、とろりとしたなめらかな生地になったらOK。
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予熱しておいたワッフルメーカーにオイルスプレーをして、生地を流す。
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ふたをして3〜4分間焼く。
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お好みで白玉・黒蜜・きなこをトッピングして、出来上がり!
「白玉粉使用もちもちワッフル」の詳しいレシピページはこちら。
薄力粉のみだとサクッと軽いワッフルですが、白玉粉を入れることでもちもちとした食感のワッフルに。
そのまま食べてもおいしいですし、もちもちなので和風のトッピングがとても合います。
白玉粉・上新粉・もち粉を使ってみよう!
白玉粉・上新粉・もち粉を使うときに、このコラムが参考になるとうれしいです。
それぞれの特性を生かして、おいしいお菓子を作ってみてくださいね。