カラメルソースとキャラメルソースの違いを知ろう
お菓子作りをしているとたびたび目にする「カラメルソース」と「キャラメルソース」。
このふたつは、一体何が違うかご存じでしょうか。
同じものと認識していらっしゃる方や、ざっくりとしたイメージで別のものとして認識してらっしゃる方などもいらっしゃるのでは?
今回は、ややこしいカラメルソースとキャラメルソースの違いについて、詳しく解説します。
砂糖が茶色くなるのはなぜ?
カラメルソースもキャラメルソースも、主となる材料は砂糖。
まずは、砂糖がなぜ茶色くなるのか、化学のお話も少し織り交ぜながら説明していきます。
カラメル化反応について学ぼう
食べ物が茶色くなる色付く現象のひとつに、「カラメル化」があります。
カラメル化は、砂糖を加熱することによって起こる現象。
砂糖は加熱されると、その構造が壊れていきます。そして加熱し続けることで濃い茶色へと変化し、独特の苦味や風味が生まれるのです。
温度が上がるにつれてどうなるか、過程を写真で確認してみましょう。
100℃
砂糖は溶け、水分が蒸発してとろみが出てくる。
160℃
徐々に茶色くなり始める。
185℃
ぶくぶくと濃度が増し、濃い茶色になる。
カラメルソースとキャラメルソースの違いは?
茶色くなるのは砂糖のカラメル化によるもの。
では、カラメルソースとキャラメルソースの違いはなんでしょう。
どちらも砂糖を加熱する点では同じですが、下記のように分類されている場合がほとんどです。
- カラメル=「砂糖+水」で作るもの
- キャラメル=「砂糖+水+生クリーム(+バター)」で作るもの
出来上がりの写真を見ながら比べてみましょう。
カラメルソース
- 茶色いながらも透明感がある。
- 甘味と苦味がダイレクトに感じられる。
キャラメルソース
- 白っぽく、透明感はない。
- 苦味とコクのバランスが良く、まろやかな印象。
語源は同じ?
「カラメル」と「キャラメル」。言い方は違いますが、実は語源は同じものだといわれています。
ポルトガル語で砂糖菓子を意味する「caramelo(カラメロ)」が語源という説があり、これが変化して、フランス語や英語で「カラメル」「キャラメル」となったのだとか。
カラメルソースとキャラメルソースを作ってみよう
実際に、カラメルソースとキャラメルソースを作ってみましょう。
カラメルソース
材料
- グラニュー糖…50g
- 水…15g
- 熱湯…20g
作り方
- グラニュー糖と水を手鍋に入れ、中火にかける。
- グラニュー糖が溶け、徐々に茶色く色付いてきたら鍋を揺すって全体が茶色くなるまで加熱する。
- 好みの色になったら火を止める。
- カラメルソースの完成。
飛び跳ねに気をつけながら熱湯を入れ、鍋を揺すって混ぜる。
*熱湯は、耐熱カップなどに水を計量し、タイミングを見てレンジで加熱すればOK!
甘くてほろ苦い、カスタードプリンにぴったりなカラメルソースに♪
キャラメルソース
材料
- グラニュー糖…50g
- 水…15g
- 生クリーム…60g
作り方
- 手鍋にグラニュー糖と水を入れて中火にかける。
- グラニュー糖が溶けたタイミングで生クリームを温める。
- しっかり茶色くなったら火を止め、温めた生クリームを数回に分けて加え、よく混ぜる。
- キャラメルソースの完成。
パンケーキとの相性も抜群の、濃厚なキャラメルソースができました。
どちらも簡単に作ることができるソースですが、調理中は高温になります。やけどにはじゅうぶん注意しましょう。
しっかり冷めるまで、味見も禁物です。
違いを知って、いろんなお菓子に活用しよう
カラメルソースとキャラメルソースの違い、おわかりいただけたでしょうか。
どちらも工夫次第でいろんなお菓子に活用できます。
ほろ苦スイーツを楽しんでみては?