実は失敗が少ない!イタリアンメレンゲのマカロン
かわいい見た目で多くの人に愛されているお菓子・マカロン。
マカロンを作る工程で登場するメレンゲには、種類があるってご存じでしたか?
メレンゲは、作り方によってイタリアンメレンゲ・フレンチメレンゲ・スイスメレンゲの3つに分けられます。
今回はパティスリーなどで多く使用されている、イタリアンメレンゲを使ったマカロンのレシピをご紹介。
家庭で多く作られているフレンチメレンゲとの違いなども解説します。
イタリアンメレンゲで作るマカロンのレシピ(約40個分)
イタリアンメレンゲとは、泡立てた卵白に、約118℃に煮詰めたシロップを垂らしながら泡立て続け、シロップの熱で卵白の一部を凝固させたもの。
イタリアンメレンゲで作ると、見極めが難しいマカロナージュが、とてもやりやすくなるはず!
マカロンの失敗が多い方は、イタリアンメレンゲで一度トライしてみてください。
材料
- 粉糖…150g
- アーモンドプードル…150g
- 食用色素…適量
- 卵白(A)…55g
- 水…35g
- グラニュー糖…140g
- 卵白(B)…55g
- グラニュー糖…10g
使用する卵白について
できれば、さらさらとして水っぽい状態の卵白(水溶性卵白)を使用してください。
張りのない卵白は泡立ちやすく、メレンゲが作りやすくなります。
水溶性卵白を使いたい場合は、割ってから数日経った卵白か、購入から時間を置いた卵(もちろん賞味期限内で!)をご用意ください。
下準備
- シルパットもしくはベーキングシートと、直径4cmのガイドを用意する(「cotta マカロンガイドマット 丸」がおすすめ)。
- 絞り袋に丸口金をセットし、コップなどに立てておく。
作り方
- アーモンドプードルと粉糖をあわせ、2回ふるう。
- 卵白(A)を入れ、ゴムベラでペースト状になるまで混ぜる。
着色し、ラップをする。
*メレンゲと合わせると色が薄くなるので、濃いめに色を付ける。
- 小さめの鍋に水とグラニュー糖140gを入れ、軽く混ぜる。
- ボウルに卵白(B)とグラニュー糖10gを入れる。
- 鍋を火にかける。
中火~強火で加熱して100℃を超えたら、4をハンドミキサーまたはスタンドミキサーの高速で泡立てる。
- 鍋のシロップの温度が118℃を超えたら火を止め、ミキサーを回したまま卵白のボウルの側面に線状に垂らして加える。
- シロップがしっかり混ざったらミキサーを中速にし、38℃くらいになるまで混ぜる。メレンゲが、ゆっくりお辞儀するかたさになればOK。
- 2にメレンゲを1/3入れ、均一になるまでよく混ぜる。
- 残りのメレンゲを入れ、泡をつぶさないように優しく底からすくうように混ぜる。
均一に混ざった状態。生地を持ち上げると、切れながら落ちる。
- ゴムベラで生地をボウルに優しく擦り付け、ゆっくりリボン状に落ちるくらいになればOK(この作業を「マカロナージュ」といいます)。
- 絞り袋に生地を入れ、絞る。
*シルパットに対して絞り袋を真っ直ぐ構えるのが大切なポイント!
- 天板の下をたたいて生地を広げ、つまようじなどで気泡をつぶす。
- 表面を指でそっとなでられるまで、乾燥させる。
乾燥が終わる前にオーブンを150℃で予熱。予熱完了からマカロンを入れるまでに、10分間以上は運転している状態にする。
- 150℃に予熱したオーブンを140℃に下げ、15分間焼成。
完全に冷めるまで、天板の上に置いておく。
- ピエもばっちり!マカロンコックの完成。
お好きなクリームやガナッシュを挟んで、マカロンの出来上がり♪
- チョコレートなどでデコレーションしても◎
細かい工程や、バタークリーム・デコレーションなどは、レシピに詳しく載せています。ご参照ください。
「イタリアンメレンゲで作る基本のマカロン」のレシピページはこちら。
フレンチメレンゲのマカロンと比較してみた
今回ご紹介したイタリアンメレンゲで作るマカロンと、最もオーソドックスなフレンチメレンゲで作るマカロンを比較してみました。
参考レシピ:「フレンチメレンゲで作る基本のマカロン」
メレンゲの違い
イタリアンメレンゲ
- 卵白に煮詰めた高温のシロップを入れて泡立てたもの。
- ツヤがあり、やわらかなメレンゲができる。
- 泡がつぶれにくい。
フレンチメレンゲ
- 卵白に砂糖を数回に分け入れて泡立てたもの。
- イタリアンメレンゲと比較すると、フワフワしたメレンゲができる。
- メレンゲの泡がつぶれやすい。
それぞれのマカロンの特徴
イタリアンメレンゲ
- 表面にツヤがあり、なめらか。
- フレンチメレンゲのマカロンと比べると、上部がフラット。
フレンチメレンゲ
- マットな質感で、ざらつきがある。
- イタリアンメレンゲのマカロンと比べると、上部がふっくら。
イタリアンメレンゲとフレンチメレンゲのメリット・デメリット
イタリアンメレンゲとフレンチメレンゲには、それぞれどんなメリットとデメリットがあるのかをまとめました。
イタリアンメレンゲ
メリット
- マカロナージュや絞る工程などに時間をかけても、失敗が少ない。
- 一度に大量に作ることができる。
デメリット
- シロップの温度管理や卵白に合わせる工程が少し大変。
- 少量のシロップは作りにくく扱いにくいため、少しだけ作るのには向いていない。
フレンチメレンゲ
メリット
- メレンゲの中で、工程が一番少ないので作りやすい。
- 少量を作るのに向いている。
デメリット
- マカロナージュの見極めが難しい。
- 時間がかかると生地の状態が変わってしまうので、大量に作ることはできない。
メレンゲを変えればマカロンも変わる!
イタリアンメレンゲで作るマカロンのレシピ、いかがでしたか?
今までフレンチメレンゲのマカロンしか作ったことがない!という方は、メレンゲを変えて作ってみると、新しい発見があって楽しいと思います。
失敗続きだったマカロンが、急にうまくいくようになるかもしれません。
細かな配合や工程などはレシピによって違いがあると思いますが、今後のマカロン作りの参考にしていただけたらと思います。