ジュースで作れる!おいしいパート・ド・フリュイ
お店に並ぶカラフルでかわいいパート・ド・フリュイ。キラキラ宝石みたいできれいですよね。
自分で作るのはなんとなく難しそうなイメージがありますが、実はジュースで気軽に作ることができるんですよ。
今回は、市販のジュースで作るパート・ド・フリュイのレシピをご紹介します。
パート・ド・フリュイとは
パート・ド・フリュイ(Pâte de fruits)とは、果物のジュースやピュレに砂糖を加えて煮詰め、ペクチンで固めたゼリー。
フランス語で「フルーツの生地」という意味を持ちます。
フランスでは、チョコレートと同じように身近なお菓子として親しまれているんですよ。
HMペクチンとLMペクチンの違い
パート・ド・フリュイを固めるのには、凝固剤の「HMペクチン」を使います。
粉末のペクチンには「HMペクチン」と「LMペクチン」の2種類あり、それぞれ性質が違います。購入の際に間違えないように、違いを把握しましょう。
HMペクチン
- 固まるのに、大量の砂糖と強い酸が必要。
- 甘みや酸の強いジャム、パート・ド・フリュイを作る場合に向いている。
LMペクチン
- 大量の砂糖や酸を必要とせず、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルによって固まる。
- 糖度の低いジャムやナパージュなどに使われる。
パート・ド・フリュイで使うのは、HMペクチン。LMペクチンでは作れないので、ご注意ください。
HMペクチンの注意点
HMペクチンを使う前に、注意点を頭に入れておきましょう。
ダマになりやすい
ペクチンはダマになりやすいので、分量の砂糖の一部と混ぜ合わせておき、少しずつ加えながら溶かしましょう。
高い酸度と糖度が必要
HMペクチンは高い酸度(PH2.5以下)と、高い糖度(全体の55~80%)によって固まります。
そのため、砂糖を大量に加えなければなりません。
酸を加えるとすぐに固まる
HMペクチンは、酸を加えるとすぐに固まる性質があります。
パート・ド・フリュイを作る場合は、最後に酸を加えたら手早く混ぜ合わせ、型に流しましょう。
ジュースで作るパート・ド・フリュイのレシピ(2cm角のもの40個分)
フルーツピューレで作るレシピが多いですが、果汁100%のジュースでも作れます!
工程画像は、オレンジジュースを使ったもの。
材料(2cm角のパート・ド・フリュイ40個分)
- 果汁100%ジュース(オレンジ・ぶどう・りんごなど)…250g
- 細目グラニュー糖…250g
- 水あめ…25g
- HMペクチン…10g
- クエン酸…5g
- 水…5g
- 細目グラニュー糖(まぶす用)…適量
*ジュースは果汁100%のものを使ってください。
特別なものではなく、スーパーやコンビニで手に入るもので大丈夫です。
下準備
- 容器にオーブンシートを敷いておく。
*流し缶があるとよいのですが、今回は手軽に作れるように琺瑯バットにオーブンシート(10×17cm)を敷いて使用しました。似た大きさの容器でも構いません。
作り方
- グラニュー糖の一部(25gくらい)とHMペクチンをよく混ぜる。
*ペクチンはダマになりやすいので、砂糖と混ぜ合わせて使います。
- クエン酸を水で溶く。
- ジュースを小鍋に入れ、1のグラニュー糖とHMペクチンを混ぜたものを少しずつ加えながら混ぜる。
- 小鍋を火にかけて、グラニュー糖とHMペクチンを溶かす。
- 水あめと残りのグラニュー糖(225g)を加える。
- かき混ぜ続けながら、108℃になるまで煮詰めていく。
*108℃になるまで、約5分間。火加減などによっても変わるので、時間は目安に。必ず温度計でこまめに測ってください。ふきこぼれないように注意!
- 温度計で確認。108℃になったら火を止める。
- 2のクエン酸と水を混ぜたものを加え、素早く混ぜる。
クエン酸を混ぜたら固まり出すので、すぐに型に流す。
- 型に流し入れたら、常温で固める。
15分間ほどで表面が固まり、30分~1時間で完全に固まる。
- 完全に固まったら型から取り出し、グラニュー糖を敷いておいたバットに入れて両面にグラニュー糖をまぶす。
- 端を5mmくらい、包丁で切り落とす。
- 包丁で2cm角にカット。
*しっかり固まっていれば、包丁にくっつくことなくスパッと切れます。
- 切り口にもグラニュー糖をまぶす。
- 出来上がり。
「ジュースで作るパート・ド・フリュイ」の詳しいレシピページはこちら。
ジュースを変えればアレンジも簡単♪
ジュースの種類を変えれば、自分好みのパート・ド・フリュイに。
ぶどうジュースで作ったもの
りんごジュースで作ったもの
パート・ド・フリュイが固まらない!原因と対策
パート・ド・フリュイの失敗といえば、固まらないことではないでしょうか。
ここでは、固まらない失敗の原因と対策を解説します。
原因1.ペクチンがダマになっていた
ペクチンがダマになったまま加熱してしまうと、固まりません。
レシピによってペクチンを入れるタイミングはいろいろありますが、今回のレシピで採用した方法がおすすめ。
砂糖とペクチンを混ぜたものを、少しずつジュースに加えて溶かしてから、火にかけるのが作りやすいと思います。
原因2.糖度や酸度が足りなかった
ペクチンは高い糖度がないと固まりません。
糖度を減らして作ったパート・ド・フリュイはなかなか固まらず、水分が出てベトベト。
甘さを控えめにしようと砂糖の量を減らしてしまうと、固まらなくなってしまうので気をつけてください。
原因3.煮詰めが足りなかった
煮詰めが足りないと固まらない場合があります。
必ず温度計を使用して、温度を計るようにしてください。
原因4.ペクチンの量が足りない
果物によっては、ペクチンの含有量が少ないものがあります。
例:キウイ・メロン・ナシ・柿・いちごなど
その場合は、ペクチンを多めに加えることで固まります。
(今回使用したオレンジ・りんご・ぶどうは、どれもペクチンが多い果物なので、レシピ通りのペクチンの量を入れれば固まります)
ラッピングすればプレゼントに最適
パート・ド・フリュイは常温でも溶けず、日持ちもします。
円筒ケースやOP袋を使ってラッピングすれば、プレゼントにもおすすめです。
「パート・ド・フリュイのラッピング」の詳しいラッピングページはこちら。
おうちでパート・ド・フリュイに挑戦してみよう!
一見難しそうなパート・ド・フリュイですが、ペクチンとクエン酸を用意すれば簡単におうちでも作れます。
市販のジュースを使って、おいしいパート・ド・フリュイをお楽しみください!