りんごスイーツの代表・タルトタタン
しっかりとキャラメリゼされて茶色く色付いたりんごと、サクサクのタルト生地との相性が抜群なお菓子・タルトタタン。
りんごをぜいたくに使ったツヤツヤとしたその見た目は、りんごスイーツの代表といえるのではないでしょうか。
今回は、濃厚な味わいのタルトタタンのレシピをご紹介。
マフィン型を使って作る、かわいらしいサイズのおひとりさま用タルトタタンです。
タルトタタンとは
タルトタタンとは、甘く煮詰めたりんごに生地をのせ、ひっくり返して仕上げたケーキ。
本来タルトは先に土台の生地を敷き、その上にフィリングなどのせて焼きますが、このタルトタタンは焼き込みの順番が全く逆です。
タルトタタンの由来
りんごのタルトタタンが生まれたのは19世紀のフランス。家族経営の「ホテル タタン」で誕生したといわれています。
ホテルで働く2人姉妹の姉が、りんごのタルトを焼いたものの、忙しさのあまり生地を敷き込むのを忘れ、先にりんごを型に詰めて焼いてしまったのだそう。
何とか失敗を取り戻そうと、りんごの上から生地をかぶせて焼いたところ、焼き上がったタルトは、キャラメルの香ばしい風味がりんごに移り、とてもおいしいものに仕上がったのだとか。
失敗から出来上がったりんごのタルトはたちまち評判になり、「タルトタタン」が誕生したのです。
マフィン型で作る、小さなタルトタタンのレシピ(6個分)
マフィン型を使って、おひとりさま用のタルトタタンを作りましょう!
パートブリゼ(甘くないタルト生地)を作る
材料
- バター…100g
- 塩…3g
- 砂糖…10g
- 薄力粉…200g
- 卵黄…1個
- 水…卵黄と合わせて75gになるように
下準備
- バターを1cm角に切り、使う直前までよく冷やしておく。
- 薄力粉をふるっておく。
作り方
- ふるった粉をボウルに入れ、冷やしておいたバターを入れてざっと混ぜる。
- カードを使ってバターを細かく刻む。
細かくなったら手でバターの粒をすりつぶすようにし、全体をサラサラの状態にする。
- 写真のように全体にバターが細かく混ざり、手でぎゅっと握ると固まるが、触るとすぐに崩れるくらいが目安。
- 3に卵液を加え、カードで切るように混ぜ合わせる。
- 粉気がなくなってまとまってきたら、生地をボウルにすり付けるようにしてなじませる。
形を整えてラップで包み、冷蔵庫で2時間以上寝かせる。
キャラメルりんごを作る
材料
- りんご…皮を剥いて600g
- グラニュー糖…130g
- 水…大さじ1
- 無塩バター…50g
- バニラビーンズペースト…適量
下準備
- りんごは皮を剥いてくし切りにし、皮と芯も捨てずに置いておく。
- マフィン型に分量外のバターを塗っておく。
作り方
- フライパンに、分量のグラニュー糖から70g分と水を入れ、中火にかける。
- だんだんと色付き、しっかり茶色くなったら火を止め、バターを加えて混ぜる。
次にりんごを加えて全体に絡め、残りのグラニュー糖を入れて混ぜる。
- 再び火にかけ、煮詰めていく。
5分間ほど煮ると水分が出てくるので、煮汁から80g程度取り分け、別の鍋に皮と芯と共に入れておく。
- りんごからしっかり水分が飛び、しんなりとしてきたら火を止める。
- 皮・芯・煮汁を入れた鍋を火にかける。
ゴムベラやお玉の背などでぎゅうぎゅうと押しながら煮詰め、皮の色が飛んでしんなりしてきたら火を止める。
- りんごのフライパンに、5の煮汁を入れる。
網などを使い、皮をぎゅっと押しながら絞り出す。
- りんごのフライパンを再び火にかけ、さらに煮詰める。
煮汁にしっかりとろみがついてきたら火を止め、お好みでバニラペーストを入れて混ぜる。
- マフィン型に隙間なく敷き詰める。
仕上げる
作り方
- 170℃に予熱したオーブンで、マフィン型に入れたりんごを30分間焼く。
*焼いている間、りんごは盛り上がってきますが、オーブンから出して少し冷めると沈みます。
- ブリゼ生地を焼く。
生地を5mmの厚さにのばし、マフィン型の口径と同じサイズに丸く抜く。
170℃に予熱したオーブンで20分間焼く。
- 焼けたブリゼ生地をりんごの上に置いて軽く押さえる。
170℃のオーブンで10分間焼いてなじませる。
粗熱が取れたら冷蔵庫に入れ、一晩冷やす。
- 温めたタオルや布巾で型の周りを温め、型をひっくり返して取り出す。
*ひっくり返した型をバーナーで軽くあぶっても良い。
- 完成。
生クリームなどを添えて食べてもおいしい!
「マフィン型で♪小さなタルトタタン」の詳しいレシピページはこちら。
レシピのポイント
マフィン型で作るタルトタタンをきれいに仕上げるための、2つのポイントをご紹介します。
ポイント1.型にバターを塗る
マフィン型は6個でひとつになっている型。
そのため、ひとつひとつ手に持って型から取り出すことができません。
型から取り出すのに手間取ってしまうと、他の型に入っているものが崩れてしまうことがあるので注意が必要。
あらかじめ型にバターを塗って、型から剥がれやすい状態にしておくのが大切です。
ポイント2.りんごの皮を活用する
りんごの皮と実の間に多く含まれている、ペクチン(ゼリー化作用をもつ成分)。
皮を入れた煮汁を煮詰めて冷やすと、ペクチンの効果でジャムのように形を保つのに役立ちます。
皮は捨てずに、有効活用を!
型外しのコツ
型の周りを温めた後、りんごと型の間にパレットナイフを差し込み、丁寧にぐるりと一周させましょう。
少し浮かせると、きれいに取り出せますよ。
動画でおさらい
マフィン型で小さなタルトタタンを作ろう!
マフィン型で作る、小さなタルトタタンのレシピはいかがでしたか?
見た目がかわいらしく、おもてなしの一品にもおすすめです!
ぜひ作ってみてください♪