秋冬に食べたい特別なお菓子・栗のガトーバスク
今回ご紹介するのは、伝統菓子・ガトーバスクを秋冬にふさわしくアレンジしたレシピ。
アーモンドが入ったサクサクほろほろのクッキー生地に、カスタードクリームとマロンペースト、栗がごろっと入った栗のガトーバスクを作りましょう!
リッチで特別なお菓子をお楽しみください。
ガトーバスクとは
ガトーバスクとは、フランス・バスク地方で生まれた焼き菓子。
漁師さんが食べるための保存食として作られていたシンプルな焼き菓子が起源ではないかといわれています。
現在ではチェリーやジャム、カスタードクリームなどを入れたものに、格子やローブリューという十字架模様を描いたデザインで仕上げるのが主流となっているようです。
栗のガトーバスクのレシピ(直径15cmセルクル1台分)
ベーシックなガトーバスクで使うジャムの代わりにマロンペーストを。チェリーの代わりに栗の甘露煮をたっぷり入れました。
パーツを作る順番
ガトーバスクはさまざまなパーツを組み合わせて作るお菓子。
時間はかかりますが、生地を前日に作るなどの工夫をすることで作りやすくなりますよ。
生地 → カスタード → マロンペースト → ドリュール
生地を作る
材料
- 無塩バター…150g
- 粉糖…120g
- 全卵…60g
- ゲランドの塩…3g
- ラム…5g
- 薄力粉…220g
- アーモンドパウダー…50g
下準備
- バターと卵を常温に戻す。
作り方
- バターをハンドミキサーでほぐし、粉糖を入れて白っぽくなるまで混ぜる。
卵を数回分けて入れて混ぜ、ラム酒と塩も加えて混ぜる。
- ふるった粉類を入れ、ゴムベラで切るようにさっくり混ぜる。
*粉っぽさがなくなるまで混ぜてください。
- 生地を半分に分けてラップで包み、ラップの上から2cmの厚さの円形にのばす。
ラップのまま冷蔵庫で半日休ませる。
カスタードクリームを作る
材料
- 卵黄…30g
- グラニュー糖(卵黄用)…14g
- 薄力粉…10g
- 牛乳…125g
- グラニュー糖(牛乳用)…15g
- バニラビーンズペースト…1g
- 無塩バター…7g
作り方
- ボウルに入れた卵黄をほぐし、グラニュー糖を加えて少し白っぽくなるくらい混ぜる。
ふるった薄力粉を加え、粉っぽさがなくなるまでしっかり混ぜる。
- 鍋に牛乳・グラニュー糖・バニラペーストを入れ、沸騰直前まで温める。
卵黄生地に温めた牛乳を少しずつ注ぎながらホイッパーで混ぜる。
- 鍋にこし入れ、中火〜強火でとろみがつくまで混ぜる。
- ツヤが出て、粘度が下がってサラサラになるまで常に混ぜながら加熱。
火を止め、バターを加えて混ぜる。
- ラップを敷いたバットに移し、空気が入らないようにぴったりとラップをして急冷。
使う直前にボウルに移してなめらかになるまですり混ぜ、1cmの丸口金をセットした絞り袋に入れる。
マロンペーストを作る
材料
- サバトン マロンペースト…100g
- ラム…5g
作り方
- マロンペーストにラップをし、30℃くらいになるまでレンジで温める。
ラムを入れ、なめらかになるまでゴムベラで混ぜる。
- 1cmの丸口金をつけた絞り袋に入れる。
ドリュールを作って組み立てる
材料
- 卵黄…10g
- 牛乳…5g
- トッピングマロン…1袋(170g)
作り方
- 卵黄に牛乳を入れて混ぜる。
- 冷やしておいた2枚の生地を1cmの厚さにのばし、セルクルで抜く。
*15cmのセルクルで抜けるよう、円形にのばしてください。
- 余った生地をまとめて1cmの厚さの長方形にのばし、冷蔵庫で冷やす。
2cm幅にカットする。
- シルパンの上にセルクルを置き、オイルスプレーや油を塗る。
底に円形の生地のうちの1枚、側面に細長い生地をはめ、生地の余りで角の隙間を埋める。
- マロンペーストを絞り、カスタードクリームを絞る。
- 側面の生地の上部にドリュールを塗る。
- トッピングマロンを埋めるように入れたら、カスタードクリームをならす。
- もう1枚の円形の生地を重ねて押さえ、密着させる。
- 表面にドリュールを塗り、冷蔵庫へ入れて10分間ほど乾かす。
*焼き色をしっかり付けたい場合は二度塗りする。
- フォークを使って格子状に模様を描く。
- つまようじで2~3か所に穴をあける。
- 170℃に予熱したオーブンを160℃に下げ、45〜50分間焼く。
- 焼き上がったらすぐに逆さまにし、型から外す。
*外しにくい場合はナイフなどを使いましょう。
- 出来上がり!
生地・カスタードクリーム・マロンペーストが層になり、ごろっと入った栗がのぞく断面が魅力的♪
「栗のガトーバスク」の詳しいレシピページはこちら。
レシピのポイント
おいしい栗のガトーバスクに仕上げるためのポイントを、パーツごとにお教えします。
生地
今回の生地はバターが多いのでだれやすく、注意が必要。
生地がやわらかくなってきたら、こまめに冷蔵庫や冷凍庫を使って冷やしながら型抜きをしましょう。
ベーキングペーパーやラップを使って生地をのばすのもおすすめです。
カスタードクリーム
カスタードクリームは、時間をかけると卵に火が入りすぎてぼそぼそザラザラの仕上がりになってしまいます。
沸騰直前まで温めた牛乳を使い、中火~強火にして短時間で仕上げるのがなめらかな食感にする秘訣!
マロンペースト
使用するペーストがかたいままだと絞り出すのが難しく、底生地が変形してしまう原因に。
温めてやわらかくすると、絞るのが容易になります。
熱すぎると生地がだれる原因になってしまうので、絞る際には30℃以下になっているよう確認を。
ドリュール
塗ったドリュールが乾燥する前に模様を入れると、卵液が流れてきれいな模様が出なかったり、深く削りすぎたりという失敗の原因に。
ドリュールは薄く広げるように塗り、冷蔵庫で10〜15分間乾かすことで、模様が描きやすくきれいに仕上がります。
また、フォークを少し寝かせるようにすると深く削りすぎずに模様が描けますよ。
くま型を使ってかわいくアレンジ♪
15cmのくまのセルクルを使用して作るガトーバスク。
基本のレシピとは違い、生地を寝かせる時間がいらない時短レシピで作ります♪
「くまのマロンガトーバスク」の詳しいレシピページはこちら。
生地を平らにする作業に少し技術がいるので慣れないと時間がかかってしまうかもしれませんが、くま型のように形が複雑なものには、生地を絞り出すこの作り方が向いていると思います。
生地に隙間ができると焼き上がりに穴や溝ができる原因になるので、なるべく空気が入らないよう少し押し付けながら生地を絞りましょう。
隙間ができた場合はスプーンやパレットなどでならせばOK!
ガトーバスクで栗を堪能しませんか♪
ほんのりしょっぱくラムがふんわり香るサクサク生地に、カスタードクリームとマロンが本当においしい栗のガトーバスク。
大好きなものが全部詰まった、私の中で最強の焼き菓子です。
形や模様を変えて自分好みのガトーバスクを作ってみるのも楽しそうじゃありませんか?
ぜひ挑戦してみてくださいね。