西日本には白あん入りの丸くないメロンパンがある?!
ふんわりしたパンの上にサクサクした甘いビスケットがのったメロンパン。みんなが大好きな日本生まれの菓子パンですよね。
メロンパンといえば丸い形が一般的ですが、西日本の一部ではラグビーボールのような形で中に白あんが入ったパンをメロンパンと呼ぶのをご存じでしょうか。
今回は、珍しい白あん入りのメロンパンのレシピをご紹介します。
白あん入りメロンパンとは
明治時代に高級フルーツとして庶民の憧れだったメロン。形だけでもあやかりたいと作られたのがメロンパンだといわれており、丸い形と表面にあるメロンのような格子模様が特徴的ですよね。
ところが神戸ではチキンライスなどの盛り付けに使う型を使用して作るので、ラグビーボールのような紡錘形で中には白あんが入っています。
この形は古く日本に伝わったマクワウリに見立て、白あんはその果肉をイメージしているのだとか。
このラグビーボール形の白あん入りメロンパンは、神戸を始めとして大阪・京都などの関西、広島や四国の一部地域といった西日本で受け継がれ、今でも販売されています。
白あん入りメロンパンのレシピ(4個分)
表面はしっとりサクッとしたビスケット生地、ふんわりしたパンの中にはとろりとした白あんが入っています。
ビスケット生地を作る
材料
- 薄力粉…75g
- グラニュー糖…35g
- バター…25g
- 全卵…20g
下準備
- 材料を常温に戻す。
作り方
- バターをクリーム状に練り、グラニュー糖を加えて白っぽくなるまですり混ぜる。
- 溶いた全卵を2~3回に分けて入れ、その都度よく混ぜる。
薄力粉をふるい入れて粉気がなくなるまでさっくりと混ぜる。
- 生地をラップに包んでまとめ、冷蔵庫で30分間以上休ませる。
パン生地を作る
材料
- 強力粉…100g
- 薄力粉…20g
- 水…60g
- 砂糖…15g
- 全卵…12g
- スキムミルク…4g
- インスタントドライイースト…1.5g(小さじ1/2)
- 塩…1.5g(小さじ1/4)
- 無塩バター…12g
- 白あん…120g
下準備
- 材料を常温に戻す。
- 型に油(分量外)を塗る。
- 暑い時期以外は、水を人肌程度に温めておく。
作り方
- ボウルに水を入れ、ドライイーストを加えて溶かす。強力粉・薄力粉・砂糖・卵・スキムミルク・塩を入れてドレッジでよく混ぜる。水気がなくなれば台に出して手でこねる。
- 生地がつながってきたら無塩バターを混ぜ込み、押したり台にたたきつけたりしてこねる。
*こね始めは生地がべたつくがこねるうちにまとまる。ホームベーカリーなどこね機を使用してもOK。
- 表面がなめらかになればこね上がり。生地をひとつに丸め、とじ目を下にしてボウルに入れる。
ラップをかけて暖かい場所(30~35℃)で一次発酵(45分間~)。
*環境によって発酵のスピードが変わるので、時間ではなく生地の大きさで判断する。生地が約2.5倍の大きさになれば発酵完了。
- 一次発酵中にビスケット生地と白あんの準備。
冷蔵庫で休ませておいたビスケット生地を4等分にする。ラップに生地をのせてラップをかけたら、めん棒で縦10cm・横12cmの楕円形にのばす。ラップで挟んだまま冷蔵庫で休ませる。
※のばす際に中央を厚め、縁を薄めにするのがコツ
白あんを1つ30gに分割し、棒状に成形しておく。
- 発酵を終えたパン生地を手で押さえてガスを抜き、ドレッジで4等分にして丸める。
乾燥しないようにボウルをかぶせ、10分間ベンチタイムを取る。
- パン生地を横12cm程度の楕円形にのばし、中央に白あんをのせて包んでいく。両端は中に入れ込み、とじ目をしっかりとじる。
- ビスケット生地の片方のラップを取り、とじ目を上にしたパン生地をのせる。ビスケット生地でパン生地を包む。
- 形を整え、オーブンシートを敷いた天板にとじ目を下にして並べる。
30℃くらいの暖かい場所でひと回り膨らむまで二次発酵(40分間~)。
発酵が終わるタイミングにあわせてオーブンを180℃に予熱しておく。 - パン生地に型をかぶせ、180℃に予熱したオーブンで13分間焼く。
*今回使用している型はノンコーティングのステンレス製品のため、180℃前後の温度であればオーブンでお使いいただけます。
- 型を外してさらに3分間焼き、完成。
「白あん入りメロンパン」の詳しいレシピページはこちら。
レシピのポイント
ラグビーボール状のメロンパンをきれいに仕上げるコツをお教えします。
型にはしっかりと油脂を塗る
このパンは特徴的な形がポイントです。
生地が引っ付かずにきちんと形が出るよう、型の凹凸部分までしっかりと油脂を塗ることが大事です。
ビスケット生地はラップで挟む
ビスケット生地はやわらかめなので、ラップに包むと作業がスムーズ。
のばす際もパン生地を包む際も、ベタベタせずにきれいにできます。
希少なメロンパンを作ってみよう
今回は、西日本で昔から愛されている白あん入りのメロンパンのレシピをご紹介しました。
丸いメロンパンは日本中あちらこちらで見かけますが、楕円の白あん入りメロンパンは地域限定で簡単には手に入りません。
レシピの数も少ないので、気になった方は今回ご紹介したレシピでぜひ作ってみてください。
一般的なメロンパンと食べ比べてもいいですね。