砂糖の違いについて詳しく知ろう!
砂糖は、お菓子を作る上で大切な材料。
お菓子のレシピでよく目にする「グラニュー糖」「粉糖」と、家庭のキッチンに常備されていることの多い「上白糖」では何が違うのでしょう。
レシピに「グラニュー糖」や「粉糖」と書かれていたら「上白糖」で代用できないか気になったことはありませんか?
今回は、グラニュー糖・上白糖・粉糖それぞれの特徴や代用できるかについて解説します。
砂糖とは
砂糖とは、ショ糖を主な成分とする甘味料のこと。さとうきびやてん菜を使用し、製法によって「分蜜糖」と「含蜜糖」に分かれます。
分蜜糖
- 結晶と蜜を分け、結晶だけ取り出した砂糖。
- 純度が高い。
- 主な製品は上白糖・グラニュー糖・粉糖など
含蜜糖
- 結晶と蜜を分けずに、煮詰めて作る砂糖。
- ミネラルが除去されず豊富に含まれているため、コクのある甘さ。
- 主な製品はてんさい糖(甜菜糖)・きび砂糖・黒糖など
今回、取り上げるグラニュー糖・上白糖・粉糖は、どれも分蜜糖です。
グラニュー糖
グラニュー糖は、原料糖を精製して「ショ糖」を結晶化させ、そのまま乾燥させた純度の高い砂糖。海外で日常的に使う砂糖といえば、グラニュー糖を指します。
特徴・甘み
- 結晶が大きく、サラサラとした手触り。
- クセのないあっさりとした甘みで、素材の風味をいかしやすい。
おすすめの使い方
- お菓子作り全般
- コーヒー、紅茶などの飲み物用
製菓用のグラニュー糖ってどんなもの?
非常に目の細かい、製菓用のグラニュー糖というものがあるのをご存じでしょうか。「細目グラニュー糖」という名称で呼ばれており、一般的なグラニュー糖よりも粒子が小さいため、溶けやすく作業性が良いのが特徴です。
ダマにならず、冷たい液体にも簡単に溶けるので、クリームや生地が短時間でなめらかな口当たりに仕上がるのが人気の理由のひとつ。
そのため、焼き菓子や冷菓など、お菓子作り全般に向いています。
上白糖
上白糖は、グラニュー糖と同じ「ショ糖」でできていますが、製造工程で結晶に「転化糖」をまぶした砂糖。日本特有の砂糖といわれています。
特徴・甘み
- キメが細かく、しっとりとした手触り。
- グラニュー糖よりも強い甘み。
- 転化糖の働きにより、焼き色がつきやすく、しっとりとした仕上がり。
おすすめの使い方
- 煮物などの料理全般の調味料
- スポンジケーキ・カステラ・和菓子などのお菓子作り
粉糖(粉砂糖)
粉糖は、グラニュー糖を細かく粉砕したもの。
特徴・甘み
- 粉のように細かいので、生地に溶けやすく混ざりやすい。
- きめ細かく、なめらかに仕上がる。
- あっさりとした甘み。
おすすめの使い方
- アイシングクッキー・マカロン・焼き菓子全般・デコレーションなど
粉糖には種類がある
粉糖は主に4種類あります。
純粉糖
グラニュー糖100%の混じりけのない粉糖。湿気を吸って固まりやすい。
オリゴ糖入り粉糖
オリゴ糖を入れることで固まりにくくした粉糖。
コーンスターチ入り粉糖
コーンスターチを入れることで固まりにくくした粉糖。コーンスターチの割合は2%程度。
トッピング用粉糖
「なかない粉糖」ともいわれるトッピングに適した粉糖。粉糖の粒子に油脂をコーティングして水分を吸いにくくし、溶けにくくしてある。
砂糖は代用できる?
お菓子作りにおいて、砂糖を代用することは可能です。ただ、砂糖の種類によって食感・味・見た目などが変わり、レシピ通りに仕上がらないため、推奨はしません。
どのような違いがあるのか見てみましょう。
ジェノワーズ(スポンジケーキ)で違いをチェック!
上白糖
- 焼き色が濃い
- 押すと弾力があり、しっかりとしている
- しっとり感がある。
細目グラニュー糖
- 焼き色が薄め
- ふわふわ感がある
- キメが細かく、軽い口溶け
粉糖
- 若干腰折れしている
- ふわふわ感が強く、クリームやフルーツと合わせるにはやわらかすぎる
コラム「砂糖の違いによるクッキーの焼き上がり」では、クッキーの比較結果を掲載しています。ぜひご覧ください。
代用したらどういう違いが出るかを意識できると、好みの味や食感を作りたい場面でも安心ですよね。
代用できないお菓子もある
最も注意したいのは、粉糖でなくてはだめなお菓子(マカロン・アイシング・スノーボールの仕上げなど)を作る場合。上白糖やグラニュー糖で代用することはできないので、気をつけてください。
計量時の注意点
上白糖・グラニュー糖・粉糖を大さじで量ると、重さがそれぞれ違います。
スケールを使わずに大さじで量る場合は、砂糖の種類によって重さが変わってくるので注意が必要です。
- 上白糖:大さじ1=9g
- グラニュー糖:大さじ1=13g
- 細目グラニュー糖:大さじ1=11g
- 粉糖:大さじ1=9g
グラニュー糖・上白糖・粉糖を使いこなそう!
今回のコラムでは、グラニュー糖・上白糖・粉糖の違いについて、詳しく解説しました。
お菓子作りでは、砂糖の種類によって仕上がりが変わってきます。特徴をよく理解した上で、適した砂糖を選んで活用してくださいね。