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何分立て?生クリームの泡立て徹底解説

date
2018/11/22
writer
misa
category
お菓子作り

生クリームの泡立てについてしっかり学ぼう

泡立て加減でどんどんかたさの変わる生クリーム。
今作ろうとしているお菓子に最適なかたさってどのくらい?

今回は、泡立てた生クリームのかたさについて確認していきましょう♪

生クリームのかたさは用途によって決めるのが大事

レシピによっていろいろな表現で書かれている生クリームのかたさ。

使いやすさであったり、求める食感を生み出すためだったり、その用途に応じて泡立て加減が出来上がりを左右するので注意が必要。

生クリームのかたさとその一般的な使い道は次の通り。
「〇分立て」は人によって多少差があったりもしますので、併せてどのような状態かを確認してください。

6分立て未満

お菓子作りで基本となるのは6分立てくらいから。それ未満になると、とろっととろみのついた液状です。

こちらはソースなどに使われます。

6分立て

泡立て器ですくうと、ゆるゆると流れ落ちていく状態。まとまってすくうことはできず、流れ落ちたクリームは、平らになっていきます。

ソースとして使われることもありますが、ムースやババロアに使われることが多いです。
ケーキをゆるっとコーティングするときに使われることも。

画像のように、ゼラチンの入ったアングレーズソースやフルーツピューレともなめらかに合わさります。

泡立て加減によって仕上がりの食感に違いをつけられますが、泡立てすぎるとなめらかさに欠けるので、6~7分立てまでの間で調整するのがコツ。

7分立て

泡立て器ですくうと、ある程度すくうことができますが、とどまることはできずに落ちていきます。

ナッペに適したかたさです。
ナッペが苦手だからと怖がって緩すぎるクリームを使うと、側面の厚みを出すことができず、かえって難しくなることも。

焼き菓子などにぽってりと添えられるクリームもこのくらいです。

8分立て

泡立て器ですくうと、しっかりとすくうことができますが、先端はやわらかくお辞儀をするような状態です。

ショートケーキのサンド・ロールケーキの内部・絞り出しのクリームがこのくらいになります。

スポンジ生地にサンドするクリームは、ナッペに使用するときよりもしっかり立てます。

クリームが緩いと、重みでぷっくりと側面に段ができたり、スポンジやフルーツがずれてしまったりと、土台が安定しません。

ショートケーキのクリームを上手に扱うには

まずボウルの中身全体を6分立て程度にハンドミキサーで泡立てます。泡立て器に持ち替え、手前半分を8分立て程度まで泡立ててサンドに使うのがおすすめ。

ナッペをするときは、ボウル全体を優しく混ぜ合わせて7分立てになるよう整えます。
もしかたすぎれば、新しい生クリームを足して調整してくださいね。

デコレーション用の絞りのクリームを上手に扱うには

絞り袋にクリームを入れたら、必ずボウルの中に試しに絞ってみてください。

ツヤがあり、絞り終わりがなめらかにのびるようならOK!

こんな場合は再調整を

  • ダレている=泡立てが足りない
  • 口金を通して一度ボウルへ全部出し、再び絞り出し袋へ入れてください。

    口金を通すと泡立てているのと同じことになるので、ちょうど良いかたさになることが多いのです(あまりにも緩いときは少し泡立ててくださいね)。

  • 絞り終わりがぷつっと切れる=かたい
  • 口金の反対側からなるべくまとめて(触り過ぎないようにして)ボウルへ戻し、新しいクリームを少しずつ足します。

    優しく全体を混ぜ合わせながら、8分立てのかたさを再度確認してください。大丈夫そうであれば絞り出し袋へ♪

こうしてかたさを確認してからケーキに絞れば失敗もないはず♪

9分立て

しっかりとかたくしまったツノがピンと立つような状態。
乳脂肪分が35%のクリームはここまで立ちません。

カスタードクリームと合わせてディプロマットクリームにしたり、温めたスプーンでクネルを作ったりもできます。

クネルをデザートに飾れば…♪

動画でおさらい

生クリームを扱うときの注意点

生クリームを泡立てるときは用意した氷水にボウルをつけて泡立てます。これ、とっても大事なポイントです!

生クリームは、中に含まれている脂肪球という粒が撹拌されることによってぶつかり合い、その粒の膜が破れます。すると脂肪球同士が互いにくっつき合って空気を抱き込み、網目状の構造を作ります。

これが、生クリームにとろみがつき、徐々に泡立っていく仕組みです。

このとき、生クリームの温度が上がると、熱に弱い脂肪球は液状の油脂に変化します。すると、泡立つことができず、撹拌するほどに水分と分離を起こし、ボソボソに。口当たりも悪くなります。

常に生クリームが8℃以下をキープできるような環境がベスト。

だから氷水につけたり、室温を下げたり、冷蔵庫で器具を冷やしておいたりと気を付けることによって生クリームの安定性が上がり、作業しやすくなるのです。

作業途中にボウルの周りについたクリームも温まりやすいので、時々きれいにするという簡単な方法を行うことでもよい状態が保てます。

また、お買い物をする際も要注意!冷蔵ケースから出して長い時間持ち歩くと温度が上がってしまいます。
一度温度の上がった生クリームは元の安定性には戻せません。

作りたいお菓子に応じた泡立て方で生クリームを使いこなそう

今回は、スイーツに欠かせない生クリームの泡立てについて詳しくご紹介しました。

寒い時期は生クリームも扱いやすくなります。
ぜひ、かたさを確認しながらお菓子作りにチャレンジしてみてください♪

動物性脂肪のクリームと植物性油脂のクリームの違いについては、コラム「生クリームとホイップクリームの違い、ご存じですか?」をご参照ください。

date
2018/11/22
writer
misa
category
お菓子作り
注:記事内容やレシピ・画像の転用・掲載などの二次利用はお断りしております。

スイーツ好き、おしゃべり好き♡お菓子教室の講師は天職だと最近感じています(笑)少しでもお役に立てるお話が出来たら嬉しいです♪

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