幸せを呼ぶクッキー、ポルボロン
みなさん「ポルボロン」というお菓子を知っていますか?
スペインのアンダルシア地方で生まれたお祝いのお菓子で、クリスマスやお正月によく食べられるそうです。
ほろほろと崩れる食感の素朴で優しい味わいのポルボロン。口の中に入れて崩れないうちに「ポルボロン、ポルボロン、ポルボロン」と3回唱えることができたら幸せになる、願いが叶うという言い伝えがあります。
今回は、「ポルボロン」の魅力とご自宅で簡単に作れるレシピをご紹介します。
ポルボロンとスノーボールの違いは?
「ポルボロン」「ブール・ド・ネージュ」「スノーボール」。
どれも粉糖をまぶした、似たような見た目。
一体何が違うのかな?と思っている人も多いはず。
発祥と名称
「ポルボロン」
スペインで発祥した焼き菓子。
「ブール・ド・ネージュ」
「ポルボロン」がフランスに渡り、生まれる。
「ブール・ド・ネージュ」はフランス語で「雪の玉」。
「スノーボール」
「スノーボール」は英語で「雪の玉」。
「ブール・ド・ネージュ」と「スノーボール」はフランス語と英語の違いだけで、同じお菓子。
製法
「ポルボロン」
薄力粉をオーブンやフライパンで焼いてから使う。
グルテンがなくなり、ほろほろともろい食感が特徴。
「ブール・ド・ネージュ」「スノーボール」
薄力粉をそのまま使う。
ほろほろというよりは、サクサクとした食感が特徴。
「ポルボロン」と「ブール・ド・ネージュ」「スノーボール」の一番の違いは、薄力粉を焼いてあるかどうかです。
また、本場の「ポルボロン」はバターではなくラードを使うことも。ラードを使うことで、さらに口溶けの良い食感になるようです。
ポルボロンのレシピ(約3cmの丸型で18個分)
材料
- 薄力粉…50g
- アーモンドパウダー…50g
- 無塩バター…50g
*今回は作りやすいようにラードではなく、バターを使用しました。 - 粉糖…30g
- 泣かない粉糖…適量
作り方
- オーブンペーパーを敷いた天板の上に薄力粉を広げる。
200℃に予熱したオーブンで12〜15分間うっすらときつね色になるくらい焼く。
*様子を見ながら温度と時間は調節してください。 - 常温に戻してやわらかくなったバターをゴムベラでクリーム状に練る。
- 粉糖を入れて混ぜる。
- ローストした薄力粉とふるったアーモンドパウダーを加える。
- 生地がなじむまでゴムベラでよく混ぜる。
グルテンがなく卵も入れないため、ポロポロの生地になりますが、この程度になれば良いです。 - ラップに包んでギュッとまとめ、冷蔵庫で2時間〜一晩休ませる。
- めん棒を使って、休ませた生地を1cmの厚さに伸ばす。
*ルーラーなどを使用するときれいに伸ばせます。 - 3cmくらいの丸い型で生地を抜く。
余った生地はまとめて、もう一度1cmに伸ばして型で抜く。
*生地がだれてきてしまったら冷蔵庫で冷やしてください。冷えた生地だと抜きやすいです。 - オーブンシートかシルパットを敷いた天板の上に並べる。
- 150℃に予熱したオーブンで20分間焼く。
焼き上がりはやわらかく、もろいため、そのまま天板の上で冷ます。
*温度と時間は調節してください。 - 茶こしなどで粉糖を振りかけたら完成。
*粉糖を入れたビニールの中に焼き上がったポルボロンを入れてまぶしても良いですが、非常にもろいので崩れないように優しく振ってください。
ほろほろの優しい口溶けのポルボロンの出来上がりです。
「ポルボロン」と3回唱えてもまだ口の中には残っていたのですが、かなり軽くほろっと崩れる食感♪
「スペインの伝統菓子・ポルボロン」の詳しいレシピページはこちら。
動画でおさらい
アレンジ提案
ちょうどいい大きさの丸い型がない場合は、四角くカットするのもおすすめです。
1cmの厚さに伸ばしたら、2cm角くらいの大きさに包丁でカットします。
小さめの一口サイズで食べやすいです。
おすすめのラッピング
スペインでは、ポルボロンは一つずつキャンディー包みされているようです。
簡単にワックスペーパーで包んでみてもいいですね。
ご家族やお友達と「ポルボロン」を食べて幸せなひとときを♪
「ポルボロン、ポルボロン、ポルボロン」と唱えながらみんなで食べれば、自然と楽しく幸せな気分になれます。
ぜひ、今年のクリスマスにはポルボロンを作ってみてはいかがでしょうか。