春の和菓子、桜餅
春めいてくると食べたくなる和菓子といえば、桜餅ではないでしょうか。
桜餅には、関西風の「道明寺」と関東風の「長命寺」があります。
どちらもそれぞれにおいしいですが、今回は、もっちりとしたお餅とあんの組み合わせが絶妙な、道明寺を作ってみましょう。
道明寺とは
道明寺とは、蒸したもち米を乾燥させて砕いた道明寺粉を使って作られる和菓子。
道明寺粉は大阪に実在する道明寺というお寺で作られたといわれています。
この道明寺粉で作る代表的な和菓子が、関西風の桜餅。
蒸した道明寺であんを包んで桜の葉で巻いた桜餅は、お米の粒々とした食感が残っているのが特徴です。
基本の桜餅・道明寺のレシピ
桜餅は、華やかなピンク色をしているものが一般的。
ですが、食紅を使わずに桜の花びらを混ぜ込んで、ほんのりとした薄紅色に仕上げるのも風情が感じられ、良いものですよ。
桜のシロップを作りましょう
材料
- 桜の花の塩漬け…10~15個
- 水…150ml
- グラニュー糖…20g
- レモン汁…少々
下準備
- 桜の花の塩漬けの塩を洗い流し、水に浸してしっかり塩抜きします(約1時間)。
作り方
- 小鍋に水と砂糖を入れて熱し、砂糖が溶けたら、塩抜きした桜の花を加えます。
- 火を止めてレモン汁を加えたら、保存瓶に入れて数日間置いておきます。
道明寺を作りましょう
材料(8個分)
- 桜のシロップ…170g
- 道明寺粉…100g
- 桜の花(桜のシロップに漬けてあるもの)…10~15個
- こしあん…160g
- 桜の葉の塩漬け…8枚
下準備
- 桜の葉の塩漬けを水洗いし、水に浸して塩抜きをして(15分~1時間)、水気を拭っておきます。
- こしあんを8等分して(1個20g)、丸めておきます。
作り方
- 桜シロップから取り出した花を刻みます。
- 小鍋に桜シロップを入れ、沸騰したら火を消す。
- ベーキングシートに生地を広げて蒸し器に入れ、強火で15分間蒸します。
- 蒸し器から取り出して、軽くこねてから8等分します。
- 生地を1個ずつ円形に広げて、こしあんを包みます。
- 桜の葉でくるめば完成です。
道明寺粉と刻んだ桜の花を加えて混ぜ、ふたをして15分間蒸らします。
*こしあんを丸めるときや生地を広げるときは、手水をするとスムーズに作業が進みますよ。
「桜餅 食紅不使用の道明寺」の詳しいレシピページはこちら。
レンジで簡単!桜餅の作り方
食紅を使わずに色を付ける方法として、ストロベリーパウダーが使えます。
蒸し器でも作れますが、電子レンジを使ってより簡単に作ってみましょう。
材料(8個分)
- 熱湯…150ml
- 道明寺粉…100g
- 砂糖…大さじ1
- ストロベリーパウダー…小さじ1
- こしあん…160g
- 桜の葉の塩漬け…8枚
下準備
- 桜の葉の塩漬けを水洗いし、水に浸けて塩抜きをして(15分~1時間)、水気を拭っておきます。
作り方
- こしあんを8等分して(1個20g)、丸めます。
- 耐熱性のボウルに熱湯・道明寺粉・砂糖・ストロベリーパウダーを入れてしっかり混ぜ、ふたをして10分間蒸らします。
- 600Wの電子レンジで2分間加熱し、そのまま15分間蒸らします。
- 生地を8等分します。
- 生地を1個ずつ円形に広げ、こしあんを包みます。
- 桜の葉でくるめば完成です。
木べらなどでこねて、粘りを出します。
濃いピンク色の道明寺が作りたいなら、ストロベリーパウダーの代わりに少量の食紅を加えればOK。
市販のものと遜色ない、華やかな道明寺を作ることができます。
「桜餅 電子レンジで作る道明寺」の詳しいレシピページはこちら。
レシピのポイント
あんがうまく包めないときに試してほしい、二つのポイントをお伝えします。
包むあんの量を減らす
生地の量はそのままで、包むあんの量を20gから15gに減らしてみましょう。
あんが小さくなれば、包みやすくなります。
作り慣れてきたら、徐々にあんの量を増やしてみてください。
あんのかたさを調節する
あんがベタついてうまく包めないときは、あんのかたさがゆるい可能性があります。
その場合は、あんの水分量を調節しましょう。
これを「火取り」といい、伝統的な火取りの方法は、あんを鍋に入れ、火にかけて練り直します。
ですが、家庭で少量ならば電子レンジが便利。
電子レンジで火取りする方法
- あんを器に入れ、600Wの電子レンジで1分間ほど加熱。
- 取り出して、かき混ぜる。
加熱時間を調節しながら、好みのかたさになるまで何度か繰り返す。
あんは加熱しすぎるとボロボロになってしまうので、ご注意を。
また、冷えるとかたくなるので、「少しゆるいかな?」と感じるぐらいで加熱をやめるのがポイントです。
道明寺を食べて、春を満喫しましょう
桜餅の食べ頃は当日中。
寒い時期なら、冷暗所で翌日まで保存できます(冷蔵庫に入れるとかたくなってしまうので、暖かい時期は当日中に食べきるのがおすすめ)。
普段のおやつにはもちろんのこと、お花見にもうってつけの桜餅。
この春は、お好みの道明寺を作って、お花見を楽しんではいかが?