ホワイトチョコレートに色を付けたい!
ホワイトチョコレートに色を付けたいと思うことはありませんか。
一般的な粉末タイプの色素は使える?
チョコレート用の色素ってどんなもの?
フルーツパウダーを使ってもテンパリングはできる?
今回はそんな疑問を検証していきます!
一般的な色素で検証!
色素と呼ばれるものには、粉末のものとジェルのものの2種類があります。
形状は違いますが、一般的な色素は成分が水性だということが同じ。
色素の中でも一番身近で手に入りやすい、粉末タイプのものを使って検証してみましょう。
粉末タイプの色素の使い方は、少量の水で溶いてから食品に少しずつ加えて色を付ける方法がおすすめ。
お菓子の生地やクリーム、アイシングなどさまざまな用途に使うことができます。
チョコレートにもうまく着色できるのでしょうか?
条件
比較する色素の状態は3パターン。
- 色素を粉のままチョコレートに加える
- 色素を水で溶いたものをチョコレートに加える
- 色素を液体油脂で溶いたものをチョコレートに加える
*テンパリングしたホワイトチョコレートと色素の量は、3パターンとも同じ(50gのチョコに対して付属スプーン1杯程度)。
ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
粉のまま
- 色素がチョコレートにうまく溶けない
- 色がはっきりと出ず、くすむ
水で溶いたもの
- 粉のままのものよりは、はっきりと色が付く
液体油脂で溶いたもの
- 色素が液体油脂にうまく溶けない
- 粉のままのものとあまり変わらず、全体的にくすんだ色になる
検証結果
色を見ると、水で溶いたものが一番きれいに着色できていますね。
これは色素が水性のため、水分できれいに溶けて発色したからだと思われます。
では、一般的な粉末色素を水で溶いてからチョコレートに加えればいいのか…というと、そういうわけにはいきません。
その理由は、チョコレートに水分を加えることになるから。
固まった状態を確認してみると、水で溶いたものを加えたチョコレートには、はっきりとブルーム(チョコレートに白い模様が浮き出た状態のこと)が出ています。
これは水分が混入したことによるシュガーブルームで、もう一度テンパリングしたとしても元に戻りません。
一般的な色素は水性のため、油分を含むチョコレートとは相性が良くないようです。
ガナッシュなど水分を加えて乳化させるものには使用することができると思います。
チョコレート用の色素ってどんなもの?
チョコレートにきれいに色付けしたい場合におすすめなのが、チョコレート専用の色素。
一般的な水性の色素とは違い、チョコレート用色素は油性のため、油分を含むチョコレートにきれいになじませることができます。
「Wilton プライマリーキャンディーカラー」を使って、一般的な粉末色素との違いを検証してみました!
*Wiltonにはチョコレートに使える油性カラー以外にも、水性の「アイシングカラー」や「ジェルカラー」があります。商品をお選びの際はご注意ください。
「Wilton プライマリーキャンディーカラー」はジェル状になっているので、溶かしたチョコレートに混ぜるだけ。
つまようじの先に付け、少しずつチョコの中に加えて色味を調整します。
とてもなじみが良く、少量できれいに発色するのが特徴です。
粉末色素との違いは一目瞭然。
ブルームの心配もなく、色素の色をしっかりと生かせます。
きれいに色付けできたチョコレートを使えば、キャラチョコや飾りチョコなども一層美しい仕上がりに。
色を混ぜ合わせることもできるので、バリエーションも広がります。
色素以外で色付けはできる?フルーツパウダーで実験!
色素以外でホワイトチョコレートに色付けすることはできるでしょうか?
例えば、粒子の細かいフルーツパウダー。
自然な色味がかわいいいちごパウダーを使って実験しました。
*現在取り扱い中のいちごパウダーは、製造メーカーの変更に伴い仕様が変わっております。
ご使用になるパウダーによって、色や風味には違いがあります。
ホワイトチョコ100gに対して、いちごパウダー6gを加えてテンパリング。
多少粒が残ってはいますが、淡いピンク色に着色できました。
テンパリングも問題なくできています。
フルーツパウダーを使うメリットはフルーツの風味が付けられること。
色だけではなく風味も付けたい場合は、フルーツパウダーを使って色付けする方法も選択肢のひとつに入れてもよいと思います♪
まとめ
チョコレートはとてもデリケートな食材のため、扱う上で色素選びはとても重要。
テンパリングしたチョコレートには、やはりチョコレート専用色素が最適です。
フルーツパウダーや一般的な色素も使用用途によっては活躍してくれるので、それぞれの特性を生かして使い分けしてみてくださいね。