ブランデー・ラム・キルシュ・キュラソーについて知ろう
お菓子作りに使うお酒。皆さんはどのようにして選んでいますか?
今回は数多くあるお酒の中から定番の4種、ブランデー・ラム・キルシュ・キュラソーについて詳しく解説します。
お菓子にお酒を使う理由
お酒は、お菓子の保存性を高める目的で使われることもありますが、多くの場合は風味付けのため。
香り・コクがプラスされたり、甘みが単調にならず奥行きが出たりと、素材との相乗効果でおいしさが増すお酒。
お菓子作りにぜひ取り入れていただきたい材料です!
隠し味程度に入れるだけでも違いを感じることができるので、上手に使ってお菓子をワンランクアップさせたいですね♪
ブランデー
ブランデーの原料は果物。果実を発酵させ蒸留した、アルコール度数の高いお酒です。
フランス語では「eau-de-vie(オ・ド・ヴィ)」といいます。
一般的に「ブランデー」と呼ばれるものはぶどうから造られたもの。
フランスのコニャック地方で造られる「コニャック」や、アルマニャック地方で造られる「アルマニャック」も有名なブランデーです。
ぶどう以外のフルーツを使うものは、フルーツブランデーと呼ばれます。
例えば、りんごから造る「カルヴァドス」、さくらんぼから造る「キルシュ」もフルーツブランデーの一種。
おすすめのブランデー:ドーバー ブランデー VSO
「ドーバー ブランデー VSO」は製菓のためのブランデー。熱を加えたり油脂と合わせたりという過酷な条件に耐え得るように造られています。
長い年月をかけ樽貯蔵で熟成を行った、重厚でありながらフルーティーな風味が特徴。
「v.s.o.」は、熟成年数によるランクを表しています。
ブランデーに合うお菓子
文句なくぴったりなのは、チョコレートのお菓子。
ブランデーを効かせた生チョコは、より深い味わいに。
ブランデーはナッツやフルーツとの相性も◎バナナをフランベするとたまりません♪
ブランデーで漬け込んだドライフルーツを使ったケックも、人気の一品です。
ラム
ラムはさとうきびから造られる蒸留酒。
色によってホワイト・ゴールド・ダークに、風味によってライト・ミディアム・ヘビーに分けられています。
これは、蒸留や熟成法の違いで色や風味が異なるためです。
おすすめのラム:マイヤーズラムオリジナルダーク
「マイヤーズラムオリジナルダーク」は、華やかな風味と芳醇な香りからダークラムの最高級品と称されています。
ヘビータイプでもあり、長期熟成ならではの深く濃い色と香りが魅力。
ラムに合うお菓子
ラム(ダーク)といえばラムレーズン!ラムレーズンは、焼き菓子・アイス・チョコレート・バタークリームとさまざまなものに合わせて使えます。
そしてラムは、栗やコーヒーとも相性ぴったり。
マロンのクグロフは焼き上がりにラムシロップをたっぷりと。
栗とコーヒーのムースにも◎
ラムは、カヌレ・ド・ボルドーやババ・オ・ロムにも欠かせません。
キルシュ
キルシュはフルーツブランデーの一種で、さくらんぼを粉砕・発酵・蒸留して造られるお酒です。
アルコール度数は40~45度が一般的。
おすすめのキルシュ:3-タンネン ドイツキルシュ
「3(ドライ)-タンネン キルシュ」は、ドイツのさくらんぼの名産地・シュヴァルツヴァルトから生み出された名酒。
1L当たりに約3000個の完熟チェリーが使われているというこのキルシュ。深く濃い風味は、まさしく最高品質!!
キルシュに合うお菓子
キルシュは、さくらんぼはもちろんベリー系のお菓子との相性が抜群!
いちごのショートケーキにもぴったりで、シロップに加えたり生クリームに加えたりして風味を付けます。
いちごのタルトならカスタードへ加えるのもおすすめ。
チョコレートケーキでも、さくらんぼやベリー系などを組み合わせるときはキルシュがよく合います。
キルシュ・チョコレート・さくらんぼを組み合わせたケーキ、キルシュトルテは有名です。
フレッシュフルーツを何種類か用いたケーキに合うお酒を選ぶ際にも、選択肢のひとつとなります。
キュラソー
「キュラソー」とは、オレンジリキュールの総称。
そのうち無色透明のものをホワイトキュラソー(有名なのは「コアントロー」)、琥珀色のものをオレンジキュラソーといいます。
おすすめのキュラソー:グランマルニエ コルドン ルージュ
「グランマルニエ コルドン ルージュ」は、オレンジキュラソーの銘柄のひとつ。
ビターオレンジとコニャックをベースに造られ、オレンジキュラソーの最高峰ともいわれています。
強い熱を加えても香りが飛びにくいのが特徴です。
グランマルニエに合うお菓子
グランマルニエのまろやかなオレンジの香りは、チョコレートのお菓子にぴったり。
ガナッシュにグランマルニエを効かせたトリュフはたまらない味わいに◎
熱に強いグランマルニエは焼き菓子にも重宝。
オレンジのケックに使えば、香りが引き立ちます。
グランマルニエは、クレープシュゼットにも欠かせないお酒です。
まとめ
今回ご紹介したお酒とお菓子との組み合わせは一例。別のお酒で代用できるものもありますよ。
ガナッシュ(トリュフ)のように、お酒を変えるだけで何種類もの風味を楽しめるものも♪
お酒がなくても作れるお菓子は多いですが、お酒を加えることによって生まれる魅力もぜひ楽しんで。
少量で売られているものも多いので、まずは小瓶で試してみるのはどうでしょう。
気に入れば、使用頻度に応じて少し大き目の瓶で購入するとよいと思います。