パン・ヴィエノワを作ろう
美しいしま模様が印象的な「パン・ヴィエノワ」。
パン作りを始めたら、一度は挑戦してみたい憧れのパンではないでしょうか。
今回は、パン・ヴィエノワのレシピをご紹介します。
パン・ヴィエノワとは
パン・ヴィエノワとは、「ウィーン風のパン」という名を持つフランスのパン。
19世紀、素朴なパンしかなかったフランスで、「もっとおいしいパンを食べたい」と作られたのがこのパン・ヴィエノワ。
上質な小麦粉を使い、オーストリア・ウィーンの製法で作られたパンで、フランスパンの原形になったともいわれています。
その後、パン・ヴィエノワは卵や砂糖を加えたリッチな生地へと進化。
サックリとしていて、同時にコクもあるおいしいパンに。
パン・ヴィエノワのレシピ(6本分)
憧れのパン・ヴィエノワを作ってみましょう。
材料
- フランスパン用準強力粉…250g
- 砂糖…15g
- インスタントドライイースト…2.5g(小数点以下が量れない場合は3g)
- 塩…5g
- 牛乳…100ml
- 卵…40g
- 無塩バター…25g
- 仕上げ用卵液…適量
下準備
- バターを常温に戻します。
- 牛乳を人肌に温めます(暑い時期は冷たいままでOK)。
- 牛乳と卵を合わせて混ぜておきます。
- オーブンを190℃に予熱します。
作り方
- フランスパン用準強力粉から塩までをボウルに入れ、ざっと混ぜます。
- 牛乳+卵を加えて混ぜ、粉っぽさがなくなったら台に出してこねます。
- 生地がなめらかになったらバターを加え、さらにこねます。
- グルテンチェックをして、こね上がっているのを確認します。
- 丸めてボウルに入れ、ぬれ布巾などでふたをして、暖かい場所で一次発酵させます。
- 2倍に膨らんだら、一次発酵終了です。
- 生地を6等分して丸め、ぬれ布巾をかけて20分間ほど休ませます。
- 細長く成形します。
- オーブンシートなどを敷いた天板にとじ目を下にして並べ、クープを入れて卵液を塗ります。
- ふっくらするまで二次発酵させます。
- 190℃に予熱したオーブンで、10分間焼きます。
- 出来上がり。
*グルテンチェックは、生地の端を伸ばしてみて、破れずに向こうが透けて見えるぐらい薄く伸びればOK。
とじ目を上にして置き、手のひらでつぶしてめん棒などで楕円形に。
長いほうの辺を横にして置き、下から1/3を折って手のひらの付け根でとじ目をたたくようにしてとじる。上から1/3を折り、同様に。
中心線を折り込んでしっかりとじたら転がし、20cmぐらいに伸ばす。
*温度と焼き時間はオーブンによって変わります。10~15分間でこんがりと焼き上がるように調節してください。
「ヴィエノワ(ウィーン風フランスパン)」の詳しいレシピページはこちら。
レシピのポイント
パン・ヴィエノワの特徴は、なんといっても優美なクープ。
クープを入れるためには、よく切れるナイフやカミソリ、専用のクープナイフを使います。
生地をそっと押さえて、等間隔で斜めに入れるのがコツ。
細長い形状のパンなので、慣れないうちは斜めに入れているつもりでも、横向きの短いクープになってしまいがち。
最初は、長めのクープを縦に入れるぐらいの気持ちでやってみてください。
そして、美しいクープのためには状態の良い生地を作ることも大切。
このレシピは、加水量がさほど多くなく扱いやすい生地。高加水のパンに比べてこねやすいので、しっかりこねてグルテンチェックでこね上がりを確認してから発酵させてくださいね。
成形時に生地の表面を張らせることも、きれいに仕上げるためのポイントです。
パン・ヴィエノワのおいしい食べ方
カフェ風サンドに
フランスでは、パン・ヴィエノワをスライスしてトーストしたり、切り込みを入れてサンドイッチにしたりして、食事パンとして食べるのが一般的とのこと。
緑のレタス・赤いトマト・ハムやスモークサーモンをサンドするだけで、フォトジェニックなカフェ風サンドの完成です。
ミルクフランスに
おやつパンとして、バタークリームを挟んだミルクフランスもおすすめです。
ミルキーバタークリームのレシピ
材料(6本分)
- 無塩バター…100g
- 砂糖…30g
- コンデンスミルク…50g
作り方
- 常温に戻したバターを練って、なめらかにします。
- 砂糖と練乳を加えて、しっかり混ぜます。
ミルキーバタークリームだけのシンプルなミルクフランスはもちろん、ラムレーズンをのせた大人味のミルクフランスもおいしいですよ。
上の画像は、仕上げの塗り卵を省いたパン・ヴィエノワ。つやがなく素朴な雰囲気に仕上がっています。
華やかで美しいパン・ヴィエノワに挑戦!
パン・ヴィエノワを美しく仕上げるために必要なこね・発酵・成形のポイントは、ほとんどのパン作りに共通する事柄。
パン作りの基本を身に付けるつもりで作ってみるのもいいかもしれません。
クープをたくさん入れるので、クープの練習にもうってつけですよ。
華やかで美しい「ウィーン風のパン」にぜひ挑戦してみてください。