本格フランス菓子を作ろう!
パリッとキャラメリゼされた表面がおいしい、フランスの伝統菓子「シブースト」。
今回は、りんごを使った定番のアップルシブーストのレシピをご紹介します。
シブーストとは
シブーストとは、パイ生地にフルーツを合わせてクレームシブーストを重ね、表面をキャラメリゼしたお菓子。
フランスの菓子職人・シブースト氏が考案したことからその名が付けられました。
シブーストに欠かせない「クレームシブースト(crème chiboust)」は、カスタードクリームにイタリアンメレンゲを混ぜ、ゼラチンで固めて作るクリームです。
冷蔵設備が整っていなかった時代、卵や生クリームを使ったお菓子は細菌が繁殖しやすかったため、火を通してからゼラチンで固めるこのクリームが考案されたといわれています。
アップルシブーストのレシピ(7cmタルトリング8個分)
パートブリゼで土台を作る
材料
- 強力粉…85g
- 薄力粉…85g
- 塩…3g
- グラニュー糖…15g
- 無塩バター…100g
- 全卵…20g
- 牛乳…10g
作り方
- フードプロセッサーに強力粉・薄力粉・塩・グラニュー糖を入れて軽く回す。
- 全卵と牛乳を合わせて加え、ひとまとまりになるまでガーッとかける。
- 生地を3mmの厚さにのばして冷蔵庫で30分間ほど冷やし、タルトリングに敷き込む。
- めん棒を転がして余計な生地を落とし、生地が型から少しはみ出るくらいまで押し上げる。
- シルパンを敷いた天板に置き、グラシン紙などを敷いてタルトストーンをのせる。
1cm角程度にカットしてよく冷やした無塩バターを入れる。ガッガッガッと小刻みにかけ、バターがサラサラの粒状になればOK。
ラップに包んで冷蔵庫で3時間~一晩休ませる。
*パートブリゼは縮みやすい生地なので、休ませながら作業します。底の角がしっかり出るように丁寧に敷き込んでください。
この状態で生地が冷えるまで、1時間ほど冷蔵庫で休ませる。
ペティナイフではみ出た生地をきれいにそぎ落とす。
190℃に予熱したオーブンで約20分間空焼きする。
画像では6個ですが、2番生地も合わせれば8個できます。
りんごのソテーを作る
材料
- りんご(紅玉)…1個
- 無塩バター…10g
- グラニュー糖…15g
作り方
- りんごを2cm角程度にカット。フライパンに無塩バターを入れて溶かし、りんごを加えてソテーする。
しんなりとしたらグラニュー糖を加えてさらにソテーし、バットにあけて冷ましておく。
アパレイユを作って土台を焼く
材料
- 全卵…50g
- グラニュー糖…30g
- 牛乳…60g
- 生クリーム…60g
作り方
- アパレイユの材料を全てボウルに入れて混ぜる。
- 空焼きした土台にりんごのソテーを8等分にして入れ、アパレイユを9分目まで流し入れる。
- 170℃に予熱したオーブンで約35分間焼成。
焼成後は型から外し、網の上で冷ます。
クレームシブーストを作る
材料
- 牛乳…65g
- 卵黄…2個(35~40g)
- グラニュー糖…20g
- 薄力粉…8g
- 板ゼラチン…3g
- 卵白…2個(75~80g)
- グラニュー糖…70g
- 水…20g
- バニラペースト…小さじ1
作り方
- 鍋で牛乳を温める。
- 固まってきても混ぜ続け、少しトロっと緩んだ状態になったら火を止める。
- 鍋にグラニュー糖70gと水を入れ、118℃になるまで煮詰めてシロップを作る。
- カスタードにイタリアンメレンゲを2回に分けて加えてゴムベラで混ぜ、バニラペーストも加えて混ぜる。
- 絞り袋に入れてタルトリングに絞り入れる。表面をパレットナイフで平らにならし、冷凍庫で冷やし固める。
ボウルに卵黄・グラニュー糖20g・薄力粉の順に入れて混ぜ、温めた牛乳を入れてホイッパーで混ぜる。
茶こしでこしながら鍋に戻し、弱~中火にかけてホイッパーで絶えずかき混ぜながらカスタードを炊く。
氷水で戻した板ゼラチンを加えて混ぜ、余熱で溶かす。ボウルに移し、そのまま常温で置いておく。
同時進行でボウルに卵白を入れ、ハンドミキサーでややゆるめに泡立てておく。
ハンドミキサーを回しながらシロップを垂らし、イタリアンメレンゲを作る。
*完全にカチカチには凍りません。
キャラメリゼして仕上げる
材料
- グラニュー糖…適量
作り方
- クレームシブーストを型から外し、土台にのせる。
- 表面にグラニュー糖(ティースプーン1杯程度)を満遍なく広げ、バーナーで炙る。これを2回行う。
- 少しだけ(5分間程度)冷凍庫に入れて冷やしたら、出来上がり。
*バーナーを使う際は周りに燃えやすい物がないか確認し、じゅうぶんに注意して作業してください。私はいつも、フライパンにお菓子を置き、換気扇を回しながら炙っています。
表面がパリパリの出来たてを召し上がってください♪
「アップルシブースト」の詳しいレシピページはこちら。
さまざまな食感を楽しめるシブースト
サクッとした土台にジューシーなフルーツ、ふんわりやわらかなクリームにパリッとキャラメリゼされた香ばしい食感。
さまざまな味わいを楽しむことができるシブーストは、冷蔵設備の整った現代でも作りたい!食べたい!!と思えるお菓子です♪
ぜひ作ってみてくださいね。