人気の焼き菓子・フィナンシェに挑戦!
焦がしバターとアーモンドが香るフィナンシェは、焼きたてだけでなく、ラッピングしてプレゼントするのにも最適なお菓子。
今回のコラムでは、基本のフィナンシェ作りの工程をご紹介。
ポイントとなる、焦がしバターの失敗しない作り方もお教えします。
フィナンシェとは
フィナンシェとは、バターとアーモンドの香り豊かな焼き菓子です。
主な材料は、バター・卵白・砂糖・アーモンドパウダー・小麦粉。
フランス語で「金融家」や「お金持ち」という意味をもつ言葉で、金の延べ棒のような見た目から名付けられたといわれています。
失敗しない焦がしバターの作り方
フィナンシェといえば焦がしバターですよね。
焦がしバターは、フランス語でブール・ノワゼットといいます。
「ブール=バター」「ノワゼット=ヘーゼルナッツ」という意味で、バターをヘーゼルナッツの皮の色のようになるまで焦がすことから、こう呼ばれています。
難しそうと思われがちですが、ポイントを押さえれば簡単です。
焦がしバターの作り方を詳しく解説していきます。
作り方
- バターを小鍋に入れ、中火で加熱。
- バターが溶けたらホイッパーで常にかき混ぜる。最初はパチパチと水分が蒸発して泡がはじける音がする。
【ポイント】かき混ぜ続けないと、乳固形分の塊が沈んで鍋底に焦げが付着してしまいます。均一にきれいに焦げるように、必ずかき混ぜ続けてください。
- だんだん透明感が出て、大きな泡ができ始める。
- 泡が小さくなり、茶色く色付いてくる。
- 全体的に茶色くなり、鍋底にバターの沈殿物が見えてきたら火からおろす。
【ポイント】焦がし具合はキツネ色よりも濃い色を目指して。こげ茶色を目安に、好みの焦がし具合を見つけてください。焦がし具合で香りや風味が変わります。火を止めても焦げは進むので、慣れないうちは余熱を使用して火を入れると失敗が少ないです。
- ちょうど良い焦げ具合になったら火から外し、すぐに鍋を水につけて粗熱を取る。
【ポイント】焦げの進行を止めるために、必ず水につけます。
- 40℃くらいの温度にしておく。
【ポイント】焦がしバターが熱いうちに生地に混ぜると、卵白が凝固してしまうことがあります。逆に温度が低い(20℃くらい)とうまく混ざらず乳化しないので、焼いたときに分離してしまいます。温度が下がりすぎたら、湯せんにかけて温めてください。
基本のフィナンシェのレシピ(8個分)
本格的なフィナンシェをおうちで作りましょう♪
材料
- 無塩バター…60g
- 卵白…60g
- 砂糖(粉糖)…50g
- はちみつ…5g
- 薄力粉…25g
- アーモンドパウダー…35g
下準備
- 薄力粉とアーモンドパウダーをあわせてふるう。
- 卵白と砂糖を混ぜるときの湯せんを用意する。
- 型にバターを塗り、冷蔵庫に入れておく(離型油でも可。バターのほうが風味は良い)。
作り方
- ホイッパーでコシを切るように卵白をよくほぐす。
*泡立てない。
- 砂糖とはちみつを加え、湯せんにかけながらホイッパーで混ぜる(30~40℃くらい)。
*卵白の温度が低いと、砂糖とはちみつが溶けないので温めます。
- ふるっておいた粉類を加え、粉気がなくなるまで混ぜる。
- 上記の要領で作った焦がしバター(40℃程度)を加え、混ぜる。
- 全体にバターが混ざり、ツヤが出てくる。生地の出来上がりは持ち上げると、とろりと流動性がある状態。
- フィナンシェ型に生地を入れる。
*絞り袋を使うと入れやすいのでおすすめ。スプーンでも問題ありません。
- 190℃で13~15分間焼成。
周りにこんがりと焼き色が付いたら、焼き上がりの目安。*オーブンによって、焼成温度と時間を調整してください。
庫内温度が低かったり焼きが足りなかったりすると、ベッタリとした食感になってしまいます。
- 焼き上がったら、型から外して冷ませば完成。
跡がついてしまうので、ケーキクーラーの上にオーブンシートを敷いて、表にしたい面を上にして冷ますと◎
「バター香る本格フィナンシェ」の詳しいレシピページはこちら。
日持ち
焼きたては、表面がカリッと、中はふわっとした食感が絶品です!ぜひ食べてみてくださいね。
翌日以降はしっとりとした食感に。
日持ちは、5日間程度です。
アレンジレシピ:ココアフィナンシェ
基本の作り方を覚えれば、いろいろなアレンジができます。
ココアフィナンシェにするなら、基本のレシピの薄力粉のうち5gをココアパウダーに置き換えましょう。
「ココアフィナンシェ」の詳しいレシピページはこちら。
フィナンシェQ&A
フィナンシェを作るときの疑問にお答えします!
Q1.溶かしバターでは作れない?
バターには水分が含まれています。
溶かしバターと水分を飛ばした焦がしバターでは水分量が違うので、仕上がりの食感にも違いが出てきます。
焦がしバターにすると、バターの香ばしい風味が際立つのもポイントの一つ!
Q2.ベーキングパウダーは入れる?入れない?
フィナンシェはベーキングパウダーを入れなくても焼けますが、入れるレシピも多くあります。入れるか入れないか迷いますよね。
二つの違いは、食感。
ベーキングパウダーなしだと、しっとりぎゅっと詰まった食感。
ベーキングパウダーありだと、フワッと軽い食感。
食べたときの好みで選べばOKです。
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Q3.アーモンドパウダーは皮なし?皮付き?
アーモンドパウダーには、皮なしのものと皮付きのものがあります。
皮なしを使うとバターの香りを強く感じ、皮付きを使うとアーモンドの香りを強く感じます。
フィナンシェは皮なしのアーモンドパウダーを使うレシピが多いですが、好みで選んで大丈夫です。
Q4.はちみつや転化糖を入れるのはなぜ?
生地にはちみつや転化糖を配合すると、しっとりとした食感になります。
家庭で作るには、はちみつがお手軽です。
コツを押さえて本格フィナンシェを作ろう
コツさえ押さえれば、そんなに難しくないフィナンシェ。
焼きたてのフィナンシェが食べられるのは、手作りならではの醍醐味です。
ぜひ作ってみてください!