クッキー生地って何が違うの?
焼き菓子が恋しい季節になりましたね。
中でもクッキーは種類も豊富で、どれを作ろうか迷ってしまいます。
アイスボックス・型抜き・絞り出しのクッキー生地は基本同じ材料でできていますが、その違いは何でしょうか。
そんな素朴な疑問から、今回3種の生地を比較してみました。
基本の材料は四つだけ!配合を比較してみよう
粉・砂糖・卵・バター。この配合を変えるだけで3種類のプレーンクッキーができます。今回はこちらにバニラオイルも加えて製作しました。
配合は以下のとおり。
アイスボックスクッキー
- 無塩バター…100g
- グラニュー糖…80g
- 全卵…20g
- 薄力粉…170g
- バニラオイル…適量
*周りに分量外の粗目グラニュー糖をまぶしまして焼き上げています。
型抜きクッキー
- 無塩バター…100g
- グラニュー糖…80g
- 全卵…20g
- 薄力粉…200g
- バニラオイル…適量
絞り出しクッキー
- 無塩バター…100g
- グラニュー糖…80g
- 全卵…20g
- 薄力粉…130g
- バニラオイル…適量
比較しやすいように粉の量だけ変化させた配合です。
配合の中で粉の多い順が、「型抜き>アイスボックス>絞り出し」、となりました。
型抜き生地のかたさでは絞り出せないですし、絞り出し生地のかたさでは、伸ばして型で抜くのは無理ですね。
それぞれ用途に合わせて、粉と水分量がバランスよく定まっています。
今回の比較にあたり、いろいろなレシピのプレーン生地の配合を調べましたが、アイスボックスには卵黄を使っているレシピが非常に多かったです。
厚みがある分、サクサク感(ショートニング性)を出すために、全卵よりも水分量が少なく、粉中のグルテンを出しにくい卵黄で、と考える方が多いのではと思いました。
冷凍冷蔵 北海道よつ葉バター 食塩不使用 450g
cotta 細目グラニュー糖 1kg
cotta フランス産小麦100%使用薄力粉 エクリチュール 1kg
cotta バニラオイル 30ml
作り方を比較してみよう
アイスボックスと型抜きクッキー
この2種類は、基本の作り方が同じです。
- やわらかいバターにグラニュー糖を加え、なるべく空気が入らないようにすり混ぜます。
- 卵を分離しないように数回に分けて加え、粉を合わせた生地をラップにまとめます。
- 冷蔵庫で数時間休ませます。
- その後、それぞれに成形し、天板にのせて170℃で焼きます。
絞り出しクッキー
- やわらかいバターにグラニュー糖を加え、ハンドミキサーで白っぽくなるまで立てます。
- 卵を分離しないように数回に分けて加え、粉を合わせた生地を天板に絞り、170℃で焼きます。
絞り出し生地のバターに空気を含ませるのは、絞りやすく、ふんわりとしたサクサク食感を出したいから。空気がたくさん入るということは、膨らみやすくもなるということ。
なので、アイスボックスや型抜きのような生地は、反対に空気をあまり含ませず、成形した形が崩れないような生地を作ります。
いざ試食!食感の違いはあるの?
アイスボックスクッキー
厚みがありながらもサクサクホロホロとした食感。
型抜きクッキー
薄く、サクサク感がよく出ています。
絞り出しクッキー
ふっくら膨らんでおり、サクサク感の中にもふんわりとした食感が残ります。
同じ材料を使っているにも関わらずそれぞれの魅力があり、これぞお菓子作りの醍醐味!
配合を変えて、また楽しみたくなってしまいました。
そして比較には関係ないのですが、どうしても言いたいことが…。
今回初めてエクリチュールを使ったのですが、なにこれ!すごくおいしい!サクサクホロホロ、小麦の風味がもう本当においしいです!おいしいしか言ってないですが本当におすすめです。まだ試してない方はぜひ!
アイスボックス生地で型抜きできないの?
アイスボックス生地で型抜きも、できます!
当初、アイスボックスと型抜きは同じ生地の配合で紹介しようかと思いました。
ですが、型抜きは生地を扱う回数が他の生地より多く、作業がしやすいよう粉の配合が多くなっている場合があるので、今回は違うレシピにしました。
一つの生地から2種類のクッキーが出来上がるので、トッピングや成形を工夫すれば、1回作った生地から何種類ものバリエーションができます。
種類豊富にクッキーを作って詰め合わせたいときなどに、ぜひ活用してみてくださいね。
まとめ
クッキー生地の違い、いかがでしたか?
今回一般的な生地の作り方で比較してみましたが、例えば、空気を全く含ませない絞り出しクッキーなど、いろいろなレシピがあり、その数だけおいしさがあると思います。
なぜそうするか?を考えながら、自分の理想のおいしさを追及するのも手作りの楽しみ。
四つの素材を準備して、この秋はクッキーを楽しみましょう!