お菓子作りに強力粉は使えないの?
お菓子作りに欠かせない材料の一つ、小麦粉。ご存知の通り、強力粉・中力粉・薄力粉など、種類が豊富。
皆さんはどの粉を使っていますか?
クッキーをはじめ、お菓子作りに使う粉といえば「薄力粉」が多いはず。
今回は、強力粉をブレンドして作るシンプルなプレーンクッキーのレシピをご紹介します。
いつものクッキーとどう違うのか、ぜひ食べ比べてみてください。
強力粉と薄力粉の違い
強力粉と薄力粉。この二つの粉の大きな違いは、小麦粉に含まれるタンパク質の量。
小麦粉のタンパク質は、水分を加えて混ぜたときに「グルテン」という物質になる性質を持っています。
「グルテン」という言葉は、聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
グルテンは粘りや弾力のもと。小麦に含まれるタンパク質によって強度や量が変わり、それによって粉の種類を分類しているのです。
強力粉
- タンパク質の含有量が多い小麦から作る。
- グルテンの強度が強く、量も多い。
- パンやパスタなどに使用されることが多い。
- 粉の粒子が粗くてサラサラとしている感触。そのため、型に粉を振るときや打ち粉にも適している。
薄力粉
- タンパク質の含有量が少ない小麦から作る。
- グルテンの強度が弱く、量も少ない。
- スポンジやクッキーなど、お菓子作りに使用されることが多い。
- 粉の粒子が細かく、しっとりとした感触。
薄力粉も混ぜすぎてしまうとグルテンが発生してしまうので、混ぜすぎやこねる動作には注意が必要です。
強力粉ブレンドのクッキーレシピ
今回のレシピでは強力粉と薄力粉をブレンドして作りました。薄力粉のみのクッキーに比べてかためで、サクッとした歯ごたえが楽しめます。
クッキー生地を作る
材料
- 無塩バター…100g
- 砂糖(グラニュー糖)…40g
- 強力粉…60g
- 薄力粉…60g
- ヘーゼルナッツパウダー…40g
- 卵黄(M玉)…1個
*アーモンドパウダーでも可
出来上がり量
- 型抜きクッキー…7枚分
- アイスボックスクッキー(直径4cm程度のもの)…15個分
*抜き型のサイズにより変動
下準備
- 粉類をふるっておく。
- バターを1cm角にカットして、冷蔵庫に入れておく。
- 卵黄を溶いておく。
- 材料は全て冷蔵庫で冷やしておく。
- オーブンを160℃で予熱する。
*粉の種類が多いので2度ふるいます。
細かい網目だとヘーゼルナッツパウダー(アーモンドパウダー)が詰まる可能性があるので、粗めのザルでふるうとスムーズです。
作り方
- フードプロセッサーに卵黄以外の全ての材料を入れて、バターがなじむまで混ぜる。
- 卵黄を加えてさらに混ぜる。
- 卵黄が生地全体になじみ、ある程度まとまってきたらOK。
- ポリ袋に生地を移し、手で軽く押さえながらまとめていく。
- めん棒を使い、ひとまとまりになった生地を1cmの均一な厚さになるよう伸ばしていく。
- 生地を冷蔵庫から取り出したら、はさみでポリ袋を切り開く。
- 抜いた生地を鉄板に並べ、160℃のオーブンで8分間焼く。天板の向きを変えて、さらに8分間焼く。
- 型抜きして残った生地を丸型クッキー用に成形。
- 冷凍庫でしっかり冷やし固めた生地を1cmの厚みにカットする。
触りすぎると手の温かさでバターが溶けてしまうので、触る回数はなるべく少なくするのがコツ。
*ラップではなくポリ袋に入れて作業を進めるのがポイント。この後の伸ばす作業でポリ袋の幅に生地の大きさがそろいます。
なるべく手で触らないようにしながら生地を整え、伸ばし終わったら冷蔵庫で2時間以上寝かせる。
*寝かせることにより、型抜きしやすく焼き上がりの形もきれいに仕上がります。
平らな台の上に置いて、生地が冷たいうちにクッキー型で端から抜いていく。
*時間はあくまでも目安なので、焼き色を見ながら調整してください。
生地をまとめ、直径4cm程の筒状にする。
ポリ袋で再度包んで冷凍庫に入れ、固まるまで1時間以上しっかり冷やします。
*冷えてしっかり固まっていないときれいな形にカットしづらいので、冷やす時間を短縮しないでください。
グラニュー糖(分量外)を側面に付け、160℃のオーブンで8分間焼く。天板の向きを変えてさらに8分間焼く。
*型抜きクッキー同様目安時間なので、焼き色を見ながら調整してください。
アイシングで仕上げる
材料(作りやすい分量)
- 水…5g
- 粉糖…30g
作り方
- 水と粉糖を混ぜ、アイシングを作る。
- 焼き上がったクッキーをデコレーションする。
同じ型で抜いたクッキーも、アイシングで模様を描くだけで見た目がガラッと変わります。
ぜひチャレンジしてみてください。
粉を変えれば好みの食感が作れる!
今回は、強力粉を利用したクッキーのレシピをご紹介しました。
何を作るのか、どんな食感のお菓子にしたいのか。その時々で、いろいろな粉を足したり引いたり。小麦粉の特徴をいかしたお菓子作りで、「自分好みの味」を追及していくのも楽しさの一つだと思います。
普段は薄力粉しか使わない方も、ぜひ一度試してみてくださいね。