アルタイト製の型を使いこなそう
パン作りを始めたらそろえたくなる、アルタイト製の型。
アルタイトは、プロが使う食パン型の定番として用いられている材質です。
今回は、アルタイト製の型の空焼き方法や、長く大切に楽しむためのポイントをご紹介します。
アルタイトとは?
アルタイトとは、鉄にアルミメッキを施したもの。下地が鉄なので、熱伝導率が良く丈夫で耐久性があります。
使いこむほどに油がなじんで型離れが良くなりますが、使い始める前に「空焼き」という工程が必要。
また、水気でさびる場合があるので、お手入れ方法も知っておく必要があります。
空焼きはなぜ必要?
アルタイトの型を手に入れたら、まず行う必要がある「空焼き」と呼ばれる工程。
なぜこの工程が必要なのでしょうか?
それは、工場で加工される際などに付着した油を焼き切り、型に油脂をなじませて生地の型離れをよくするため。
空焼きをしないと、型が油臭く型離れも良くなりません。
初めて使うときは必ず行いましょう。
空焼きをしてみよう
空焼きにはいろいろなやり方がありますが、ここでは私がおすすめする方法をご紹介します。
空焼きに必要なもの
- アルタイト製の型
- 油脂
*型に塗る油脂は、剥離性のあるショートニングやサラダ油(においがない植物油)などが適しています。
空焼きの方法
- 洗剤を付けたやわらかいスポンジで型をよく洗い、すぐに水気を拭き取る。
- ふた付きの型の場合は、本体からふたを外して天板に並べ、オーブンに入れる。
- 型が熱いうちに乾いた布で拭いて、冷ます。
- 型とふたの内側に薄く油脂を塗る。
- 200℃に予熱したオーブンで15分間程度焼けば完了。
180℃に予熱したオーブンで30~40分間程度焼く。
*ここで、型に付着している油や汚れなど拭き取ります。
*油脂を厚く塗ってしまうと、焦げ付いたりむらになることがあるので、薄く満遍なく塗りましょう。
油脂膜が張るので、型はやや茶色っぽく色付いた状態になります。
型離れがよくなるまでは、何度でも空焼きして油をなじませましょう。
使用後は、型が冷めないうちに汚れを拭き取るだけでOKです。
使用後のお手入れ
空焼きで油がなじんだ型は、できる限り洗わないことをおすすめします。
ですが、汚れが付いた場合や長く使わない場合などは例外。
その際は傷がつかないようやわらかいスポンジで、洗剤を使わずにお湯だけで洗います。
洗った後はすぐに水気を拭き取り、オーブンの余熱などで完全に乾かしてくださいね。
汚れがひどい場合は、洗剤を使って洗ってもOK。
水気を拭き取ってからオーブンで乾かし、先に述べた工程の4と5の手順で、再度空焼きして油をなじませてください。
アルタイトの型を長く使うために
アルタイト製の型を長く使うためには、傷を付けないのもポイントです。
傷が付くとメッキが剥がれてしまい、その部分からさびやすくなってしまいます。
洗うときにはやわらかいスポンジを使い、食器洗い乾燥機などは使用しないようにしましょう。
お菓子作りにも使うことができますが、ゼリーなどの冷菓はNG。
生地に含まれる水分によって型がさびたり、型のつなぎ目から生地が漏れたりすることがあるため、焼き型専用として使ってくださいね。
お手入れしてアルタイト製の型を使おう
今回は、アルタイト製の型の空焼き方法を中心にご紹介しました。
空焼きした型は使用後にさっと拭くだけと、気軽に使えるのもありがたいですよね。
実際に型離れが良くなったことを実感するとうれしくなりますよ。