三日月形のパン クレセントロールを作ろう
クレセントロールというパンをご存じですか?
三日月形のパンで、クロワッサンの原型ともいわれているパンです。
今回は、クレセントロールのレシピをご紹介。
クレセントロールの歴史についても解説していきます。
クレセントロールとは
クレセントロールとは、三日月の形をしたオーストリア発祥のパン。
キプフェルと呼ばれることもあります。
「クレセント」は英語、「キプフェル」はドイツ語で、どちらも「三日月」という意味です。
オーストリアではテーブルロールとして親しまれているクレセントロール。
主に粉・水・塩などの基本的な材料で作られるシンプルなものが食べられています。
中に具材を入れて調理パンにすることも。
また、砂糖・卵・バターをたっぷり入れた菓子パンタイプの「ヴィエナー・ブリオッシュ・キプフェル」も定番です。
クレセントロールのレシピ
砂糖やバターは控えめの、シンプルなクレセントロールのレシピをご紹介します。
かむほどに味わい深いおいしさで、食事のお供やおつまみにもおすすめです。
材料(6個分)
パン生地
- 強力粉…160g
- 薄力粉…40g
- 水…130g
- 砂糖…6g
- インスタントドライイースト…2g
- 塩…3g
- 無塩バター…8g
仕上げ
- 岩塩・ブラックペッパー・ハーブソルトなど(お好みで)…適量
下準備
- 材料は常温にする。
- 暑い時期以外は、水を人肌程度に温めておく。
作り方
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パン生地の材料を全てホームベーカリーに入れて、生地をこねる。
手ごねの場合は、強力粉から塩までの材料をボウルに入れて、スケッパーなどで混ぜる。
ひとまとまりになったら手でこね、生地がつながってきたらバターを加えてさらにこねる。
表面がなめらかになればこね上がり。
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生地を1つに丸め、とじ目を下にしてボウルに入れる。
ラップをして暖かい場所で一次発酵。生地が約2〜2.5倍の大きさになれば発酵完了。
- パン生地を手で押さえてガスを抜き、生地を6等分にする。
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生地を逆三角形に伸ばす。
上から1cm折り、左右を折り畳んでとじ目をとじる。とじ目を下にして置き、残りの生地も同様にして並べる。
- オーブンシートをかぶせて、15分間休ませる。
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とじ目を上にして、めん棒で横20cm×縦28cm程度の逆三角形になるように、薄く伸ばす。
*めん棒で伸ばす→手で生地を引っ張る、を繰り返して少しずつ伸ばしていくのがポイント。
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上から生地をきつめに巻いていく。
巻き終わりは、生地を引っ張るようにして巻き付ける。手で転がして細くし、そのまま乾燥しないように休ませる。
他の生地も同様に成形する。
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生地を少し引っ張りながら、三日月形にする。
とじ目を下にして、オーブンシートを敷いた天板に並べる。
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湿気のある暖かい場所で、生地が乾燥しないように二次発酵(40分間~)。
生地が約2倍の大きさに膨らめば発酵完了。発酵が終わる少し前に、オーブンを220℃に設定して予熱を始める。
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表面が乾燥していれば軽く霧吹きで水をかけ、お好みで岩塩・ブラックペッパー・ハーブソルトなどを振る。
- 220℃のオーブンで13分間~焼き色が付くまで焼く。
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出来上がり!
「クレセントロール」の詳しいレシピページはこちら。
三日月形のパンの歴史
三日月形のパンの誕生は、17世紀のオーストリア。
ウィーンがトルコ軍の侵攻を阻止したお祝いに、トルコ軍の旗印である三日月をかたどったパンを作ったと伝えられています。
その後、三日月形のパンはフランスにも普及。
きっかけは、マリーアントワネットの結婚といわれています。
マリーアントワネットはオーストリア皇女ですが、政略結婚のためフランスへ。
その際、オーストリアから連れて行ったパン職人が、フランスに三日月形のパンを持ち込んだそう。
ちなみにバターを折り込んで作られる三日月形の「クロワッサン」は、これをもとに20世紀のフランスで誕生したといわれています。
また、ドイツに伝わった三日月形のパンは、「ヘルンヘン(ツノ形のパン)」と呼ばれることもあります。
歴史あるクレセントロールを作ろう
今回は、クレセントロールについてご紹介しました。
歴史があり、見た目もかわいい三日月形のパン。
ぜひご家庭で作ってみてくださいね。