レシピの違いで出来上がりに差は出るの?
チョコレートケーキの定番・ガトーショコラ。
ポピュラーなので、メレンゲを入れる王道のものの他にもさまざまなレシピがありますよね。
例えば、卵黄と卵白に分けず全卵を泡立てるタイプもそのひとつ。
今回は、「メレンゲあり」のタイプと全卵を泡立てる「メレンゲなし」のタイプで、焼き上がりがどう変わるのか検証してみます。
使用するガトーショコラのレシピ
今回は比較のために全く同じ配合で作ります。
使用する型も焼き時間も全て同じです。
材料(15cm丸型1台分)
- チョコレート…90g
- 無塩バター…60g
- 生クリーム…30g
- ココアパウダー…20g
- 薄力粉…15g
- 卵…2個
- グラニュー糖…80g
メレンゲありの作り方
- ボウルにチョコレートと無塩バターを入れ、湯せんにかけて溶かす。
- 温めた生クリームを加えてよく混ぜ、そのまま湯せんにかけておく。
- 別のボウルに卵黄とグラニュー糖20gを入れ、白っぽくなるまで混ぜる。
- 別のボウルに卵白を入れ、残りのグラニュー糖60gを2~3回に分けて加え、緩めのメレンゲを作る。
- 2のボウルに3の卵黄を入れて混ぜる。
- 5にメレンゲの1/3を加えて混ぜる。
- 合わせてふるった薄力粉とココアパウダーを入れて混ぜる。
- 7をメレンゲのボウルに全て入れて混ぜる。
- 型に生地を流し入れ、170℃に予熱したオーブンで約38分間焼成。
メレンゲなしの作り方
- ボウルにチョコレートと無塩バターを入れ、湯せんにかけて溶かす。
- 温めた生クリームを加えてよく混ぜ、そのまま湯せんにかけておく。
- 別のボウルに全卵とグラニュー糖を入れ、湯せんで人肌になるまで温める。
- 3に2を入れて混ぜる。
- 合わせてふるった薄力粉とココアパウダーを入れて混ぜる。
- 型に生地を流し入れ、170℃に予熱したオーブンで約38分間焼成。
白っぽくもったりとするまで泡立てる。
作業性の比較
メレンゲあり
- 全卵を人肌まで温める温度管理が不要。
- 「メレンゲなし」の場合も全卵を泡立てるため、そこまで手間は変わらない。
メレンゲなし
- 卵を卵黄と卵白に分ける必要がない。
- メレンゲ分のボウルがひとつ減る。
焼き上がりを比較
表面
メレンゲあり
- 焼き上がり直後は均一に膨らむが、時間と共に中央が沈む。
メレンゲなし
- 均一に膨らみ、時間がたっても沈みにくい。
高さ
- 「メレンゲあり」のほうが、若干高く焼き上がる。
断面
- 「メレンゲなし」のほうが、やや粗いように見える。
味・食感
メレンゲあり
- 中心の沈んだ部分はずっしり濃厚で、外側にいくほど軽い食感になる。
そのため、中心から食べていくと最後が軽くなるのでバランスが良い。 - 「メレンゲなし」よりも、甘さがやや強く感じる。
- 全体的にしっとりしていて口どけも良く、まさに王道のガトーショコラの味わい。
メレンゲなし
- 「メレンゲあり」よりもやや軽めの食感。
- 沈みが少ないので、どこを食べても同じ食感で安定している。
- 「メレンゲあり」と比べると、ほどけるような口どけに感じる。
まとめ
個人的な意見としては、王道の「メレンゲあり」のほうが味わいや口どけ・食感などのバランスが良く、おいしく感じました。
でも、「メレンゲなし」のほうもおいしく、作業効率の良さなどメリットがありますよね。
なにより、「メレンゲなし」のタイプは沈みにくいのが◎
丸型はもちろん、スクエア型やパウンド型などで焼いてもいいかもしれません。
もちろん、配合次第(粉を増やすなど)では、「メレンゲあり」でも沈みにくいガトーショコラを作ることができますよ。
見た目や好みの味・食感によって作り分ければ、もっとお菓子作りが楽しめるのではないでしょうか。
動画でおさらい
自分好みのガトーショコラを楽しんで
ガトーショコラは、メレンゲのあり・なしで見た目だけでなく味わいも変わってくることが分かりました。
定番のお菓子だからこそ、おいしく作れるようにこだわりたいですよね。
レシピページには、メレンゲありとなしの工程を写真付きで詳しく掲載しています。
ぜひ自分好みのガトーショコラ作りの参考にしてください。
「ガトーショコラ(メレンゲあり・なし2種の作り方)」の詳しいレシピページはこちら。