パン・オ・レザンを作ろう
フランスでは朝食の定番として多くの人に親しまれている「パン・オ・レザン」。
パン屋さんの他にお菓子屋さんでも売られている、レーズンたっぷりの甘いパンです。
今回はフランス人が大好きな、パン・オ・レザンのレシピをご紹介します。
パン・オ・レザンとは
パン・オ・レザンとは、フランス語で「レーズン入りのパン」という意味。
見た目が渦巻きの形をしていることから、「エスカルゴ(かたつむり)」と呼ばれることもあります。
レーズンとカスタードクリームをクロワッサン生地に巻き込んで焼き上げるタイプが主流。他にも、ブリオッシュ生地やパン・オ・レ生地で作ることもあります。
パン・オ・レザンは、リッチなパン生地で作るヴィエノワズリー(菓子パン)なのです。
パン・オ・レザンを作るときのポイント
かたさと温度をそろえる
バター折り込み時には、生地とバターのかたさと温度をそろえると伸ばしやすくきれいな層に。
食感もサクサクになります。
生地を冷やす
生地とバターがやわらかくなったら、その都度冷蔵庫や冷凍庫で冷やしながら作業することが大切。
とにかくバターが溶けないように注意してください。
打ち粉を振る
生地がくっつかないよう、作業台やめん棒には打ち粉を適宜振りましょう。
余分な打ち粉は、こまめにはけで払うことも忘れずに。
クロワッサン生地で作る パン・オ・レザンのレシピ
ラム酒漬けレーズンを作る
材料(作りやすい分量)
- サルタナレーズン…200g
- ラム酒…20g
作り方
- レーズンをボウルに入れて水洗いし、ザルにあけて水気を切る。
*オイルコートありのレーズンは、熱湯を回しかけて油分を落としてください。 - ジッパー袋に1とラム酒を入れて、1日以上漬け込む。
- 出来上がったものから50g使用する。
カスタードクリームを作る
材料
- 卵黄…1個
- グラニュー糖…30g
- 強力粉…12g
- 牛乳…120g
- バニラビーンズペースト…適量
- 無塩バター…8g
作り方
- ボウルに卵黄とグラニュー糖を入れ、ホイッパーで白っぽくなるまで混ぜる。
強力粉を加えて混ぜる。 - 鍋に牛乳とバニラビーンズペーストを入れて、中火で沸騰直前まで温める。
1に少しずつ加えながら混ぜる。 - 2をこしながら鍋に戻す。
中火にかけ、ゴムベラで混ぜながら沸騰させる。 - ツヤが出てきたら火を止め、無塩バターを加えて混ぜる。
- バットに移し、表面をラップでぴったり覆い冷蔵庫で冷やす。
折り込み用バターを準備する
材料
- 無塩バター…60g
作り方
- 作業台とバター(冷たくかたい状態のもの)に打ち粉を振る。
- バターの表裏をめん棒でたたいて、10cm四方の正方形にする。
*バターの状態は冷たく、指の跡が軽くついてしなるようなかたさです。 - ラップに包んで形を整え、冷蔵庫で冷やしておく。
クロワッサン生地を作る
材料(8個分)
- 準強力粉…120g
- 薄力粉…30g
- グラニュー糖…15g
- 塩…2.4g
- インスタントドライイースト(耐糖性)…1.5g
- 牛乳…45g
- 水…45g
- 無塩バター…15g
- 折り込み用バター…60g
作り方
- ホームベーカリーに折り込み用バター以外の材料を入れ、10~12分間こねる。
- ボウルに入れてラップをかけ、28℃で約40分間発酵。
- バットに移して上から押さえ、平らにする。
ラップでしっかりと覆って、冷蔵庫で15~18時間発酵。 - 発酵後の生地の状態。
- 打ち粉をした台に生地を出し、めん棒で約16cm角の正方形に伸ばす。
- 生地の上に冷えた折り込み用バターを、画像のような角度でのせて包む。
- 生地の4辺と対角線をめん棒で押さえて、生地とバターがずれないようにする。
中央から、手前側と奥側に向けて伸ばす。裏返して同様に伸ばす。 - 7の要領で、15cm×45cmになるようにめん棒をかける。
- 奥側から1/3を折り返し、手前側からも画像のように折り返す。
その状態で、奥から手前に向かって半分に折りたたむ(四つ折り)。 - 生地の向きを90度回転させて、7と8の要領で12cm×35cmに伸ばし、三つ折りにする。
- バットに移してラップでしっかりと覆い、冷凍庫で30~40分間休ませる。
成形・焼成をする
下準備
- 全卵大さじ2と水大さじ2(どちらも分量外)を混ぜて、塗り卵の用意をする。
- カスタードクリームをゴムベラでほぐしてやわらかくする。
- 天板に「シルパン」またはオーブンシートを敷く。
作り方
- 冷やしておいた生地を台に置き、三つ折りにした方向にめん棒をかけて、22~24cmに伸ばす。
90度向きを変えて28~30cmに伸ばす。 - 生地の端を切り落として、縦27cm×横20cmの四角形にする。
- 手前の端3cmくらいをめん棒で薄く伸ばして、ぬり卵を塗る。
- カスタードクリームを塗り広げ、レーズンを均等に散らす。
- 奥側の端を1cmほど折って芯を作り、手前に向かって巻き、巻き終わりを指で押さえて止める。
*生地の左右は同じスピードで巻き進め、ゆるみのないように少しずつ巻くのがポイントです。 - 8等分に切り、間隔をあけて天板に並べる。
- 表面に塗り卵を塗り、手で押さえて平らにする。
- 28~30℃で60~70分間最終発酵。
*発酵後は2倍ぐらいの大きさになります。 - 最終発酵を始めてから30分後に、250℃でオーブンの予熱をスタート。
- 生地の表面に塗り卵を塗り、210℃に温度を落として12~15分間焼成。
- 粗熱が取れたら、熱したアプリコットジャム(分量外)をはけで適量塗り、お好みでローストしたピスタチオダイスをトッピングして出来上がり。
クロワッサン生地で作る「パン・オ・レザン」の詳しいレシピページはこちら。
パン・オ・レ生地で作るパン・オ・レザンのレシピ
優しいミルクの香りが楽しめるパン・オ・レ生地で作った「パン・オ・レザン」。
カスタードクリームにオレンジピールをプラスした、アレンジレシピでご紹介します。
「ふんわりパン・オ・レ生地で作るパン・オ・レザン」のレシピはこちら。
手作りのパン・オ・レザンですてきなひとときを!
ゆっくりと時間をかけて丁寧に作れば、お店のようなパン・オ・レザンを作ることができます。
手作りのパン・オ・レザンを楽しんでみてくださいね♪