シルフォームを使ってみませんか?
簡単にタルトカップが焼けるシルフォーム。
すでに愛用している方にも、これから欲しいと思っている方にもお役に立てるように、シルフォームの魅力や使い方のコツをお伝えします。
シルフォームとは
シルフォームとは、グラスファイバーを網目状に加工してシリコンコーティングしたタルト型のこと。
同素材のシルパンと同じように余分な油脂分や水分が穴から抜けるので、均一な焼き色で平らな底面のサクサクしたタルトカップが焼けます。
触った感じは、シルパンより薄めでやわらか。
型にバターを塗る・生地にピケをする・重石をするといった面倒な作業も省ける優れものなのです。
シルフォームの使い方
シルフォームは、表と裏の2つの使い方ができるのもポイント。
それぞれの使い方を解説します。
表面の使い方
- 3mmの厚さに伸ばした生地を型で抜きます。
- 抜いた生地をシルフォームの内側にそっと入れ込んでいきます。
- 160℃のオーブンに入れて30分間焼成。
- 外側に網目模様の付いたタルトカップの出来上がり。
型は直径78mmの菊型がおすすめ。
このとき、力を入れて無理に押し込むと生地が割れてしまうので、気を付けてくださいね。
粗熱が取れたら、シルフォームからそっと外します。
表面を使うなら68mmの抜き型でも◎
78mmと68mmの菊型で抜いたものを比較してみました。
68mmだと浅めの焼き上がりに。
フィリングをたくさん入れないレシピなら、68mmの型でも大丈夫そうですね。
裏面の使い方
裏面を使う場合も、3mmの厚さに伸ばした生地を78mmの菊型で抜いたものを使用します。
裏返したシルフォームの上に生地をのせて焼けばOK。
ただ、目印がないので真ん中にのせるのが難しく、ずれてしまうという悩みも多いよう。
私が行っている対策は、粉を付けた型で目印を付ける方法。
シュー生地を絞るとき、大きさの目安にするやり方をイメージするとわかりやすいかもしれません。
- 粉を付けた型をシルフォームにポンと置く。
- 印に合わせて、抜いた生地をのせます。
- 160℃のオーブンに入れて30分間焼成。
- 内側に網目模様のあるタルトカップの出来上がり。
*真上から見て真ん中に置くのがポイント。
*このときも、真上から見て位置を合わせます。
粗熱が取れたら、シルフォームからそっと外します。
タルト型やセルクルを使うよりも、丸みを帯びてコロンとした形状に仕上がります。
丸い抜き型でも◎
菊ではなく、丸で抜いた生地も使用することができます。
丸の場合も78mmの大きさでOK。
形が歪んでしまったときは、「ゼスターグレーター」で削るときれいに整えることができるのでおすすめ。
和泉シェフが動画配信で披露していた裏技です。
表面と裏面での大きさの違い
同じ78mmの型で抜いた生地を使っても、表面と裏面では出来上がりの大きさが1cmほど変わってきます。
裏面のタルトカップ:直径6.2cm
表面のタルトカップ:直径5.2cm
お菓子の出来上がりイメージや、箱の大きさなどに合わせて使い分けるのもいいですね。
ゆがんでしまう原因は?
裏面を使ったときに、下の画像のようにカップが歪んでしまうことはありませんか?
見た目も悪いし、フィリングがきちんと入らないので、ショックですよね。
生地が真ん中に置けていなかったことも原因のひとつですが、他にもいろいろな原因が考えられます。
原因1.生地がだれていた
生地がだれていると、手で持ったときに生地がゆがんでしまう原因に。
また、だれた生地は冷えた生地よりも焼いたときに広がりやすいという特徴があります。
これは、クッキーを焼いたときにもいえること。
クッキーは生地が横に広がっていきますが、シルフォームだと下方向に広がるんですね。
全方向均等に下がるわけではなく、微妙なズレや熱の当たり方によって、片方だけ下がり、斜めになってしまうのではないかと思われます。
解決方法
- よく冷えた生地を型抜きする。
- 型を抜いた後、もう一度冷蔵庫に入れて冷やしておく(冷蔵庫で30分間以上、すぐに焼く場合でも、冷凍庫に5〜10分間は入れる)。
- 冷たい生地をシルフォームにのせてオーブンに入れる。
原因2.オーブンの温度が低い
焼成温度が低いと、バターが先に溶けて生地がだれてしまう原因に。
オーブンの温度は、扉の開閉で10〜20℃下がるといわれています。
160℃に予熱したオーブンを開けて中に入れるのに時間がかかると、140℃くらいに下がってしまうことも。
解決方法
- オーブンは焼成温度より20℃ほど高めに予熱しておく。
- 予熱完了すぐは設定温度に達していない可能性もあるので、予熱後しばらくしてからオーブンに入れる。
- オーブンによっては設定温度と庫内温度に差があるので、「オーブン用温度計」を活用するのもおすすめ。
原因3.オーブンの熱の当たり方
きれいに焼ける場所とゆがんでしまう場所がいつも同じときは、オーブンの熱の当たり方に原因がある場合があります。
解決方法
いつもゆがんでしまう場所には、生地をのせないで焼くのもいいかもしれません。
シルフォームは空焼きすると傷んでしまうので、オーブンシートなどをかぶせて焼いてくださいね。
成功すると高さのそろったタルトカップを焼くことができます。
コツをつかむのは難しいかもしれませんが、めげずにチャレンジしてみてください!
シルフォームでかわいいタルトを作ろう!
面倒な敷き込み不要でタルトカップが作れるシルフォーム。
使いこなして、タルト作りをもっと楽しんでくださいね!