計量カップ・大さじ・小さじを正しく使おう!
お菓子作りやパン作りで材料を計量するときには、スケールを使って「g」ではかることが多いですよね。
ですが、「ml」表記されているレシピだと、計量カップではかることになります。他にも、大さじや小さじで表記されているレシピも。
数字で表れるスケールと違い、はかり方が間違っていると生地の出来上がりに差が出てしまう「かさ」による計量。
今回は、計量カップや大さじ・小さじを使った正しい計量方法についておさらいしましょう。
計量カップの使い方
計量カップで水分や粉類を正しくはかるための方法を見ていきましょう。
水分の正しい計量方法
- 計量カップを水平なところに置く。
- 真横から目盛りを見る。
注意点
斜め上から目盛りを見てしまうと、真横から見る場合と比べ、5〜10ml程度少なくなる場合があります。
パン作りやお菓子作りでは、この数mlの誤差で生地の状態が変わってしまうこともあるので注意が必要。
計量カップは、必ず真横から見る癖を付けましょう。
上からもはかれる計量カップの場合は?
上からも目盛りが見えて便利な計量カップ。この場合も、真横から見たときと上から見たときでは、多少誤差が生じてしまうことがあります。
これは、見る位置や液体の表面張力にも影響を受けることが一因。
お料理では問題ない誤差ですが、パン作りやお菓子作りをする際は、真横から見たほうが正確に計量できるので安心だと思います。
“プチ計量カップ”も便利
プチ計量カップは、大きい計量カップでは難しい10ml単位の少ない計量に便利◎
小麦粉など粉類の正しい計量方法
- 粉のダマをなくしておく。
- 計量カップを水平なところに置く。
- 粉をスプーンでふんわり入れる。
*ギュッと押さえつけないのがポイント。
- トントンと軽く底をテーブルに打ち付け、表面を平らにし、空気を抜く。
- 真横から目盛りを見る。
注意点
計量カップへの粉の入れ方によってグラム数は微妙に変化するため、正確に1g単位でははかれません。
真横から見て同じ目盛りであっても、粉をギュッと押したり、空気を抜きすぎたりすると多く入ってしまいます。
下の画像を見てください。同じ目盛りまで粉が入っていますが、スケールで重さをはかると全く違います。
また、小麦粉は1カップ(200ml)=約110gです。体積=重量ではないので気をつけてください。
小麦粉の粒と粒の間に空気が入るので水よりも軽くなります。
大さじ・小さじの使い方
大さじ・小さじで、顆粒のもの・粉末のもの・液体をはかる場合の正しい方法を確認しましょう。
顆粒のはかり方
ふんわりとすくった後に、へらやスプーンの柄などですりきります。
すくった後に、スプーンを降って落とすのはNG。
ギュッと詰めすぎるのもよくありません。
1/2をはかるときは、すりきった後に半分かき出すのが正解。
粉末のはかり方
ふんわりとすくった後にヘラやスプーンの柄などですりきります。
液体のはかり方
スプーンを水平に持って、ギリギリこぼれないところまで入れましょう。
1/2量をはかるときは、内側に目盛りがついているタイプがおすすめです。
一般的な底が丸いタイプの計量スプーンは、深さの2/3くらいを目安に。
「少々」と「ひとつまみ」の違い
レシピ本などに出てくる「塩、少々」や「砂糖、ひとつまみ」などの表記。どうすれば正解なのでしょうか?
覚えておくと役立ちますよ。
少々
「少々」とは、親指と人差し指の2本の指先で自然につまんだ量。
小さじにすると1/8程度。
ひとつまみ
「ひとつまみ」とは、親指と人差し指と中指の3本の指先で自然につまんだ量。
小さじにすると1/5程度。
少々とひとつまみでは、「少々」のほうが少ないのですね。
mlとgの換算
「ml」を「g」に変換したり、「g」を「ml」に変換したりしたいとき、ありますよね。
覚えておくと便利な、パンやお菓子作りでよく使う材料を一覧にしてみました。
ポイントと注意点
- 牛乳の比重は水より少し重く、約1.03。
- 食材や調味料は、メーカーや製造方法などで精製度や粒子の大きさが違います。
牛乳100mlだと約103g。200mlだと約206gです。
小さじや大さじではかるくらいの量では差が出ませんが、100ml以上はかるときには気を付けましょう。
表の数値は目安としてください。
しっかりはかって、おいしいお菓子・パン作りを
今回は、計量カップや大さじ・小さじを使った正しい計量方法についてご紹介しました。
計量カップや大さじ・小さじでの計量は、なんとなくやっていたという方もいらっしゃるかもしれませんね。
でもこのコラムで、はかり方次第でずれが出てしまうことがお分かりいただけたかと思います。
お菓子作りやパン作りでは細かな計量が重要!
皆さんの計量のお役に立てたらうれしいです。