製パンの安定性が高まる、サフ イビス(グリーン)
パン生地に使う「サフ イビス(グリーン)」という製品をご存じでしょうか。
パンをよく作るという方でも、あまり聞いたことがないかもしれませんね。
「サフ イビス(グリーン)」を簡単に説明すると、パンの品質を安定させる改良剤。
今回は製品の特長を詳しくご紹介しながら、使用したパンと使用していないパンを比較して、その効果を検証。
いつものパンにプラスするだけで、作りたてのおいしさが長持ちしますよ♪
サフ イビス(グリーン)とは
「サフ イビス(グリーン)」とは、世界最大のイーストメーカーであるルサッフル (サフ)社の製パン用酵素製剤。
使用量は、粉に対し0.3%までを目安に。
いつものレシピにほんの少し加えるだけで、パンのボリュームがアップしたり、内層のきめが整ったりと、パンの出来上がりをサポートしてくれます。
「サフ イビス(グリーン)」の原材料は?
「サフ イビス(グリーン)」の原材料は、小麦粉・ヘミセルラーゼ・グルコースオキシダーゼ・a-アミラーゼ。
小麦粉以外の成分は、パン作りに必要な酵素です。
酵素はタンパク質を基にした物質で、生体内で吸収・分解・合成・調整・排泄など、さまざまな化学反応を起こす力があります。
パン作りにおいても小麦の力を引き出し、製パン性を高めてくれるのです。
「サフ イビス(グリーン)」に含まれる酵素が、それぞれどんな働きをするものなのか見ていきましょう。
ヘミセルラーゼ
- 小麦の容積を増加させる効果があるため、パンがよく膨らみ窯伸びする。内層も薄くのびるので、ふんわりおいしそうなパンに。
- 還元糖を生成するため、焼き色が付きやすくなる。
グルコースオキシダーゼ
- 生地に添加すると、酸化剤の役割として働く。酸化剤にはグルテンを強化する力があるといわれ、生地が引き締まりふっくら膨らむ。
- べたつきが軽減し、生地の弾力を保つ効果も。
a-アミラーゼ
- 小麦のでんぷんを分解する働きがある。最終的に酵母の栄養になる麦芽糖を生み出し、発酵を促す。
- 糊化したでんぷんが再結晶化してかたくなること(=老化)を防ぐ効果があるため、パンのやわらかさが長持ちする。
「サフ イビス(グリーン)」は、パン作りに必要な酵素をバランス良く配合。ビタミンCや酸化剤などの添加物を使用しなくても、パンの品質を安定させることができます。
また、国産小麦との相性が良いのもうれしいポイントです。
サフ イビス(グリーン)を使うと変わる?使わないパンと比較してみた
「サフ イビス(グリーン)」の有無が違うだけの同じレシピでパンを作り、各工程で比較してみました。
使用したレシピは以下。
材料
- 国産強力粉(春よ恋) …150g
- 水…50g
- 牛乳…55g
- 砂糖…10g
- セミドライイースト(金) …2g
- バター…10g
- サフ イビス(グリーン)…0.4g
工程
ミキシング(約15分間)→一次発酵(30℃で約50分間)→分割・ベンチタイム(15分間)→成形→二次発酵(35℃で約45分間)→焼成(200℃で22分間)
結果
ミキシング(こね)
- 「サフ イビス(グリーン)」を使用した生地のほうがしっとりしていて、よくのびる。
- こね上がりも早い。
一次発酵
- 「サフ イビス(グリーン)」を使用した生地のほうが、表面がなめらか。
成形~二次発酵
- 「サフ イビス(グリーン)」を使用した生地のほうが、べたつくことなく成形しやすい。
- 二次発酵もスムーズ。
焼き上がり
- 「サフ イビス(グリーン)」を使用した生地のほうが焼き色がよく付く。
- 膨らみも良く、形が整っている。
内層
- 「サフ イビス(グリーン)」を使用した生地のほうが、きめ細かい。
- 気泡も均一に入っている。
食感
- 「サフ イビス(グリーン)」を使用した生地のほうが、ふんわりソフト。
日持ち
- 「サフ イビス(グリーン)」を使用したものは、翌日でもやわらかくしっとり。
- 不使用のものは、風味はそれほど変わらないがパサつきを感じる。
まとめ
「サフ イビス(グリーン)」を使用した生地は非常に扱いやすく、各工程がスムーズ。
焼き上がったパンは、見た目が良いのはもちろん、ふんわりした食感で味も◎
さらにそのしっとりしたおいしさが長持ちしました。
使用はほんの少量なのに、これだけ明らかな差が出るとは!
ここまでとは思っていなかったので、正直驚きました。
酵素の力でおいしさ長持ち
「サフ イビス(グリーン)」をほんの少し加えるだけで、パン作りがスムーズに進み、ふんわりしたおいしさが続く、日持ちのするパンが簡単に作れるなんて!
ぜひ一度試してみていただきたいアイテムです♪
酵素の力をいかした「サフ イビス(グリーン)」で、ワンランク上のパン作りを目指しましょう。