クープナイフを使ってみよう!
バゲットにカンパーニュ、ミルクハースやヴィエノワなどなど。クープを入れるパンは多数あります。
今回は、初めての方でもチャレンジしやすいクープナイフをご紹介。
クープナイフの持ち方やクープの入れ方を詳しくお教えします♪
クープナイフとは
クープナイフとは、パン生地表面に切り込み(クープ)を入れるための道具。ハードパンのレシピに登場することが多いかもしれません。
クープナイフにはいろいろなタイプがあり、刃と柄が一体になったものや、カミソリの刃をセットして使うものなど。よく切れるナイフでも代用可能です。
クープを入れるのはなぜ?2つの理由
クープを入れる主な理由には、
1.焼成時に生地ののびを良くし、ボリュームを出す
2.デザインや見た目を良くする
などがあります。
初心者さんにもおすすめのクープナイフ
「KHS クープナイフ プラ柄」は一般的なナイフに近い形状が特徴で、クープナイフの入門編にぴったり。
カミソリ刃を取り付けるものなど、先端がカーブしているクープナイフは両刃タイプ。初めての方だと、「どちらで切ればいいの?」と悩むことがあるかもしれません。
でもこれなら迷う心配なし♪
切れ味も抜群で、細かいラインを入れるのにも◎
また、キャップが付いているため安全で、シンプルな形は片付ける場所を選びません。
ぜひ一度、使ってみていただきたいお品です。
クープナイフの持ち方
まずは、クープナイフを持ってみましょう。
クープナイフは、親指・人差し指・中指で柄の端の辺りを軽く持ちます。
ぎゅっと握らず、なるべく力を抜いて優しく持つのがポイントです。
クープの入れ方
バゲットとカンパーニュを例に、クープの入れ方をお教えします。
バゲット
バゲットのクープは、一般的に「皮一枚剥ぐように入れる」といわれます。「皮一枚=なるべく薄く」切り込みを入れるのが大切。ですが、浅すぎても深すぎてもクープが開きにくくなります。
クープナイフは、生地に対して少し(45度ほど)寝かせ、力を抜いて切り込みます。
このとき力んでしまうと、クープナイフに生地が引っかかってスムーズに切れなかったり、生地をつぶしてしまったりするので注意!
ここで、クープを入れる位置を確認してみましょう。
バゲットのクープは、Bの赤線のように「斜め」に入れるイメージがあるかもしれません。ですが、実際はAの赤線ように「真っすぐ」に近い形に入れるのが理想。
A:良い例
- 生地中心の青いライン上にクープが収まっている
- クープ同士が約1/3ずつ平行に重なっている
- クープそれぞれの長さ・角度が同じ
- 生地の端からスタートして生地の端で終わる
B:悪い例
- クープ同士に重なりがない(もしくは少ない)
- クープそれぞれの長さ・角度がバラバラ
フランスパンのクープの本数は、本来なら長さによって変わります。ですが、まずはご自身がやりやすい本数でやってみてくださいね^^
イメージトレーニングもおすすめ
ためらわずにテンポよく!…といわれても、難しいものですよね^^;
そんなときは、クープを入れる前にイメージトレーニングしてみるのもおすすめです。
紙にバゲットを描いたらペンでクープのラインを入れます。
クープを入れる場所・重なり具合・スピードなど、何度も行うとイメージがわきますよ。
イメトレ後は、はじめの一歩として画像のようにカードをあててみると、クープのラインがイメージしやすくなります。
このとき、クープナイフの角度も意識してくださいね(45度ほど寝かせるのを忘れずに!)。
イメージがつかめたら、次はカードなしでチャレンジしてみましょう。
カンパーニュ
バゲットとは異なり、カンパーニュやミルクハースのクープは、生地に対して垂直に切り込みます。
十字クープの場合、まず縦に1本クープを入れ、次に画像のように左右別々に。端から中心に向かって2本目。その反対側も同じように3本目と入れます。
利き手でクープナイフを軽く持ち、生地が引っ張られないように反対の手でそっと押さえます。バゲットと同じように、力を入れすぎないようにしてくださいね。
そして大切なのが、全てのラインを同じ深さにすること。バゲットより、気持ち深めにクープを入れるよう意識しましょう。
もし一部分が切れていなかったり浅くなったりした場合は、追加でクープを入れることができます。
その場合、のこぎりのようにギコギコと何度も切り込むのは、生地がつぶれてしまうためNG。
最後に
クープナイフがどんなものなのか、どんなふうに使うのか、おわかりいただけたでしょうか。
クープがうまく入っても、焼き上がりが思ったように開いていないこともあると思います(私自身ももちろんあります^^;)。
クープ自体の問題もありますが、それ以前に生地の配合・状態・成形のやり方・発酵状態・焼成などなど。クープが開かない原因はひとつではありません。
皆さまの理想の形に、一歩でも近づくお手伝いになればうれしいです。