湯種製法でちぎりパンを作ろう!
パン作りをする方なら、「湯種」という言葉を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
今回のコラムでは、湯種とはなんなのか、いつものパンとの違いはどこなのかを解説。
もちもち食感が楽しめる、湯種製法で作るちぎりパンのレシピをご紹介します。
湯種製法とは
湯種製法とは、文字通りお湯を用いた製パン方法です。
イーストを加えた生地にただお湯を入れるだけでは、イーストが死滅してしまいパンになりません。そのため、小麦粉のみに熱湯を加えます。
小麦粉に熱湯を加えると、小麦粉内のデンプンが糊化(コカ)します。
それを冷蔵庫で一晩(約8時間)寝かせることによって生地の繋がりが良くなり、寝かせた後はお餅のようにもっちりと変化するのです。
湯種製法で作ったパンは、糊化した生地を加えてこねることで、もちもちとした食感になるのが大きな特徴。
保水性がありパサつきにくい・老化を遅らせる・独特のうまみや甘みが出るなど、メリットがたくさんあります。
湯種製法で作るちぎりパンのレシピ(18cmスクエア型1台分)
湯種製法を使用した、もっちりと甘みのあるちぎりパンのレシピです。
湯種を作る
材料
- 強力粉…100g
- 熱湯…80cc
作り方
- 強力粉100gに熱湯80ccを加える。
- ヘラで素早く混ぜ合わせる。
*ベタついて混ぜにくいですが、無心でひたすら混ぜ合わせてください!
- ひとまとまりになったら粗熱を取り、ラップでぴっちりと包む。
*この段階では、ボソボソとした状態でOK。
- 冷蔵庫で約8時間寝かせる。
寝かせ終わった生地は写真のようにもっちり。お餅のように伸びがいい状態に。
本ごねを行う
材料
- 強力粉…100g
- 塩…3g
- 砂糖…20g
- ドライイースト…3g
- 無塩バター…20g
- 水…50cc~
- 湯種…上記で作った全量
作り方
- ボウルに強力粉と塩を入れ、塩の反対側に砂糖とドライイーストを置き、ヘラで全体的に混ぜ合わせる。
- 寝かせておいた湯種をちぎりながら加える。
水を流し入れてヘラである程度混ぜ、ボウル内で粉気がなくなるまでこねる。
- 作業台へ移し、手のひらの付け根を使って体重をかけてこねていく。
*湯種と生地がなじむまで少し時間がかかりますが、なじんでしまえば一気に楽にこねられます♪
- パン生地の表面がなめらかになってきたら無塩バターをつぶしながら加え、さらによくこねていく。
- パン生地の表面がつるんとしたら、グルテン膜のチェック。
写真のように、ちぎれず薄くのびて膜が張ればこね上がり。
- 表面が張るように丸め、とじ目をしっかりとじる。
ボウルに入れて乾燥しないようラップをかけ、約2倍の大きさになるまで一次発酵。
目安:30℃で30~40分間
- 2倍に膨らんだらフィンガーチェック。
生地を指で押してみて、跡がそのまま残れば発酵完了。
- 作業台へ出してガス抜きをし、16等分に分割する。
*きれいな仕上がりにするためには、1g単位までなるべく均等に計量することがポイントです。 - 1つずつきれいに丸め直し、ラップをかけて15分間ベンチタイム。
- ベンチタイムの間に型の準備。
スクエア型にオイルスプレーを振りかけ、写真のようにオーブンシートを十字に敷き込む(オイルスプレーがない場合は、サラダ油を薄く塗ってもよい)。
- 生地に残っているガスをめん棒で抜きつつ、もう一度きれいに丸め直す。
4×4の並びで等間隔になるよう型に入れる。
- ラップをかけて二次発酵する。パン生地が型いっぱいになれば発酵完了。
- 190℃に予熱したオーブンを180℃に下げ、16分間焼成すれば完成♪
「*湯種で作る!もっちりちぎりパン*」の詳しいレシピページはこちら。
湯種にチャレンジ!
湯種で作るちぎりパンのレシピ、いかがでしたか?
前日に熱湯と粉の一部を混ぜるだけの簡単なひと手間で、いつもと違ったもちもち食感のパンが焼ける湯種製法。ぜひ作っていただきたいと思います。
今回ご紹介したパン生地はちぎりパンだけでなく、いろいろなパンに応用できる基本的な配合です。お好みに合わせてアレンジしても構いませんよ♪【おすすめの特集】ちぎりパンレシピの特集はこちら注:記事内容やレシピ・画像の転用・掲載などの二次利用はお断りしております。 - ボウルに強力粉と塩を入れ、塩の反対側に砂糖とドライイーストを置き、ヘラで全体的に混ぜ合わせる。