中華料理屋さんで見かける、具のない白い蒸しパン
具のない中華まんのような食べ物・饅頭(マントウ)。
日本でも、中華料理屋さんなどで見かけたことはありませんか?
具がなく、味もあまりついていないマントウは単体で食べるというよりは、おかずと一緒に食べるご飯やパンのポジション。
今回のコラムでは、作り方と一緒におすすめの食べ方もご紹介します!
饅頭(マントウ)とは
マントウとは、中国北部で主食として食べられている、小麦粉を発酵させた蒸しパンの一種。
マントウには、三国時代に河の氾濫を鎮めるための生贄の代わりとして、諸葛孔明が考案したという説があります。
小麦粉の皮に牛肉や羊肉を詰めて蒸し、偽の人間の頭として捧げたところ氾濫が治まったという故事が起源だとか。
現在では、あんや具が入っていないものを「饅頭(マントウ)」と呼んでいるそうです。
饅頭(マントウ)のレシピ:6個分
かまぼこ形や半球状の形がマントウの主流。今回は、かまぼこ形のものを作っていきます。
材料
- 薄力粉…200g
- グラニュー糖…25g
- ドライイースト…2g
- 油…5g
- 冷たい牛乳…110g
*使う小麦や作る季節によって水分の微調整必要です。
下準備
- クッキンググシートを5cm×5cmの大きさに6枚カットしておく。
作り方
- 薄力粉・グラニュー糖・ドライイースト・牛乳・油の順にボウルに入れる。
- 箸で軽く混ぜる。
- ボウルの中で、手かゴムベラなどを使って粉っぽさがなくなるまでこねる。
- 台の上に出し、表面にツヤが出るまで15分間ほどこねる。
*ホームベーカリーのうどんコースやパン用のビーターを使用しても大丈夫です。
- なめらかになるまでこねる。
- ラップなどをかけ、15分間寝かせる。
- 打ち粉(分量外の強力粉)をした台に置く。
- 生地の厚さが5mmの長方形になるよう、めん棒でのばす。
*四隅は斜め方向にめん棒を動かし、角を出す。
- 巻き終わりに当たる部分を、指などでさらに薄くのばす。
- 少量の水(分量外)を表面に塗る。
- 巻き始めを小さく折り込む。
- 端を整えながら、隙間があかないように巻いていく。
- 6等分し、カットしておいたベーキングシートに置く。
*形をそろえたい場合は、端を少し切ってから6等分する。切り取った端は、丸めて蒸すとよい。
- 生地が1.5倍に膨らむまで発酵させる。
*軽く押すと、ゆっくり指の跡が戻るくらいが目安。
- お湯が沸騰した蒸し器に生地を並べ、フタをする。
お湯がぽこぽこ沸騰するくらいの中火で10分間蒸す。
*蒸すと大きく膨らむので、隙間を空けて並べましょう。水滴が落ちるような形状のフタの場合は、布巾や手ぬぐいなどを巻いて水滴を防ぎましょう。ガスの場合は引火しないようにしっかり結んでください。
- 完成。
表面はツヤツヤ。発酵後より、さらにふんわり膨らみます。
かわいくアレンジ:くまバージョン
生地に色を付けてパーツを作れば、かわいいくまのお顔の出来上がり♪
追加材料
- 竹炭パウダー(ココアや食用色素でも可)…適量
作り方
- 工程12までは、基本のレシピと同様に作る。
- 棒状に巻いた生地の端を切り落とし、残りを6等分する。
- 切り落とした端を数回こね、写真のような比率で分ける。
- 小さい生地に竹炭パウダーを加えて着色する。
*生地が乾燥するので、分量外の水を数滴加えましょう。
- 目や耳などのパーツを作り、少量の水を筆などで塗って付ける。
*水分が多いと蒸し上がりに割れてしまいます。水は生地が湿る程度に塗りましょう。
- 発酵させて蒸せば、くまもふわふわ♪
レシピのポイント
ふっくらツヤのあるマントウを仕上げるには、生地の水分量と発酵具合がポイント。
コツを押さえてふわふわマントウを作りましょう!
ポイント1.水分量を見極める
薄力粉の種類や作る季節によって、水分の微調整が必要です。
生地をこねている段階でかたくツヤがない場合は、少量の水を加えましょう。
水分不足の生地は、蒸し上がりのヒビの原因になります。
ポイント2.発酵具合を見極める
生地を発酵させる場合は、時間に関係なく、大きさと状態を確認しましょう。
発酵不足だと、仕上がりの生地がかたくなり、ふわふわになりません。
発酵しすぎると、蒸し上がりにしぼんでしまい、表面がぼこぼこになってしまいます。
今回は蒸し器に55℃のお湯を張って生地をセット。フタをして35分間ほど発酵させました。
発酵時には、生地の乾燥にも注意しましょう。
おすすめの食べ方
ほんのり甘くて小麦の香りがするマントウは、そのまま食べても◎
主食にする場合は、ご飯やパンに合うようなものとなら、なんでも合います。
素朴な味で、中華料理はもちろん、和食や洋食のメニューとも相性抜群!
甘いジャムやはちみつ、あんこなどとあわせ、おやつのように楽しむこともできる万能な食べ物です。
ちぎっておかずと交互に食べるだけでなく、ナイフで切り込みを入れて具をサンドするのもおすすめです!
特に今回のくまのアレンジは具材を挟むととってもかわいいので、ぜひ試して欲しいです。
豚の角煮とレタスをサンド。
いちごジャムをのせて。
主食の選択肢のひとつに饅頭(マントウ)を加えてみませんか
手に入りやすい材料と、とってもシンプルな作り方でできる具のない肉まんのようなマントウ。
蒸しているときの小麦の香りと、ほんのり甘くやさしい味は、手作りの醍醐味です。
今日の夕飯の主食はマントウにしてみませんか?
蒸し立てをぱくっと頬張る幸せを、ぜひお試しください!
「饅頭(マントウ)」の詳しいレシピページはこちら。